2014年5月16日金曜日

キャリアプラン -社会人人生の設計

みなさんは、自分の5年後、10年後の姿をイメージしながら日々の仕事に取り組んでいますか?就職活動の時に、自分の将来像と照らし合わせながら就職先を検討したり、自分の強みや弱みを分析しながら企業に自己アピールをしたりしたことはあるでしょう。しかし、一度就職してしまうと、忙しい日々に追われてしまい、将来像や目標を見失ったり、中長期的な社会人としての人生設計ができずに時が経ってしまっているというのが現実かもしれません。

私の考える理想的な会社は、社員が継続的に成長しやりがいを持って働くことができる会社です。「仕事のやりがい」というのは人それぞれではありますが、仕事を通じて自分自身が成長していることを実感できることは、仕事のやりがいのひとつだと思います。個人の成長が成果に結びつき、その成果が社内外から評価された時には、それまでの苦労が吹き飛ぶような喜びにつながります。こうしたやりがいは、待っていて得られるものでも、会社から与えられるものでもありません。自分自身が苦労しながら成長して掴み取るものです。仕事にやりがいを感じられない人の多くは、「会社は○○してくれない」「上司は○○してくれない」「あの部門は○○してくれない」の「くれない族」になっていることがあります。「くれない」から「できない」というのではなく、「できる」ようになるために何を「する」のかを考えるという思考を持つようにしましょう。この考えが自分自身を成長させ、必ずやりがいにつながるはずです。

自身の成長のためにキャリアプランを立ててみましょう。これが、冒頭に書いた、自分の5年後、10年後の姿をイメージしながら社会人人生の設計をするということです。自分の将来像のイメージを現実のものにするために、今の自分に欠けているものは何か、どのような経験を積み、何を習得する必要があるのか。この理解があって初めて成長することができるのだと思います。皆さんには、目標管理という評価制度の中で半期ごとの目標設定と自己評価をお願いしています。これは限られた短期的な期間の中での目標設定とその振り返りになるわけですが、キャリアプランは残された社会人人生という中長期的な期間の中での目標設定と、その進捗管理といえるでしょう。もちろん途中で目標が変わることもありますし、なかなか進捗しないこともあるかもしれませんが、常にこの計画を持ちながら仕事をするということが大切です。

人間は変化を嫌いますから、慣れてきた仕事をできるだけ継続していたいという考えをどこかで持ってしまいます。もちろんある程度の経験があって初めて高いパフォーマンスが発揮されることは間違いありませんが、同じことを長いこと継続していては成長が止まってしまいます。ですから、キャリアプランを立ててステップアップすることが必要なのです。ひとつの仕事やポジションでの経験が豊かになってきたら、そろそろ次のステップに移ろうという意識を持つことで、継続的な成長が可能になります。筋力トレーニングでも、10回のベンチプレスをして、もうダメだと思ってからの2回が筋力アップにつながるといいます。仕事においてもこなせる範囲で仕事をしていても成長はありません。環境や役割などを変えながら自分にできないことに挑戦するから伸びていくのだと思います。

キャリアプランは会社側でも描いています。個々の社員に期待する将来像とそのために必要な経験を常に検討しながら人員配置を決めています。重要なことは、自身で描いているキャリアプランと会社が描くキャリアプランをすりあわせながら、社員の成長を促すことだと思います。今年度から自分のキャリアプランを記述して提出してもらうようにしました。頭の中でなんとなく思い描いていることでも、いざ文章にしてみると意外と難しかったのではないでしょうか。ただ、個々のキャリアプランをこのようなかたちで表明してもらうことで、会社側もそのキャリアプランの実現や成長を支援することができますし、社会人人生についての色々な意見交換も可能になると考えています。是非みなさんが思い描いている人生設計をありのままに表現してみてください。

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