2012年8月3日金曜日

Asahi SWAT Team

今月の社内報でも特集されましたが、当社では4月から特別チームを設置して社内の業務改革に取り組んでいます。チーム名はAsahi SWAT Team(AST)。SWATとは、Special Weapons and Tacticsの略で、アメリカの警察に設置されている特殊部隊のことです。突入班、狙撃班、交渉班などの役割に分かれて、通常の警察では対処できないような事件が起きた際に出動する特別チームになります。今回このチームをSWATと名付けたのは、業務改革というチャレンジに果敢に挑み(突撃)、従来の業務プロセスの問題点を的確に捉え(狙撃)、あるべき姿を見出すとともに社内を説得して浸透させる(交渉)という過酷で重要なミッションをもっているからです。業務というものは、決められたルールに沿って繰り返し行われるものですから、一度体にしみついてしまうと、なかなか変えることは難しいものです。仮にそのやり方に問題があったとしても、その問題点を明確にして新しいプロセスを作り出すことは非常にエネルギーを必要としますので、自ら手を挙げて改革を進めていくなど、簡単にできることではありません。

ここで「業務」と定義しているのは、「人から人へ情報を流し、意思決定をすること」であり、「業務の流れ」は、「情報の流れ」とも言えます。ヒト、モノ、カネに加えて情報が第4の経営資源とみなされるようになった今、情報という資源をうまく活用できるかどうかが成否の分かれ目になると言っても過言ではありません。変化の激しいこの時代に、チャンスをモノにし、リスクを回避し、迅速に行動するためには、情報のコントロールが絶対に欠かせません。このポイントが、今回当社が業務改革に着手しようと考えた出発点でもあります。情報技術(IT)の進歩が、情報の伝達スピード、加工スピードを一気に加速させ、適切な人に、必要な情報を、リアルタイムに届けることができるようになりました。あとはこの技術を普段の業務(情報伝達や意思決定)にどのように取り込んでいくかを考えることになります。

ASTは、まず現在の業務プロセスがどのように流れているかを整理して、コンプライアンス、利益向上、リスク回避、業務効率などの面から抱えている課題点を全て洗い出しました。見積や予算に対する妥当性の確認、より精緻な原価の予算/実績管理、適切な価格での調達、追加工事における利益喪失の回避などを実現するための対策を検討し、情報システム等の仕組みを何も変えずに克服する方法を検討しました。ここまでがプロジェクトの第1段階(フェーズ1)です。現在はちょうどこのフェーズ1が終了し、これから社内への浸透へ向けて全国キャラバンを実施予定です。

次に、新原価管理システムを導入して工事台帳を電子化。実行予算、原価実績に加えて注文書/請書、請求書などの関連書類を含め工事関連情報を一元化して関係者で共有します。現在運用しているオフコンとの併用期間を経て(フェーズ2)、最終的には新会計システムを導入してオフコンからの完全移行となります(フェーズ3)。プロジェクトが完了するのは2013年末を予定しています。

重要なことは単に情報システムをオフコンから入れ替えると言うことではなく、あくまで業務のあるべき姿を実現するという観点に立ち、情報技術を使ってそれを実現するという考え方で進めていることです。そして、そのあるべき姿というのは、コンプライアンス、利益向上、リスク回避、業務効率を実現するものであり、今の時代に求められている情報のコントロールを行うということでもあります。

業務プロセスが変われば、皆さんの仕事の仕方も変わります。一時的には面倒なこともあるかもしれませんが、この主旨をよく理解してSWATチームとともに改革に取り組んでいきましょう。


PS
AST発足時に映画S.W.A.TのDVDを見て士気を高めました。皆さんも是非!

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