2011年10月30日日曜日

宴会部長

当社の社員は(社長を筆頭に)本当に酒飲みが多いんです。地方勤務の社員は車通勤が多いのであまり頻繁には飲みに行くことはできないものの、本社勤務者ともなると部活動のように繰り出す人も。社員だけでなく、お客様や協力会社にも酒好きが多く、先日お客様とゴルフをご一緒したのですが、前日は夜中まで飲み、朝のスタート前に一杯、途中の茶店で一杯、昼食で一杯、終わって一杯(厳密には一杯ではないのですが)ゴルフをするより飲みに来ているのかと思うくらいです。まあ、コミュニケーションの促進には大きな効果がありますから、体調を崩さない範囲で楽しめればと思います。

自分自身が飲んで楽しむことはみんな大好きなのですが、宴会を企画して場を盛り上げ、参加者を楽しませるような、宴会部長となると、あまり見当たらないように思います。

宴会部長には、まず店選びから人数確認など事前のきめ細やかな調整が必要です。出欠の返事もろくにしないわがままな参加者と店との調整はなかなか苦労するものです。次に、当日の雰囲気づくり。空気を読みながら場を盛り上げつつ、円滑な進行をしていく必要があります。また、アルコールが入ってたちが悪くなってきた参加者全員をひとつにまとめ、場の一体感を醸成することも必要です。これに失敗すると雰囲気を壊し一気に場をしらけさせかねません。さらに、会費の徴収と支払い。事前に集めた会費の範囲内で、参加者の無茶な要求を満たしつつ、店への支払いを確実に行います。時には料金交渉も必要です。最後に、参加者がきちんと帰宅できる状況にあるかの確認や、二次会の設定などのアフターフォローも怠るわけにはいきません。

このように、宴会部長には、企画調整力、空気を読む力、リーダーシップ、予算管理力、交渉力、フォローアップなどの様々なビジネススキルが要求されます。中には、いわゆる飲み会幹事的な要素も含まれ、宴会部長と役割分担することも考えられますが、いずれにせよスキルと気持ちがなければ遂行できません。私はこの宴会部長の役目が果たせる人は、仕事でも十分にマネジメントの任務が果たせると思っています。逆に、飲み会幹事もろくにできない人は、仕事のとりまとめも、うまくいかないでしょう。飲み会を参加者として純粋に楽しむのももちろん結構ですが、機会があれば積極的に飲み会を企画して、宴会部長としてビジネススキルを磨いてはどうでしょう?

2011年10月25日火曜日

パンツを脱ぐ勇気


あるセミナーで、韓国サムスン電子の副会長の講演を聞く機会がありました。サムスン電子といえば、薄型テレビで世界シェア1位、ギャラクシーで知られるスマートフォンでもAndroid端末で世界シェア1位、そして半導体製品を世界の様々なメーカーに供給するという、今最もアツイ韓国の電子機器メーカーです。彼は講演の中で、「今、日本人が最も日本に対する自信を失っている」と話していました。また、同セミナーでアメリカの投資家ウィルバー・ロス氏が、「逆境に対して闘う武士道を思い出して自信を取り戻してほしい」というコメントもありました。確かに、リーマンショック以降日本を含めた世界経済は低迷し、首相は頻繁に入れ替わり政治は不安定、東日本大震災で打撃を受け、、、という厳しい環境の連続に慢性的な疲れを感じているのかもしれません。以前、青少年よ自信を持て!で引用した日本人の自己肯定率の低さにも、日本の力に対する自信喪失も現れています。これが、草食系などと言われる所以なのでしょうか。若者を中心に”できる”とか”やってやる”というスピリット(精神)とアツイ気持ちに欠けている人が増えているのです。


私はまだ社歴が浅いので、自身の感覚で以前と比較することはできませんが、過去の色々な話を聞いていると、社内でも以前よりアツさを失っている人が少なからずいるように思います。私自身もたまに、冷めた雰囲気やクールな対応に直面して驚くことがあります。自分自身を型にはめ、閉じこもって、そこから出ようとしない人もいます。職場は人生の中で非常に多くの時間を過ごす場です。せっかくそれだけ多くの時間を過ごすのですから、カラを破って情熱的に仕事をしてはどうでしょう?




最近、そのタイトルに惹かれて「パンツを脱ぐ勇気」(児玉教仁著)という本を読みました。本の解説には著者のアメリカMBA留学体験記とありますが、そのような単純な話ではありません。この本は、三菱商事の宴会部長が、アメリカのハーバードMBAに留学して、だんだんとパンツを脱いでいく話です。パンツを脱ぐとは、「心にまとっているもの、自分を無意識に防御しているものを、全て脱いでとっぱらってしまうということ」です。小説ではなく自伝なだけに、途中にリアルな親子関係も書かれており、結構涙もろい私は飛行機の中でホロリ(というよりボロボロ)と涙を流してしまいました。私は是非この本を、アツイ気持ちを忘れかけている全ての人に読んでもらいたいと思います。型にはまることなく、自分の思いを前面に出して、アツイ気持ちで仕事をしてほしいのです。パンツを脱ぐことは、恥ずかしいことでもなんでもありません。むしろ、思い切って脱いでしまえば気持ちのいいものです。(段々変な方向へいきそうなのでこの辺にしておきます。)その気持ちと行動が、必ず自信につながり、その自信が自分の持っている力を最大限発揮するエネルギー源(原動力)となるはずです。さあ、勇気を出してパンツを脱ぎましょう!

2011年10月19日水曜日

ONE


下半期のキックオフミーティングを実施して、上半期の当社の実績と、利益に貢献してくれた工事の紹介、下半期の目標と目標達成のための指針を共有しました。当社は200人という人数でありながら、社員は全国各地に散らばってプロジェクトを抱えているため、なかなか同時に集まることができません。しかし、現在のようなビジネスの重要な局面において、最も重要なことは、会社が目指していることを全社員で共有し、会社と社員の思いをひとつにすることです。本来であれば全社員を集めて直接話をしたいところですが、今回はWeb会議システムを利用してミーティングを開催することにしました。

9月末で65期上半期が終わりました。まずは上半期の社員の皆さんの頑張りに感謝します。提案コンペで勝ち取った給排水衛生設備工事、過酷な環境でのインドネシアパルプ設備改修工事、Nケミカルからの初受注工事、N製紙石巻工場における震災復興工事、今後の環境事業の柱となるうる浄水場やごみ焼却場工事、、、いくつかは私のブログでも紹介しましたが、上半期だけでも当社が持っている力を存分に発揮し、大きな成果につなげることができた工事が数多くあります。これらの実績を他人のもしくは他部門の工事とするのではなく、自社の成果を自分の成果として捉えて、あさひはこれだけのことができるんだと自信につなげてください。

下半期は上半期以上にスピードと効率が求められます。おかげさまで、製造業の設備投資も戻りつつあり、数多くの引き合いをいただける反面、力が分散してしまう恐れもあります。そこで、下半期は業務の重要度をよく吟味した上で「選択と集中」を図っていきたいと思います。限られた人員と時間の中で最大の成果を出すためには、重要な案件に対して集中的にリソースを割き、成果を確実なものにしていく必要があります。

半年という限られた期間内で、当社が持っている力を最大限に発揮するためには、前述したように全社の方向性を統一し、目標に向かって力を結集する必要があります。キーワードは「ONE」です。思いをひとつに頑張りましょう!

2011年10月8日土曜日

永年勤続表彰

本日は当社の創立記念日です。毎年その前日に、勤続25年/15年の社員を対象とした永年勤続表彰を行っています。今年の表彰対象者は、勤続25年が3名、15年が5名でした。久々の同期会にもなるわけで、集まった顔ぶれを見ると、その代ごとの特徴が出ていてなかなか面白いものです。私は今年、当社入社3年目、社会人としてもまだ15年目です。そのような私が、大先輩に僭越ながら表彰パーティーでお伝えしたお祝いの言葉を改めてここでお伝えしたいと思います。

勤続25年/15年の皆さんおめでとうございます。また、当社において長期に渡り素晴らしい歴史を刻んできてくれた皆さんに改めて感謝します。以前のブログでも触れましたが、皆さんを含めた当社の社員は、ひとつの船のクルーです。この船の航海の目的はふたつあります。ひとつは乗客の皆さんに満足してもらうこと。もうひとつは、クルー全員が日々やりがいに満ちた航海を送ることです。クルーが船を降りる場所やタイミングはひとりひとり異なりますが、船を降りるときに素晴らしい航海だったと思ってもらえることが私の願いです。そのためには、どのように船で時を過ごすかを日々意識する必要があると思います。

勤続25年の皆さんは、年代的に脂が乗り切った方々です。ここまで、積んできた様々な経験をもとに、甲板や見張り台から船全体や行先を眺め、他のクルーを引っ張っていってください。皆さんのリーダーシップが、この船のスピードを大きく左右するはずです。勤続15年の皆さんは、仕事に自信が持て、パフォーマンスが大きく変化する時だと思います。今までの自分のバックグラウンドをもとに、新しい事にどんどんチャレンジしてください。チャレンジ精神さえ持ち続けていれば、自分が成長する環境は会社が用意します。ちょうど私とも同じ年代ですから、一緒にたくさんのことにチャレンジして、エキサイティングで楽しい航海にしましょう。

2011年10月3日月曜日

全て自分事

今日は隔月で発行している社内報「あさひ」の発行日です。2年前から、発行頻度を年に2〜3度から隔月に、紙に印刷して配布していたものをwebで、総務部門が制作していた記事を若手中心の5〜6名の編集チームで制作するようにしました。記事の内容も大幅に増やして発行するようにしました。

私が2年前に社内報に力を入れたいと思ったのは、社員ひとりひとりが余りにも当社自体を知らなすぎると感じたからです。自分が担当している業務については深く理解し、責任をもって遂行していますが、他部門がどのような仕事をし、他営業所でどのような工事が行われ、社内では何が起きていて、会社はこれからどう進んでいくのか…それは「他人事」という気持ちが少なくないように思います。事務部門所属の社員の中には、勤続10年超のベテランですら、当社の工事現場を一度も見たことがないという人がいたのには驚きました。これでは、家族も含め社外の方から貴方の会社は何をしている会社なのか尋ねられても、「工事会社」程度しか答えられないでしょう。

私は社員の皆さんに、もっとこの会社に興味を持って欲しいと思っています。工事の技術的な詳細を理解する必要はありません。どこで、誰が、どんな工事をしていて、何が大変で、何がやりがいなのか。それを知るだけで十分です。もっと言えば、「今月はあの人の誕生日なんだ」「彼の趣味は釣りなんだ」そんなことだけでもいいのです。また逆に、取材をうけたらめんどくさがったり、恥ずかしがったりせずに、積極的な情報発信をしてください。自分がどのような仕事を担当し、何を感じ、何を考えているのか、どんな人間であるのか、社内報という媒体を通じて発信してください。こうした情報のやりとりだけで、社員同士のコミュニケーション、チームワークは大きく変わってくるものです。

私たちは同じ船に乗っているクルー(乗組員)です。決して乗客ではありません。ただ乗っていればいずれ目的地に着く、そんな気持ちは捨ててください。ただひたすら自分のオールの先だけを見ながら漕ぎ続けることも止めてください。たまには、甲板に出て船全体や進路を眺めたり、見張りや舵取りをしているクルーの仕事にも興味を持ってください。そうすることで、自分の仕事が船全体の動きの中でどういう役割を果たしているのか分かります。クルーは皆仲間、船内で起きていることは全て「自分事」です。全てが自分の事として相互理解を深め、行き先を確認し、声を掛け合って仕事をすれば、一人でも多くのお客様に船に乗っていただき、目的地までお連れすることができるのです。