2017年2月2日木曜日

お客様がぐんぐん昇進する会社 -旭シンクロテック

親がスイミングスクールに望むのは水泳の上達ではない

ある方のブログにこんな記事がありました。(要約)

夏休み中のスイミングスクールのチラシの話です。「夏休み子供短期水泳スクール」夏休み中にこのスクールに通うと、2学期が始まるときには上手に泳げるようになっているという集中レッスンがあります。
このレッスンのチラシを作ろうとした時、ほとんどの場合「夏休みにうちのスクールに来ると水泳がうまくなりますよ」ということを発信します。しかし、このチラシのターゲットであるお母さんたちは、子供が水泳がうまくなっても別に嬉しくない。

「水泳がうまくなるとどんないいことがあるのか?」これをうまくターゲットに伝えられなければチラシの効果はありません。お母さんたちに意見を聞くと、子供が水泳がうまくなったことで自信がついたということがわかりました。
小学生のころは、何か運動系の特技があると、いじめられたりしません。足が速いとか、高い跳び箱が跳べるとか、水泳がうまいとか、そういうい人よりとびぬけた特技があると自信がついて、その相乗効果で勉強をがんばったりもします。これが水泳がうまくなることによるメリットです。

そしてできあがったチラシのキャッチコピーは
「やったぁ~!! ボクらは自信マンマン組だ!! 学校の水泳授業が楽しくなる!!」

それまでチラシを打っても、定員の半分くらいしかうまらなかったスクールが、この広告を打った瞬間にあっという間に満員になったそうです。

ターゲットに対して、きっちりと価値を発信することができたからです。


「掃除機」に魅力はないが、ダイソン/ルンバは大人気

提供している製品やサービスをそのまま売り出しても魅力が伝わりません。
最近、「モノからコトへ」という言葉をよく聞きます。モノがありふれた世の中で、消費者が求めているのは「モノ」ではなく「コト」へ移ってきている。つまり、製品やサービスのその先にどのような経験が待っているのか、どのような価値を得られるのか、そこに期待するようになってきているのです。

例えば掃除機。掃除機はゴミをすいとって掃除をするための電化製品です。しかし、「ゴミをすいとります」とうたっても誰も魅力に感じないでしょう。ゴミをすいとるための掃除機はすでに家に存在しているからです。

そこで登場したのが、ダイソンやルンバといった掃除機です。
これらのキャッチフレーズは

ダイソン:「吸引力が変わらないただひとつの掃除機」
ルンバ:「お掃除するのはルンバの仕事、○○するのは貴方の仕事」

この一言で、その掃除機がもたらす価値を十分に伝えられています。
これが、掃除機というモノではなく、その先の価値であるコトを売るということですし、価値が伝わるからこそ、普通の掃除機より高くても人気商品となるわけです。


配管工事のその先にあるもの

それでは当社のサービスはどうでしょう?当社は配管工事というサービスを提供しています。しかし、「配管工事会社です。ビルや工場の配管をつなぎます。」とうたっても当社の魅力は全く伝わりません。配管工事を提供する会社は山ほどありますし、「配管工事」という言葉から強烈なインパクトや価値を見出すこともできません。

そこで必要なのは、当社の配管工事というサービスを利用すると、お客様にどのような経験や価値を提供することができるのか?ということをアピールすることです。

極端な例ですが、こんなキャッチフレーズはどうでしょう?

・お客様の予算内もしくはVE提案によって予算以下で求めている設備を仕上げることができれば、お客様の担当者が社内で評価されることになります。
そこで、「お客様がぐんぐん昇進する会社、旭シンクロテック」

・お客様に余計な手間や作業をさせることなく工事を進めることができれば、お客様の仕事を減らすことができます。
そこで、「設備工事は旭の仕事、家族サービスが貴方の仕事」(ルンバのパクリ)

・お客様が作りたい設備があるが技術力が不足していて十分な計画や設計ができない場合、当社はお客様に成り代わって上流の設計段階からお手伝いすることができます。
そこで、「お客様の懐刀として使ってください。キレがいいです。」

・お客様が課題を解決するために依頼してきた工事があるが、それでは問題の本質が解決しないことがわかっていれば、元の設計から再検討するアイディアを提供することができます。
そこで、「お客様よりお客様を分かっている会社」


半ば遊び感覚で考えたので現実的ではないかもしれませんが、このような考え方でアピールしていかなければ、ありふれたサービスとありふれた会社として埋もれてしまいます。
大切なことは、お客様が求めているのは「配管工事」ではなく、その先の価値であり、ソリューションであるとういことです。
以前から、「設備のソリューションカンパニー」になると話していますが、まさにお客様にどのようなソリューションが提供できるのかが勝負の分かれ目です。

皆さんも考えてみてください、当社がお客様に提供できる本当の価値を。

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