2012年7月2日月曜日

ご安全に

今週は全国安全週間です。会社や協力会によるパトロールが様々な現場で行われることと思います。以前、あるお客様から伺いましたが、事故や災害は守るべきルールを守らなかったことによって発生することがほとんどだそうです。本当はルールで定められていることがあるけれど、少しくらいいいか、いつもの作業だから大丈夫だろう、そういった気持ちから意図的にルールを守らなかったことが原因で発生するということです。

そういう意味では交通ルールに非常に似ています。速度制限が40kmとなっていても、速度制限通りに走っている車はほとんど見ません。むしろ、ノロノロ走っていて迷惑がられることさえあります。しかし、それは40kmを超えていることに気づかないのではなく、少しくらいスピードを上げても大丈夫だろう、自分のドライビングテクニックであれば問題ない、とある意味で意図的に速度制限を破って走行していると言えるでしょう。

では、片側が断崖絶壁になっていて、連続カーブで対向車が見えにくく、かつ双方向にすれ違うことが難しいほど狭い道路ではどうでしょう。おそらく速度制限が何キロであろうと、スピードを落とし、慎重に走行しませんか?ですから、そうした危険な道路では、必然的に交通ルールは守られ、事故も起きにくい状況にあるのではないかと思います。工事現場でも同様です。初めてのお客様、初めての作業、大規模でスケジュールがタイトな案件、そうした現場では、皆が慎重に作業を行いますからほとんど事故が発生しません。逆に、何度も経験している作業、慣れた現場、慣れたお客様、といった現場で起こりがちです。

ですから、事故や災害は気持ちの持ちようで大きく変わると言えます。危ないという意識があればルールを守り事故は起きにくいわけですから、どのような現場で、どのような作業であろうと、そうした危機意識を持ち続けられるかということが影響してくることになります。安全活動自体、同じことの繰り返しですから、「慣れ」につながりやすいです。そのためにも安全管理部門には、いつも新しい刺激が与えられるような施策を期待したいですし、個々の現場でも常に作業員への意識付けが必要ですね。意図的にルールを破ろうとしたその瞬間に、このことを思い出して、踏みとどまってほしいと思います。

ご安全に。

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