2011年12月10日土曜日

新しいビジネスの芽

徳島のN社現場を視察してきました。以前「お客様の期待を読む」で触れた、お客様から依頼を受けて取り組み始めた特殊ガス配管の工事です。窒素や酸素といった一般的なガスに加え、ヘリウムや塩素、アルゴン、シアン化***、、、空気に触れると発火するような気体、微量でも漏れれば即座に死に至る気体など、素人には分からない元素記号で表わされる危険なガスを取り扱うため、そのガスの特性を熟知した上で最適な配管材質や施工法を選択する必要があります。

工程で使用する量が微量であるため、配管口径が1cm程度と細いものが多く、自動溶接機を使って溶接したり、特殊な機器を使用して曲げ加工を施したりします。そうした細い配管を狭いキャビネット内に収めるように施工したり、クリーンルーム内の製造機器に接続したりと、従来の当社の工事内容とは見た目も施工法も大きく異なる内容でした。

新しくプロジェクトチームを立ち上げ、監督としての知識を習得するとともに、現地の職人の教育、ガスメーカーや専門材料メーカーとのネットワークづくりを経て、半年でここまでの体制を作り上げたことは、素晴らしい進歩だと思います。何事も新しいことにチャレンジすることは大変なことです。やったことのないこと、知らないことの連続ですし、多くのリスクも存在します。しかし、困難をひとつずつつぶしていきながら、お客様に評価いただける力量を身につけられれば、大きな達成感が得られるはずです。

当社は「技術力による差別化」を戦略のひとつの柱にしています。そのためには、新しい技術や知識を単に身につけるだけでなく、ビジネス環境や施工体制の構築も必要となり、まさに、ビジネスをひとつ立ち上げることになります。こうしたビジネスをいくつ立ち上げていけるかで、今後当社が成長できるかどうかが決まります。今回、ひとつ新たなビジネスに芽が出てきたことは大変うれしいことですし(軌道になるには、まだまだこれからですが、、、)、こうした取り組みをスタートできるよう、背中をおしてくださったN社にも大変感謝をしています。

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