2014年4月23日水曜日

経済成長の中で

先週から1週間インドネシアに行って来ました。インドネシアは雨季から乾季へ変わる時期、朝は多少爽やかですが、日中晴れれば灼熱地獄、午後には激しいスコールが降り、それがやめば蒸し暑さがさらに増すといった毎日でした。週末にお客様とゴルフをしましたが、まだ暑さに慣れていないため、最後の3ホールくらいはもうろうとして倒れそうになりました。

今回はまずインドネシア第二の都市、スラバヤに入りました。ここでは、昨年あたりから当社現地案件の中心となっている飲料業界のプロジェクトが4件あります。現在のインドネシア国内では飲料を含む食品業界が急成長しており、地元の人々の食生活のレベルが上がってきていることを感じます。当社では5年ほど前からフランスのダノン社からミネラルウォーター工場の建設に携わってきており、ジャワ島に限らず毎年新工場の建設が行われてきました。将来的な建設、増設も数多く予定されており、お金を出して飲み水を買うという習慣が定着拡大してきていることが分かります。またその他のお客様からは、炭酸飲料やお茶などの清涼飲料水の製造工場やボトリング工場の建設工事も受注しており、食品業界の成長とともに当社の業界における経験とシェアが確実に増えつつあります。

私としては、同時に上下水道のインフラ整備も進めて欲しいと思うのですが、予定は色々と発表されるものの遅々として進む気配がなく、未だ水道の水は匂いも強く衛生的にも飲めるものではありません。それもあって、ダノンをはじめとする飲料水メーカーの市場の拡大にも繋がっているのでしょう。それはそれで、当社にとっては仕事が増えることになりますから良いことでもあるのですが、同時に日本の水処理メーカーや自治体、できれば日本政府にも日本の水処理技術の素晴らしさを売り込んでいただき、環境事業の展開にもつながればと思います。

昨年度からは食品業界の案件が中心となっていますが、その前までは自動車業界の仕事が5割を超えていました。いまは自動車関連はひと段落していますが、先日の日経新聞の記事にもあったように、今後日系自動車メーカー各社は中東などへの輸出も視野に入れ、東南アジアでの生産体制をさらに強化していくそうです。そうなるとまた自動車関連の案件も増えてくるでしょうから、めまぐるしく変わる市場の動きをしっかりと捉えたビジネス展開をしていきたいと思います。

ただ、ジャカルタの渋滞は本当にひどく、帰国日もホテルから空港までは2時間40分、飛行機の出発ギリギリに空港に着きました。これも、交通インフラが整っていないところに、一気に車やバイクが増えたことが原因となっています。生活レベルが上がることで、車を所有したり、食生活が向上している一方で、交通インフラや水インフラは全く整っていない、このちぐはぐさが急速に経済成長をとげている国なのかもしれません。

先日の全社会議で2013年度のM.S.P(Most Shining Player of the year)の発表をしました。昨年度、最も輝いて仕事をしてくれた人へ贈られる賞です。表彰された皆さんには6月に一部の役員とジャカルタへ研修旅行に行ってもらいます。短い期間ですが、一緒にインドネシアの経済成長を感じながら楽しみましょう!