2017年1月26日木曜日

品格をつくる3つの口

少し前になりますが、お客様の賀詞交歓会に出席した時に伺った話を共有します。

お客様は2014年に株式上場されましたが、それ以降事あるごとに上場企業としての品格を大切にしたいと話をされていました。
先日の賀詞交歓会では改めて品格について触れ、「品格をつくる3つの口」について話をされました。
品格の品は口を3つ書きますが、
1.ありがとうと心から感謝を伝える口
2.ごめんなさいと素直にお詫びを伝える口
3.お客様やビジネスパートナーに敬意を表す口
を揃えることで品格がつくられるとのこと。同感です。

私も品格や人間性の重要さにについて折に触れて伝えてきましたが、品格とは何かと聞かれると答えは曖昧でした。この話を伺って、品格とは感謝、お詫び、敬意をすぐに伝えることができることと表現したいと思います。

また、会長は当社をはじめとする協力会社に対して、イコールパートナーという言葉を使いました。商流がどうであれ、同じ立場、同じ目線で協力し合いながらビジネスを発展させる仲間であるということを強調されています。

最近このような話をしてくださる経営者がとても増えてきたと思います。
私のwin-win-winの考え方にも繋がりますが、いまはこれまでの顧客、仕入先、競合という定義が薄れ、全てがビジネスパートナーとなり得る時代です。つまり、自社の力だけでは補いきれない部分にどのように外部の力を活用していくかが勝負の分かれ目になるということです。
そのためには、自社のメリットと相手のメリットをよく見極めながら、協業ポイントを見出し、その相手をイコールパートナーとして尊重することが大切なのだと思います。

お客様のスピーチを通じて、当社も品格を守り、イコールパートナーを1社でも多く創り出すことが大切だなと感じました。

2017年1月20日金曜日

「何かあったらお願いします」は禁句

新年の挨拶まわりをしている時に、ふと思い出したことがあったのでお話したいと思います。

私は立場上、いわゆる「表敬訪問」としてお客様を訪問することがあります。具体的な仕事の内容についての議題があるわけではないけれど、お客様に敬意を表するために訪問するというものです。

ただ、先方もせっかく経営層などの上層部の方に出席いただく貴重な機会ですから、何かしら「表敬」以外のプラスアルファの目的を持ちたいですし、普段の担当者どうしの営業活動ではなしえなかったような次につながるテーマを作り出したいと考えています。


宿題をもらってボールを持ち帰る

顧客訪問時に以前の上司によく聞かれたのが「どんな宿題もらった?」という質問でした。

訪問したという事実で満足してしまいがちだが、それでは意味がない。訪問自体を目的にするのではなく、次に何を起こすかということをイメージして目的をもって訪問しなさい。そうすれば自ずと宿題をもらって帰ることになる。必ず最後は相手にボールを渡すのではなく、ボールを持ち帰ってくることを心がけなさい。ということでした。

ボールを相手に渡してしまう、つまり次のアクションは相手が起こすという状況で訪問を終わらせてしまえば、相手からの連絡を待つことしかできません。しかし、ボールを持ち帰る、次のアクションの主導権を握って終われば、こちらから連絡をとる理由ができて、次回の訪問につなげることができるわけです。


「何かあったらお願いします」は禁句

まだ親密な関係になりきれていないお客様を訪問する際にありがちなのが、ひととおりこちらのサービス内容を紹介して、最後に「何かあったらお願いします。」と締めくくるというパターン。これはあり得ません。ただでさえ、先方はまだ当社のことを信用していないわけですから、そう簡単に仕事を依頼してくるはずがありません。
それにもかかわらず、ボールを先方に渡して帰ってしまっては、次のアクションがとれず一向に前に進めることができません。

何よりお客様に対して「何か依頼ごとがあったら連絡してください。それまで待ってます。」というのは失礼です。何か(提案や紹介すること)あったら連絡するのはこちらであってお客様ではありません。

初期訪問で大切なことは、こちらが話すのは3割程度として、お客様のことを知るために色々な話をしてもらうことにあります。

お客様のビジネス環境はどうなっているのか?
何か困っていることはないか?
当社が役に立てそうなことはないか?
競合となりそうな会社はいるか?
予算はありそうか?

これらをしっかりと抑えて、「私をお客様の状況を理解しましたよ」という印象をうえつけることが初期訪問の大きな目的です。
また、お客様のことが理解できれば、次回までに何をすればよいかも見えてくるので、次の宿題が決まります。そして最後に、「それでは次回は***をお持ちするようにします」と締めくくれば、こちらに主導権がきて終わります。


「何かあったらお願いします」は禁句、ボールは必ず持ち帰りましょう!



2017年1月3日火曜日

いいね!旭シンクロテック

想定外なことは想定外ではない

皆さん、明けましておめでとうございます。

この年末年始の休暇は土日との絡みが悪く少し短めの休みとなりましたが、少しはゆっくりとできましたか? 連休が短いと帰省や旅行客が集中するので、長距離移動をした人は渋滞や混雑でかなり疲れていることかと思います。

また、正月工事に従事してくれた皆さん、世間が正月ムードの中、安全第一で作業に取り組んでくださり本当に有難うございました。
正月くらいしか生産ラインを止められないというお客様がいるということは、需要と供給が良い循環で動いているということ。経済動向としてはプラス要素と判断できるのではないかと思います。

昨年のことに少し目を向けてみると、2016年は想定外の出来事が多く起こった年だったと思います。
海外では、イギリスのEU離脱、ベルギーやパリでのテロ事件、アメリカ大統領選挙でのトランプ氏勝利など。
また国内では、台湾企業鴻海によるシャープ買収、オバマ大統領の広島訪問、舛添都知事辞任と小池都知事就任、熊本地震、博多駅前道路陥没も起きました
当社のトーエネック傘下入りも皆さんにとっては大きなサプライズだったかと思います。

これだけ色々なことが起きると、もはや想定外なことが起きることは、想定外ではなくなってきているわけで、企業としてもいつ想定外なことが起きても対応できるだけの変化対応力をつけておくことが必要だといえるでしょう。


守り抜く力の強さをみんなで実感しよう

事業再生以降の3年間、私は一貫して守備力を身につけるということを訴えてきました。
景気が良い時期だからこそ、次に起こる「何か」に備えて守り抜く力をつけていこう。事故や災害をゼロに、品質の維持向上に努めて施工不良をゼロに、先を読む原価管理力をつけて赤字工事をゼロにすることを目指してきました。

まだ様々な施策はスタートしたばかりではありますが、今年度は今のところ事故や災害は例年に比べて限りなく少なく、目立った施工ミスはなく、リスクのあるプロジェクトは早い段階で対策をとることで大きな利益喪失にはつながっていません。
ラッキー要素も多々ありますが、運も実力のうち。守り抜くということが如何に大切なことかを是非皆さんで実感できる年度にしましょう。


「旭っていいね!」と言われ、「旭っていいね!」と言える会社に

さて、今年は当社設立70周年を迎える記念すべき年です。会社の平均寿命が23年前後といわれる中、70年間タスキをつないでくることができたということは、素晴らしいことだと思います。

たった一人のカリスマ経営者の力だけで引っ張ることができるのはせいぜい20年。それ以降は、お客様や協力会社からの信用と継続的な信頼があること、そして社員ひとりひとりの力や想を集結して「会社」として大きな力を発揮できることが、会社が継続する絶対的な条件と思います。
当社はその条件を満たすことができているからこそ、70年という歴史を刻むことができました。

私は旭を100年続く会社にしたい。 旭にはそれだけの力があるし、それだけの価値があると強く信じています。
そのためには、これまでの70年以上に様々な要素が求められることでしょう。中には信用、信頼、価値、安心、安全、素直、愚直、結束などの適切な言葉で表現できないこともあるかもしれません

私はそれらを総称して「いいね!」という言葉で表現することにしました。お客様や協力会社から、「旭っていいね!」と言われる。社員ひとりひとりが、「旭っていいね!」と言える。
 お客様、協力会社、社員がずっと永く付き合っていきたいと心から思える、そんな魅力ある会社づくりに取り組んでいきたいと思います。

いいね!旭シンクロテック元年です。
本年も宜しくお願いします!