2016年5月24日火曜日

ONE Global Asahi

ASINDO MSP 来日

当社インドネシア現地法人(ASINDO)のMSP(Most Shining Player)表彰者4名が来日しました。
MSPは1年を通じて活き活きと仕事をし、業績に貢献してくれた社員に贈る報奨旅行で、インドネシアからの来日は今年で2度目になります。
(日本の表彰者は7月末にツアーを予定しています。)

本日から4日間、東京観光でリフレッシュしてもらうとともに、バイオマス発電所をはじめとする現場の視察をしてもらい、日本の施工力や技術力を学んでもらいたいと思っています。


インドネシア経済は踊り場局面へ

当社のインドネシアでの業績は2009年から5年連続で増収を続け、2014年には12億の売上を達成しましたが、ここ1,2年の経済成長は鈍化してきており、昨年は10億と減収、今年は8.5億を売上目標として設定しています。
これは、インドネシア国内の消費における需要と供給のバランスが一時的にとれてきたことから、日系を中心とした製造業において、生産能力拡大の必要性が一旦なくなってきたことに起因するとみています。

しかし、一時的に成長が鈍化しているものの、2.5億人という人口と、その人口が創り出す巨大な市場はやはり魅力的。政治の動きひとつでGDPも大きく変わってきますから、今はなんとかガマンを続けてこの踊り場局面を乗り切り、市場の動きを注視しながらビジネス展開をしていきたいと思っています。


発電設備市場の開拓

インドネシアにおける日系製造業の投資が低迷していることもあり、当社では従来プロジェクトの中心となっていた自動車業界、食品/飲料業界に加え、発電設備を事業の柱に加えるべく営業活動を進めています。
電力インフラはまだまだ供給不足の状態が続いており、交通インフラとともにインドネシア政府が積極的に投資を行う領域でもあります。
しかしながらASINDOでは、技術的には発電プロセスにまつわる施工については経験不足ですので、今回は日本で現在施行中のバイオマス発電所プロジェクトの視察を計画することにしました。

日本では昨今電力自由化の流れに伴い、バイオマス発電所や自家発電設備の建設に携わる機会が増えてきました。また、マルGの施工法も数多く取得し、高圧蒸気配管の高い溶接技術を持っています。
こうした日本の技術や経験をASINDOと共有することで、インドネシアにおける発電設備事業の確立に貢献できることを期待しています。


ONE Global Asahi

普段海の向こうで仕事をしていますから、頻繁に顔を合わせて情報交換をすることはできません。しかし、人種や言語は違っても同じ旭で働く仲間ですから、お互いの持っているスキルや経験、顧客チャネルなどを共有できれば、双方のビジネスチャンスが拡大します。

ASINDOは来年25周年を迎えます。設立当時と比べたら世界は本当に狭く、近いものになりました。また、様々な業界で国境を越えたグローバルなビジネス展開が進められています。スケールは小さいかもしれませんが、当社でも同じ仲間"ONE Global Asahi"として、日イの社員同士が協力、尊重し合いながら仕事を進めていきたいと思います。

今回ASINDOメンバーの受け入れに協力してくださる皆さん、有難うございます。滅多にない機会ですから、色々な情報交換をしてみてください。ちなみにひとりは日本語か話せますからご安心を!

2016年5月16日月曜日

ディズニーランドとガリガリ君を目指そう

強気な値上げ ―ディズニーリゾート

ディズニーリゾートの1DAYパスポートが4月から500円値上げされて7400円になったのは知っていますか?1983年オープン当初のパスポートは3900円ですから、30年でほぼ2倍になったことになります。しかも、値上げは2014年から3年連続ですから強気ですよね。

しかし、相次ぐ値上げにもかかわらず、来場者が減った印象は全くありません。私も昨年末に息子の誕生祝を兼ねて行ってきましたが、オープン1時間前から長蛇の列、開園と同時にファストパスを取りにダッシュ、ポップコーンを買うために45分並びました。子供は喜んでいましたが、私と妻は疲労困憊。翌日もぐったりでした。


謙虚な値上げ ―ガリガリ君

同じく4月1日、赤城乳業のガリガリ君も60円から70円へ値上げされました。こちらは、1981年発売当時50円、91年に60円、そして今回25年ぶりに70円に値上げです。
この値上げにともない、4月1日、2日に社員が出演するお詫びのCMを流していたというのですから驚きです。わずか10円の値上げに対してここまでされると、むしろ「よくここまで頑張ってくれたね」という気持ちになります。
実際、値上げによって買わなくなったという人はほぼゼロ。それどころが販売は10%伸びたそうです。

ご存知にように日本経済はデフレ脱却を目指して様々な取り組みがなされています。しかし、安易に値上げをしても結果的に客離れにつながってしまい、再び値下げに転じるケースも少なくないように感じます。
それでは、ディズニーリゾートやガリガリ君は何故値上げをしてもお客様が離れず人気を維持できるのでしょうか?


モノからコトへ

ひとつはモノがありふれている今の時代には、消費者が重視するポイントがモノからコトへ変化してきていることがあげられます。モノを手に入れることより、体験できるコト、受けられるサービスなどに価値を感じるようになっているのです。
そのため、ディズニーリゾートのようなレジャー分野は値上げしやすいといえますし、またメーカーであっても、その製品の機能を訴求するより、その機能によってもたらされる体験をアピールしたり、モノを買った後のアフターサービスで勝負するように変化してきています。

その意味でも、ディズニーリゾートは単なる乗り物に乗ることができる遊園地ではありません。キャストが創り出す様々なしかけによって、来場者は夢の国へ行くとができます。そして、そこでしか味わえない体験や雰囲気が、いつまでも人を惹きつけるわけです。


トップブランドは別格

それではガリガリ君はどうでしょう。そもそもの価格が安いということもあるものの、60円から70円の値上率は17%ですから、割合で考えれば大幅な値上げです。
それでも、消費者が受け入れているのは、ガリガリ君が他のアイスと比べて完全に別格のポジションを確立しているからだと思います。つまり、ガリガリ君以外に代替品はなく、ガリガリ君が食べたい人はガリガリ君でなければダメなんです。こうなると多少の値上げ程度で客離れを起こすことはありません。おそらく来年80円にしたところで、販売数が落ちることはないと思います。


「工事+コト」で絶対的な存在になる

それでは私たちの仕事に置き換えるとどうでしょう?
当社は建設会社ですから、お客様から求められた仕様に基づいてモノづくりをすることが仕事です。しかし、単にモノづくりをしているだけでは、競合との激しい争いに敗れてしまいます。ですから、モノづくりにどのような付加価値を加えられるかということがとても大切です。
工事によって同じ完成物を引き渡すとしても、プロジェクトや営業活動を通じてお客様かどのような体験をするかということで、今後リピートオーダーをしてもらえるかどうかが決まります。

お客様が困っているコト、できないコト、分からないコト、喜ぶコト、便利だなと思うコト、いいね!と感じるコト、どんなコトが提供できるかいつも考えながら仕事に取り組んでください。
どんな小さなコトで構いません。どうしても見つからなかったら、毎日元気に挨拶したり、事務所を綺麗に掃除したりするだけでもいいでしょう。そうしたひとつひとつのコトの積み重ねが、当社の付加価値になって、お客様にとっての絶対的な存在になることができるはずです。

目指すはディズニーランドのような夢のような体験をしてもらい、ガリガリ君のような絶対的なトップブランドになることです。