2011年11月9日水曜日

パラダイムシフト①

本日の日経新聞に「建設業昨年の従業員数過去最低に」という記事がありました。景気低迷や公共事業の減少を背景に、前年実績を3年連続で下回り、過去最低になったそうです。建設業界における国内市場の減少、およびそれに伴う建設会社と従業員数の減少については、ここ数年に始まったことではなく、バブル崩壊以降一貫して減少傾向にあることは、社内でも研修会などで何度か説明していますから、聞いたことがある人も多いでしょう。最近では、毎日1件は日本企業の海外進出や海外設備投資の話題が新聞に載っていることからも、製造業の海外シフトが加速していることが分かります。私たちの市場環境は大きく変わりつつあるのです。

市場が変わるということは、競争のルールが変わることです。今までの常識や経験が通用しないこととも多々ありますから、私たちも新しいルールを早く習得して、闘い方や守り方などの戦略を見直す必要があります。しかしこれが難しい。。。時に「今までの常識や経験」が邪魔をして、柔軟な発想を妨げることがあるからです。ここで必要なのがパラダイムシフトです。

以前紹介した「7つの習慣」では、「7つの習慣」を理解するためには、まずパラダイムをシフト(転換)させる方法を知らなければならないとし、パラダイムシフトについて以下のように説明しています。

『人は、物事をあるがままに、つまり客観的に見ていると思い込んでいるのが常である。しかし、私たちは世界をあるがままに見ているのではなく、私たちのあるがままに世界を見ているのだ。物事を説明しようとすると、それは結果的に自分自身、自分の知覚、自分のパラダイムを説明しているにすぎない。そして自分の意見に相手が賛成しないとなれば、すぐにその人が間違っていると思ってしまう。』


自分のパラダイムを前提に意見交換を行っても、お互いになかなか理解し合うことはできません。しかしそれは、それぞれが経験という「レンズ」を通して、同じ事実について異なる見方をしているだけであって、どちらが合っていて、どちらが間違っているということではないということです。『立場はその人の立っている場所によって異なる』というだけなのです。自分のレンズを取り外すことができた時、頭の中に光が差し込むように、あ~、なるほどという感覚を持つことができるはずです。これが、パラダイムシフトです。Hello, Idea であり、アハ体験です。非常に大事な考え方ですから、このパラダイムシフトについてはまた次回、例を用いながら説明します。



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