また、製造業における団塊世代の引退に伴う技術力の低下も顕著になってきています。ここでいう技術力とは、製品開発を行うための技術力、製造設備を設計するための技術力、生産ラインを維持保全するための技術力など様々なのですが、こうした経験や技術をもった技術者が引退してしまうことによって、社内の人材だけでは全てをまかないきれなくなり、業務の一部を社外人材に頼らざるを得なくなってきています。そこで、製造設備のエンジニアリング支援や、維持保全計画の立案支援などの領域で当社が力を発揮できるところがあるのではないかと考えています。事実、一部のお客様に対してこうしたサービス提供を始めており、いまのところ一定の評価をいただいている状況です。今後本格的な事業展開を行うためには、技術者の体制や適切な価格設定など課題はありますが、市場ニーズや方向性としては概ね間違ってはいないという認識を持っています。
当社は施工会社ですから、設計やエンジニアリングをしたものを施工して、最終的には形にして納めるというというところからブレるつもりは一切ありません。しかし、冒頭にも書いたようにそれだけでは価値が薄れてきたり、場合によっては市場ニーズから外れる時があります。ですから、「施工」という柱の周辺にどのように付加価値をつけていくかということを考えると、設計/エンジニアリングといった技術サービスをひとつの付加価値として、また差別化要素として確立していきたいと思います。当社の技術部門の社員の皆さんにも、自分たちの提供しているサービスが市場においてどの程度の価値があるのかということをしっかりと認識していただきたいと思います。そしてその付加価値が、当社の施工会社としての価値をより一層高めていくのだということを理解してください。
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