2012年3月15日木曜日

知的体育会系

何度か知的体育会系人材を目指そうということを話したことがあります。今回は知的体育会系人材とはどのような人材なのかについて触れたいと思います。知的体育会系人材とは、「頭がよくて運動もできる優等生」のことではありません。一言で言えば「動きながら考えられる人」です。今の時代は、めまぐるしく変化する世の中の環境に、いかに迅速に対応できるかで明暗が分かれます。考えるだけで行動しないのはもってのほかですが、行動あるのみでも変化にはついていけません。よく、物事がうまく進まない時に、「頑張ります!」という人がいます。もちろん頑張ることは大事なのですが、今までと同じことをひたすら体力と精神力の続く限り頑張ることは、もしかしたら間違った方向へ邁進して、泥沼にはまってしまう可能性もあります。何故うまくいかないのかを考え、方向修正が必要なこともあるのです。

スポーツの世界では常に異なるシチュエーションで勝負することが求められます。私は学生時代にバレーボールを10年間やっていました。バレーボールというのは、特に流れが重要なスポーツです。個々のスキルが高いチームでも流れが悪ければあっという間に試合に敗れてしまうこともあります。ですから、どのように流れにのるか、流れを引き寄せるかを考えながらプレーする必要があります。プレー中にも細かい読みが必要です。スパイクを打つ瞬間に相手のブロックや守備をみながらその間を抜いたり、逆にブロックに跳ぶ時には相手のスパイカーの助走の向きや目線、ボールとネットの距離などを見て、瞬時に跳ぶ位置やタイミングを図ります。

このようにスポーツというのは、体を使うと同時に頭を使いながら、瞬時に様々な状況判断をしてプレーしているものです。変化するシチュエーションごとに最適な動きをとることができるようになるには、動きとその結果を細かく振り返ることです。なぜうまくいかなかったのか、どうすればうまくいくのかを考えて次の動きに活かす、そしてまた振り返る。この繰り返しが変化に即応できる体を作ります。仕事にも同じことがいえます。日々の仕事の中で、計画、行動、振り返りを繰り返し、市場や環境が変化しても最適な判断と動きがとれるようにする。知的体育会系とは、まさにそういう人材といえるでしょう。もちろん体育会系としての体力や元気さも必須項目ですけどね!