2011年10月25日火曜日

パンツを脱ぐ勇気


あるセミナーで、韓国サムスン電子の副会長の講演を聞く機会がありました。サムスン電子といえば、薄型テレビで世界シェア1位、ギャラクシーで知られるスマートフォンでもAndroid端末で世界シェア1位、そして半導体製品を世界の様々なメーカーに供給するという、今最もアツイ韓国の電子機器メーカーです。彼は講演の中で、「今、日本人が最も日本に対する自信を失っている」と話していました。また、同セミナーでアメリカの投資家ウィルバー・ロス氏が、「逆境に対して闘う武士道を思い出して自信を取り戻してほしい」というコメントもありました。確かに、リーマンショック以降日本を含めた世界経済は低迷し、首相は頻繁に入れ替わり政治は不安定、東日本大震災で打撃を受け、、、という厳しい環境の連続に慢性的な疲れを感じているのかもしれません。以前、青少年よ自信を持て!で引用した日本人の自己肯定率の低さにも、日本の力に対する自信喪失も現れています。これが、草食系などと言われる所以なのでしょうか。若者を中心に”できる”とか”やってやる”というスピリット(精神)とアツイ気持ちに欠けている人が増えているのです。


私はまだ社歴が浅いので、自身の感覚で以前と比較することはできませんが、過去の色々な話を聞いていると、社内でも以前よりアツさを失っている人が少なからずいるように思います。私自身もたまに、冷めた雰囲気やクールな対応に直面して驚くことがあります。自分自身を型にはめ、閉じこもって、そこから出ようとしない人もいます。職場は人生の中で非常に多くの時間を過ごす場です。せっかくそれだけ多くの時間を過ごすのですから、カラを破って情熱的に仕事をしてはどうでしょう?




最近、そのタイトルに惹かれて「パンツを脱ぐ勇気」(児玉教仁著)という本を読みました。本の解説には著者のアメリカMBA留学体験記とありますが、そのような単純な話ではありません。この本は、三菱商事の宴会部長が、アメリカのハーバードMBAに留学して、だんだんとパンツを脱いでいく話です。パンツを脱ぐとは、「心にまとっているもの、自分を無意識に防御しているものを、全て脱いでとっぱらってしまうということ」です。小説ではなく自伝なだけに、途中にリアルな親子関係も書かれており、結構涙もろい私は飛行機の中でホロリ(というよりボロボロ)と涙を流してしまいました。私は是非この本を、アツイ気持ちを忘れかけている全ての人に読んでもらいたいと思います。型にはまることなく、自分の思いを前面に出して、アツイ気持ちで仕事をしてほしいのです。パンツを脱ぐことは、恥ずかしいことでもなんでもありません。むしろ、思い切って脱いでしまえば気持ちのいいものです。(段々変な方向へいきそうなのでこの辺にしておきます。)その気持ちと行動が、必ず自信につながり、その自信が自分の持っている力を最大限発揮するエネルギー源(原動力)となるはずです。さあ、勇気を出してパンツを脱ぎましょう!

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