新年度のスタートにあたり毎年恒例の全社研修会(稼働中の現場もありますから実際に集まることができるのは6割ほどですが)を行いました。リーマンショック以降非常に厳しい状況が続きましたが、昨年度はやっとトンネルから抜け出し、今年度から始まる中期計画の出発点に立つことができました。そこで今回の研修会では、一昨年に掲げた当社のビジョンである「設備工事会社から設備のソリューションカンパニーへ」というスローガンについて、社外のゲストスピーカーの講演も交えながら改めて理解を深める機会としました。
まず、ソリューションカンパニーと設備工事会社のちがいについて、改めて以下の3つの観点から説明します
1. きっかけは「ニーズに対応」→「ニーズを読み取る」
顧客から提示された要求やニーズに対して受け身の姿勢で応えるのではなく、こちらから顧客ニーズを読み取り、そのニーズに積極的に応えていく必要があります。お客様のニーズは年々複雑化し、高度になってきています。また、課題が潜在化していてお客様自身が課題に気づいていない、もしくは整理しきれていないこともあります。まずは、お客様がどのような課題を持っていて、そこに潜んでいるニーズはどのようなものであるかを読み取ることが、案件のきっかけとなるのです。
2. 勝負は「価格」→「提案」
案件の価格競争は年々厳しさを増していっています。コスト削減や効率化を進めて提示価格を下げる努力も必要ですが、提案によって案件や当社自体の付加価値を上げ、そこで勝負することが重要です。
3. 目的は「つくること(工事)」→「価値を生み出すこと(ソリューション)」
ビジネスの目的、つまり利益の源泉は、工事をしてつくることではなく、つくることによって生み出される価値にあります。お客様は、どのような価値がもたらされるかということに対して投資をするということを意識してください。
ソリューションカンパニーとしてのビジネスの流れは、お客様のニーズを発掘し、そのニーズを満たすための提案をし、その提案を具現化することによって価値を創り出すとなります。肝となるのは、自分の知識の引き出しをたくさん持って、お客様のニーズに最適なソリューションを適宜引き出しから出せるかどうかにあります。
当社は、お客様のニーズを満たすことができる様々な技術を持っています。多様な施工技術を保有していますし、ハイレベルな設計力もあります。こうした技術は当社の有力な売り物(商材)なわけですが、まだこれらの商材に対する知識にバラつきがあり、うまくアピールできていないように思えます。まずは、当社にどのような商材があり、その商材がどのような価値を提供できるのかをしっかりと理解することから始めましょう。今年度は、改めて当社の施工技術力、設計力などを棚卸し、その優位性をアピールするためのツール作りやトレーニングを実施したいと思います。ひとつでも多く引き出しを持ち、全社員がソリューションカンパニーへの第一歩を踏み出せるよう頑張りましょう。
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