皆さんはそれぞれプライドをもって仕事に取り組んでいることと思います。「この仕事は私の得意分野だから完璧にこなしてやる」「自分が納得いく仕上がりになるまでお客様には引き渡せない」「自分の経験上このやり方で問題ないはずからケチはつけさせない」「こんな単純なミスをするなんて自分が許せない」こうした思いは、自分の中にあるプライドによって生み出されいて、そのプライドがあるからこそ素晴らしい成果を出すことができるのだと思います。もし、プライドをなくしてしまったら、それ以上の成長がないばかりか、レベルの低い仕事しかできなくなってしまいます。それでは、旭のプライドはどこにあるのでしょうか?
当社の施工管理技術や品質/安全に対するこだわりなどは、諸先輩方から脈々と受け継がれてきているわけですが、その過程で生じる考え方や意識の違いなどによって継承レベルがまちまちになっているように感じます。つまりサービスレベルに対する会社としての統一見解が保てていない、プライドの高さが人によってバラバラということになります。ある人は、この品質レベルで十分と考えるが、ある人はこのレベルでは納品できないと考える。そのような曖昧な基準でサービスを提供していては、会社としての信頼を失ってしまいます。お客様は旭シンクロテックという会社に対して期待を込めて仕事を依頼してくれるわけですから、会社として共通認識を持って仕事に取り組まなければいけません。
そこで、品質管理や安全管理における当社のプライドを定義することにしました。このレベルの品質は当たり前、この安全対策はこの作業を行う際には絶対必須。こうした「当たり前」や「決まり」などを会社の標準として定め、旭の仕事は誰が管理をしても同じレベルを保つことができることを目指していきたいと思います。まずは過去に発生した施工ミスや事故災害事例を検証して、そこから会社として最低限守っていかなければならないレベルを見定めていきます。その上で、施工手順書や安全心得書などに落とし込んでいつでも誰でも参照できるようにしていきたいと思います。今でも色々な手順書や安全資料が存在すると思いますが、元請となるメーカーのルールであったり、20年以上前に作った手順書であったり、またそれらが散在していてどこから入手できるのか分からないといった状況ですから、これらをまとめて、旭の標準体系として作り上げ、当社の仕事をする人全員が同じプライドを持って仕事ができるようにしたいと思います。
この取り組みは、10月の全社社内会議や11月の協力会の研修会でもお伝えしましたが、また折に触れて状況を共有しながら、”旭プライド”の醸成と浸透に注力をしていきたいと思います。それまでは、自分の仕事に対するプライドを高く持って仕事に取り組んでいくようにしましょう。
2015年12月8日火曜日
2015年11月11日水曜日
時代が変わっても永遠に変わらない価値とは
昨夜テレビで今年の流行語大賞の話題が出ていました。去年の流行語大賞は「ダメよ〜ダメダメ」、一昨年は「今でしょ」、その前は「ワイルドだろぉ」どれも懐かしいですよね。今こんなフレーズを使ったら「古っ」と一蹴されるでしょうし、そもそも大賞をとった翌年からメディアに登場しなくなり、いずれ消えていくという道を辿ることも少なくありません。カメラの進化を見てみると、フィルムカメラ⇨インスタントカメラ⇨デジタルカメラ⇨携帯(ガラケー)⇨スマートフォンとこの10年ほどで大きく進化しています。通信技術では、(必ずしもこのような時系列ではありませんが)手紙⇨FAX⇨電話(固定)⇨ポケベル⇨email⇨携帯⇨LINE/Skype 今や地球の裏側の人とリアルタイムにかつ無料で顔を見ながら会話ができる時代です。世の中が変わると、人の心も変わります。去年流行ったものが今年は流行らなくなる。前は欲しかったものが欲しくなくなる。昔は価値があったものが価値がなくなる。だからこそ、”今”何に価値があるのか、”今”お客様にとっての価値は何か、”今”ビジネスパートナーにとっての価値は何か、常にそれを考えながら仕事に取り組むことが大切なんです。
私はひごろから自分の仕事の価値について考えながら仕事をしてくださいと話しています。私たちの仕事はモノを作ることではありません。モノを作ることを通じてお客様に価値を提供することです。そのお客様にとっての価値が結果的に会社の売上/利益につながります。お客様にとって価値のあるものを届けようと思う気持ちがあれば、世の中が変わっても、お客様にの経営方針がかわっても、人の心が変わっても、永遠に価値がなくなることなく評価を継続することができます。この「価値があるものを届けること」がすなわち「ソリューション」です。ソリューションは難しい計算で導き出される設計業務だけではありません。工期短縮やコスト削減を目的としたVE提案も重要なソリューションのひとつです。お客様に困り事があれば、ちょっとした行動ひとつでもソリューションにつながります。私たちの仕事がソリューションとしてお客様の価値につながった時、まずは「いいね!」という言葉が返ってくるはずです。時代が変わって一時の流行として廃れることなく、いつの日も「アサヒいいね!」と言われ続けられる会社になっていきましょう。
2015年10月19日月曜日
港区の安心拠点 -芝消防署完成
昨日、東京消防庁芝消防署新庁舎の落成式および完成祝賀会に参加してきました。落成式では、東京消防庁消防総監や芝消防署長のご挨拶、数多くの祝辞に加え、消防庁音楽団による演奏、消防隊員のレスキューデモンストレーションなども披露され、火災時における消火活動だけでなく、非常時の救命活動や、そのための日頃の訓練の様子などについても知ることができました。また、祝賀会には当社をはじめとする建設業者に加え、政財界や地元企業/住民、地元消防団など300名ほどが出席し、まるで芸能人の結婚披露宴のような華やかさに驚きました。
芝消防署は明治14年に初めて設置され東京で最も歴史のある消防署のひとつだそうです。旧庁舎は愛宕にあり131年という長期にわたって地元を見守ってきました。芝消防署がその長い歴史の中で地元企業や住民と深く強い絆で結ばれた消防署であるということ、また今回の新庁舎建設/移転が歴史上でも非常に大きなインパクトをもつということを知ると、祝賀会がここまで盛大であることも納得できます。
新庁舎は街並みや建築物をイタリアに模してつくられたイタリア街にあることから、外観は周囲の雰囲気に調和するように考えられており、とても消防署とは思えないような特徴的デザインになっています。上層階は職員の待機宿舎になっているため、何かあればすぐに出動することができます。また、太陽光発電や年間を通して温度が安定している地熱を利用した空調など環境に配慮した設備が導入されていることも大きな特徴のひとつです。当社は本プロジェクトで空調工事を担当しましたので、この地熱利用空調をはじめとする、事務室、訓練室、食堂、車庫などの空調/換気設備の施工をしました。当社の建築設備事業は住宅の衛生工事が中心であったこともあり、久々の空調工事に多くの苦労があったとは思いますが、そのぶん非常に良い経験になったと思います。
工事会社という立場からすると、消防という機関は申請をしたり検査を受けたりと少々敷居の高い存在ではありますが、今回の落成式参加を通じて、消防署の地元における位置づけや期待を再認識することができました。また同時に、非常に重要な安心拠点の構築に携わることができたことを誇りに感じました。3年間にわたる長期プロジェクト本当にお疲れ様でした!
2015年9月30日水曜日
災害ゼロ 失望ゼロ 赤字ゼロ
今日から69期下半期のスタートです。今年度は昨年度の完成高実績115億から減収目標でスタートしましたが、上半期末時点での見込完成高達成率89.5%と、ここまで順調に推移しています。また、昨年同期と比較すると、完成高は下回るものの粗利益では上回っており、利益率重視の方針通りに進められていることが分かります。上半期の皆さんの努力に改めて感謝します。今年度目標を減収としたのは、無理に受注高を増やすのではなく、営業活動および受注案件の施工にじっくり取り組むことによって、個々の案件の利益率を向上させることが狙いです。売上高を増やすことで、見積精度が低下したり、十分な施工体制がとれず、結果的に施工ミスや管理ミスを招いてしまっては元も子もありません。目先の売上高ではなく、盤石な体制構築によって少しでも信用や利益の逸失を防いでいきたいと思います。
今年度のスタート時、"save to win"というスローガンを掲げました。経済情勢、受注環境が改善されてきている今、私たちに必要なのは守備力です。前半戦リードしている試合で、後半戦を守りきるには”セーブ”をあげる必要があります。(セーブ:野球でリードしているチームの救援投手が試合終了までリードを守りきることで付く投手記録) 営業活動においては、やみくもにとりにいくのではなく、仕様や原価、見込利益率、客先のクセ、他社からの受注状況、社内リソースなどをよく確認して慎重に受注判断をしなければなりません。一度受注した案件は、安全管理、品質管理、原価管理を慎重に行い、客先を失望させたり不用意に利益を失ったりすることの無いように努めましょう。災害ゼロ、失望ゼロ、赤字ゼロが"save to win"に込められたサブメッセージです。
ここまでの災害発生状況を確認すると交通事故と物損事故が目立ちます。残念ながら当社の重要客先の1社から私宛に、物損事故を連続で引き起こしたとして警告書が届いたほどです。いずれも軽微な内容ではありますが、それはあくまで結果。軽微な事故も重大災害も原因は同じヒューマンエラーと不安全行動に集約されます。軽微な結果はただ単にラッキーだっただけと認識して、原因の究明と対策をしっかりとるようにしましょう。この時点ではイエローカードですが、次はありません。レッドカード、退場とならないように、最新の注意を払って行動してください。
お客様や協力会社との信頼関係は最強の優位性となります。信頼を築き上げるには非常に時間がかかりますし、大変な努力の積み重ねが必要となります。しかし、ちょっとしたことでその信頼は失望や裏切りとなり、一瞬で信頼関係が崩れてしまうことがあります。信頼関係が強固であればあるほど、失望の度合いは反動となって大きくなるものです。工事品質はもちろんのこと、契約や金銭に関わること、行動や言動のひとつひとつが、信頼の積重ね、もしくは失望につながります。自分の行動がどちらにつながっているかを考えながら行動してください。工事品質については、今年度から品質管理部門を立ち上げ、会社としての品質管理プロセスの構築をスタートしました。特に、新しい注力領域となる製薬分野や、電気事業法に関わるマルGなどにおいては、必要不可欠な管理手法です。本件については改めて説明がありますから注意して聴いてください。
この数年、下半期になり工事物件が完成に近づくと、原価管理ミスによる採算低下が目立つようになります。これは、下半期にミスが発生するのではなく、その予兆があったにも関わらず、早期対策をとることができずに手遅れになってしまうというものです。当社では原価管理については現場代理人や営業所長に権限委譲していますが、そのひとりひとりのスキル頼みとなるのではなく、会社としてフォローができる仕組みを構築しなければ、会社の実力をあげることはできません。今年度からは品質管理同様、追加工事や原価の予算超過などのリスクを早期に回避するための仕組みづくりに着手しました。下半期はこうした仕組みの実践と定着のタイミングですから、組織として、また会社としてリスクを最小限に食い止められるよう一丸となって取り組んでいきましょう。
当社は上半期時点でリードしている状況です。災害ゼロ、失望ゼロ、赤字ゼロで最後まで闘いぬいて、今年度も勝利を手にしましょう!
今年度のスタート時、"save to win"というスローガンを掲げました。経済情勢、受注環境が改善されてきている今、私たちに必要なのは守備力です。前半戦リードしている試合で、後半戦を守りきるには”セーブ”をあげる必要があります。(セーブ:野球でリードしているチームの救援投手が試合終了までリードを守りきることで付く投手記録) 営業活動においては、やみくもにとりにいくのではなく、仕様や原価、見込利益率、客先のクセ、他社からの受注状況、社内リソースなどをよく確認して慎重に受注判断をしなければなりません。一度受注した案件は、安全管理、品質管理、原価管理を慎重に行い、客先を失望させたり不用意に利益を失ったりすることの無いように努めましょう。災害ゼロ、失望ゼロ、赤字ゼロが"save to win"に込められたサブメッセージです。
ここまでの災害発生状況を確認すると交通事故と物損事故が目立ちます。残念ながら当社の重要客先の1社から私宛に、物損事故を連続で引き起こしたとして警告書が届いたほどです。いずれも軽微な内容ではありますが、それはあくまで結果。軽微な事故も重大災害も原因は同じヒューマンエラーと不安全行動に集約されます。軽微な結果はただ単にラッキーだっただけと認識して、原因の究明と対策をしっかりとるようにしましょう。この時点ではイエローカードですが、次はありません。レッドカード、退場とならないように、最新の注意を払って行動してください。
お客様や協力会社との信頼関係は最強の優位性となります。信頼を築き上げるには非常に時間がかかりますし、大変な努力の積み重ねが必要となります。しかし、ちょっとしたことでその信頼は失望や裏切りとなり、一瞬で信頼関係が崩れてしまうことがあります。信頼関係が強固であればあるほど、失望の度合いは反動となって大きくなるものです。工事品質はもちろんのこと、契約や金銭に関わること、行動や言動のひとつひとつが、信頼の積重ね、もしくは失望につながります。自分の行動がどちらにつながっているかを考えながら行動してください。工事品質については、今年度から品質管理部門を立ち上げ、会社としての品質管理プロセスの構築をスタートしました。特に、新しい注力領域となる製薬分野や、電気事業法に関わるマルGなどにおいては、必要不可欠な管理手法です。本件については改めて説明がありますから注意して聴いてください。
この数年、下半期になり工事物件が完成に近づくと、原価管理ミスによる採算低下が目立つようになります。これは、下半期にミスが発生するのではなく、その予兆があったにも関わらず、早期対策をとることができずに手遅れになってしまうというものです。当社では原価管理については現場代理人や営業所長に権限委譲していますが、そのひとりひとりのスキル頼みとなるのではなく、会社としてフォローができる仕組みを構築しなければ、会社の実力をあげることはできません。今年度からは品質管理同様、追加工事や原価の予算超過などのリスクを早期に回避するための仕組みづくりに着手しました。下半期はこうした仕組みの実践と定着のタイミングですから、組織として、また会社としてリスクを最小限に食い止められるよう一丸となって取り組んでいきましょう。
当社は上半期時点でリードしている状況です。災害ゼロ、失望ゼロ、赤字ゼロで最後まで闘いぬいて、今年度も勝利を手にしましょう!
2015年9月2日水曜日
しつけ三原則
先日社会教育家の田中真澄さんという方の講演を聞く機会がありました。田中さんによると、人間の能力は、知識、技術、そして心構えの3辺で構成される。その中でも心構えはその底辺となる能力であり、どんなに知識や技術が優れていても心構えができていなければ、それらを十分に引き出すことはできないという話を聞き、非常に共感をおぼえました。知識や技術は専門性が高く、特定の業界や分野に特化したものですが、心構えというものは、その根底にある人間本来の最低限身につけておくべきものです。そういう意味では、コミュニケーション力、洞察力、論理的思考力などのあらゆる業界、あらゆる企業、あらゆるビジネスシーンにおいて必要となる能力を、私は「人間力」と表現していますが、それに近いものかもしれません。また、知識や技術は一度習得すれば、なかなか落ちるものではありませんが、心構えは毎朝の歯磨きのように毎日磨き続けなければ、維持することができないそうです。つまり日々の行動や考え方の習慣によって、心構えや人間力は磨かれるということなのではないでしょうか。
それではどのような習慣で心構えを磨くことができるのか。その基本中の基本は「しつけ三原則」にあると言います。
しつけ三原則=挨拶、返事、後始末
しつけなどと言うと子供の教育のようですが、田中氏は勉強させることよりもこれらのしつけの方がずっと大事なことであり、こうしたしつけがされないまま大人になって恥をかいたり、仕事において本来の力が発揮できずにいる人がとても多いといいます。私もいまさらという気もしますが、やはり大切なことですので以下にコメントしたいと思います。
挨拶
特に本社で気になりますが、未だに挨拶がろくにできない人がいます。少なくとも、朝の出社時と夕方の退社時くらいは、明るくしっかりと挨拶をしましょう。社内の人だけでなく、取引先、清掃業者の方、事務所に出入りしている人は皆ビジネスパートナーです。パソコンのモニターから一切顔をあげない人もいますが、あれは本当に印象が悪いことです。初めは恥ずかしさもあるかもしれませんが、誰かの挨拶に便乗するかたちでも構わないので、積極的に声を出すようにしましょう。
返事
声をかけられた時、何かを頼まれた時、注意を受けた時など、何かを投げかけられたらそれに対して素早く返事をしましょう。メールでの依頼に対しても同様です。依頼事項に対する回答をすぐに返すことができない時は、依頼を了解したこと、いつまでに対応する予定であるかくらいは返信するのが常識です。中には、依頼を投げかけても一切のレスポンスがない人もいますが、メールに返信しなければ無視しているのと同じです。
後始末
仕事が終わった後の片付けまでが仕事です。本社では机の上に書類が散乱したまま帰っている人が何人かいます。ましてやフリーシートに書類やパソコンのを放置したまま帰る人も。現場では日々の材料や施工機器類の片付け、引き渡し前の最終確認などがそれにあたります。養生テープを剥がし忘れたり、梱包などのゴミを残して引き上げたりしていませんか?施工品質がいくら優れていても、後始末ができていないだけで、お客様の印象は大きく変わってしまいます。立つ鳥後を濁さず。最後に現場をぐるっと回って、綺麗に掃除をしてから引き上げることを徹底してください。
挨拶、返事、後始末は、確かに毎朝の歯磨きのように繰り返されるものです。一度癖にしてしまえば何でもないのかもしれませんが、それまでは意識的に行動をして心構えを磨く必要があるのかもしれません。自分自身が意識をするだけでなく、周囲に対しても意識を高めていくようにしていきましょう。
しつけ三原則以外に人間力をあげるための行動や考え方の習慣で私自身も意識していることがありますので、今後のテーマにしていきたいと思います。
2015年8月27日木曜日
上司を使う
皆さんにとって上司ってどんな存在ですか?自分を管理したり評価したりする人?分からない仕事を教えてくれる人?飲みに行ったらご馳走してくれる人?どれも間違っていませんが、「自分がやりたいことを完遂する」ための存在であることが一番の存在意義だと思います。仕事をしていると、様々な人と交渉をする場面があると思います。全て順調に物事が進んでいればいいですが、相手がこちらの思い通りに動いてくれない場合があります。いつまでも同じ言い合いをしていても時間ばかりが過ぎてしまいますし、感情的になっては人間関係が悪化してしまいます。だからといって諦めてしまっては元も子もないありません。そんな時は上司を使って交渉を前に進めるようにしましょう。俗に言う「上を出す」ということです。
施工現場も営業活動も単独で動くことも少なくありません。「現場代理人は社長の代理だ」とか、「現場責任者」といった言葉を聞くと、あたかも自分ひとりで全てのことを解決しなければいけないように聞こえますがそうではありません。現場担当者の責任というのは、自分一人で抱え込むことにあるのではなく、あらゆる手段を使って物事を前に進めたり課題を解決したりすることにあります。その手段のひとつに「上司を使う」ということも含まれます。自分ひとりでは解決できないことを上司に相談することは恥ずかしいことでもなんでもありません。むしろそれによって、リスクが大きくなる前に物事を前に進めることの方が大切ですし、上司を使って解決したことは、自分自身で解決したことと何ら変わりはありません。解決することが全てですから。
お客様との関係構築において重要だと思うのは、担当者どうしの点と点のつながりではなく、会社どうしの面と面で繋がることだと思っています。つまり、担当者は担当者どうし、部長は部長どうし、役員は役員どうしで繋がりをもち、階層別に関係構築を図ることで、揉め事が早期に解消されたり、交渉が前に進んだりと、ビジネスをスムーズに運ぶことができます。また、どこかの繋がりが異動や退職によって切れたとしても、別の階層では繋がりがありますから、結果的に会社間の関係が永く続くことにもなります。階層が上になればなるほど具体的な取引上の会話を頻繁に行うことはありませんが、少ないコミュニケーション機会において両社の重要な戦略や方向性を共有していますから、いざという時に「上の会話」で早期解決を図ることができるのです。だからこそ信念を持った上で交渉にのぞみ、課題が生じた時には安心して上にあげてきてほしいと思います。
仕事ができる人は、上手く上司や役員を使っています。それは、自分が信念を持って仕事をしているからこそ、一個人だけででなく、組織や会社として相手と対峙して、物事を解決したり前に進めたりすることができるからではないでしょうか。そのために使われることは上司としては本望に違いありません。「上司は使う」が鉄則です。
2015年8月6日木曜日
評価をあげるには評判をあげろ(2)
他部門の部長に自分の仕事を見て評価してもらうことはなかなかできないことです。ですから、評判をあげて自分の仕事ぶりを認識してもらうのです。評判については、以前「会社人生は評判で決まる」というブログを書きましたが、その中で評判の良い人、悪い人について以下のように説明しました。
評判の悪い人
私も正直皆さんひとりひとりの仕事の内容を理解して評価することはできませんから、この評判をとても大切にしています。上司だけでなく部下や同僚がどのように見ているか、また社内だけでなくお客様や協力会社の方が実際に一緒に仕事をしてどのように感じたか。そういう周りの声をできるだけ幅広く聞きながら、社員ひとりひとりの仕事ぶりを確認するようにしています。部門長を中心に行われる相対評価会議においても、他部門の上司が評価をする際にこの評判というのは少なからず影響するはずです。ですから、自分と上司だけの狭い世界だけで仕事をするのではなく、社内外の周囲の人にきちんと仕事ぶりを評価してもらい、評判があがるような仕事の仕方をしてほしいと思います。そうすれば、自然と納得のいかない評価がなされることは少なくなるでしょう。ちなみに現在の評価制度では、現場レベルでの評価を重視していますので、相対評価の結果に私をはじめとする取締役が口を出すことはほとんどありません。
評判の悪い人
- 自分の実力を誤認している、ある意味「自意識過剰なナルシスト」
- 自分はさておき他人のことをとやかく言う、いわゆる「評論家」
- 自分の立場を理解していない、勘違いの大きい「分不相応な人」
評判の良い人
- 自分自身をよく分かっており「他者への十分な配慮のできる人」
- 「評論家」の逆で、労をいとわない「実行力の人」
- 自分の立場や役割を正しく理解し「本質的な役割の果たせる人」
評判というのは、声の大きい誰かひとりの評価でも、ゴシップ的な噂でもありません。上へのゴマスリや意図的なアピールで伝わるものでもありません。自然と多方面から聞こえてくる、その人の仕事に対する取り組みや、小さな努力の積み重ねとその成果といったものが評判です。「他者への配慮」「実行力」「本質的な役割」を意識していれば、評判は自然とあがっていくでしょう。
私も正直皆さんひとりひとりの仕事の内容を理解して評価することはできませんから、この評判をとても大切にしています。上司だけでなく部下や同僚がどのように見ているか、また社内だけでなくお客様や協力会社の方が実際に一緒に仕事をしてどのように感じたか。そういう周りの声をできるだけ幅広く聞きながら、社員ひとりひとりの仕事ぶりを確認するようにしています。部門長を中心に行われる相対評価会議においても、他部門の上司が評価をする際にこの評判というのは少なからず影響するはずです。ですから、自分と上司だけの狭い世界だけで仕事をするのではなく、社内外の周囲の人にきちんと仕事ぶりを評価してもらい、評判があがるような仕事の仕方をしてほしいと思います。そうすれば、自然と納得のいかない評価がなされることは少なくなるでしょう。ちなみに現在の評価制度では、現場レベルでの評価を重視していますので、相対評価の結果に私をはじめとする取締役が口を出すことはほとんどありません。
この評価制度を導入する前は、何故私の評価は○○なのか、という疑問が出ることはなかったと思います。何故なら、自分の評価結果が明かされていないからです。以前の評価プロセスの目的は、査定によって賞与や昇給額を決めることに主眼が置かれていたため、自分に対して何が期待されていて、どのように評価されているのかを知ることがありませんでした。しかし、今の評価プロセスは、以前と同様に賞与や昇給を決めるという側面もありますが、それ以上に社員の育成につなげることを目的としています。今期どのように仕事に取り組むか、どのようなチャレンジをして成長していくかを自分自身で考える。そしてその達成度や仕事ぶりについて評価がされ、その内容をフィードバックをされることで、自分の何が評価につながったのか、逆に何が不足していたのかを知ることができます。これが成長の為の重要なプロセスなのです。ですから、自分の評価結果に納得がいかなければ、しっかりと上司からフィードバックを受けてください。そして、そのフィードバックをしっかりと受け止めて次につなげるように努力してください。また、部門長の人は、必ず評価のフィードバックに時間を割いて部下と向き合ってください。決して、「俺は評価してるんだけど、上が、、、」などの無責任なコメントをしないように。万が一、上位レベルによって評価が変わった時には、必ずそのフィードバックもなされていますから、その内容を確認するようにしてください。
良くない評価をつけることも、つけられることも気持ちのいいことではありません。できれば、全員に良い評価をつけて気持ちよく終わらせたい、評価者は皆そう思っているでしょう。でもそれでは成長はありません。「ギャップ」を認識することで人は成長します。ただし、ギャップ認識をさせるだけでなく、それをうめるための道筋を一緒に考えていくことが必ず必要だと思います。新しい評価制度に慣れるにはまだ時間がかかると思いますが、評価プロセスは人材育成の重要な役割を持っているということを考えながら、評価および評価結果に向き合ってください。
2015年8月4日火曜日
評価をあげるには評判をあげろ(1)
賞与の査定時期からだいぶ経ってしまいましたが、査定結果を戻された時に、「何故私の評価はCなの?」と思った人も少なくないのではないでしょうか? 人事制度改定の時に評価制度についても説明をしましたが、ここで再度制度の仕組みについておさらいをした上で、どうしたら評価があがるのか、私の立場から伝えられることを2回に分けて伝えておきたいと思います。
当社の評価制度は、まず上下半期の期初に半年間の目標設定をして、期末にその目標に対する達成度を自身で評価します。その上で上司と面談をもち、自己評価結果について合意形成を行います。つまり、自己評価の内容を上司に認めてもらう、もしくはダメ出しをされるという機会をもつわけです。その時点でその人の絶対評価(S,A,B,C,D)が決まります。その後、同じ職種かつ同じ等級の人どうしで絶対評価を比較して相対評価(同じくS,A,B,C,D)を決定します。
この時覚えておいてもらいたいのは、絶対評価のS,A,B,Cと相対評価のS,A,B,Cの意味は異なるということです。期初の目標設定は、その人の等級で求められている発揮能力や行動を上回るように設定するようになっています。つまり、自分にとってある程度チャレンジングな目標設定をするように決められています。そのチャレンジに成功して見事目標を達成した人がSもしくはA。チャレンジ項目は達成できなかったが、自分の持っているスキルレベルに見合う行動や成果を出すことができた人がB。自分が持っているスキルレベル以下の成果しか出なかった人がCもしくはDということになります。つまり、絶対評価というのは自分の等級で求められている発揮能力や行動と比較した評価といえます。
一方で相対評価とは、全社員の中で達成度の高い順に分布を決めるもので、例えばSは5%、Aは15%、Bは65%、Cは15%といった具合に人数配分を行います。この分布率はその時によって異なりますのでこの数値はあくまで参考値としてください。つまり、絶対評価というのは、同じ職種、同じ等級の人同士で、その達成度を比較した評価ということになります。ですから、たとえ絶対評価がSだとしても、同職種/同等級の人の中で大多数の人の達成度が高ければ、結果的に相対評価が下がってしまうということもあり得るのです。
この相対評価は部長が集まって話し合いによって決まります。A部門のaさんと、B部門のbさんは、どちらも絶対評価がSだが、どちらかをS、どちらかをAにしなければならない。どちらの方が達成度が高いと言えるかという話し合いです。当然aさんの上司はaさんを推し、bさんの上司はbさんを推すことになりますが、両者で話し合って合意形成をするのです。この時に重要なのは、比較相手の上司に自分の仕事ぶりを認めてもらうということになります。つまり、相手の上司に、その部下より自分の方が上だと認めさせるのです。その際に、決めてとなる重要な要素のひとつが「評判」です。
2015年7月8日水曜日
結果が出ないのは日ごろの行いが悪いから!?
元楽天イーグルス監督の野村克也氏の「なぜか結果を出す人の理由」という本の中で、「なぜマー君は負けないのか」書かれていました。マー君とは、ご存知のとおり駒大苫小牧から楽天に入団し、現在メジャーのニューヨークヤンキースに所属しているピッチャーです。マー君はいいピッチングをした時だけでなく、たとえ大量点をとられたとしても、その後の味方打線の援護のおかげで、どういうわけか負けなかったそうです。2013年には公式戦で28試合登板して24連勝、ただの1敗もしなかったというのですから驚きです。もちろんマー君自身のピッチャーとしての実力があるということも確かなのですが、打たれても負けないのは、マー君が投げる日は、なぜか打線がよく打ってくれるのだそうです。一言でいえば「持っている」ということなのでしょうが、果たしてそれは「運がいい」ということなのでしょうか?よく、運が悪いことが続くと「日ごろの行いが悪いからだ」といいますが、このことについて野村監督はこのように言っています。
「日ごろの行いが悪い」というのは、『行いが良いと神様が運を与えてくれて、行いが悪いと罰を与える』というような話ではなく、その人の日ごろの行いを周りの人たちはちゃんと見ているという話だ。いい行いをしている人は周りに評価され、信頼される。それがやがてはその人の援軍となったり協力者を増やしたりして、その人に大きな力を与えてくれるようになるのだ。田中将大という選手は、その点チームメイトからの信頼が非常に厚い。それが負けない最大の理由だといってもいい。」
単なる運の良し悪しではなく、日ごろの行いを評価し、その人の為に周りが協力しよう、助けてやろうという気持ちになってくれるからこそ、結果として現れるということなのです。確かに、良い結果が続く時には単なるラッキーなこともありますが、それ以上に周囲の協力があったからこそ結果につながることの方が多い気がします。それは、日ごろの努力や態度、人とのかかわり方などから生まれてくるものなのだと感じます。上司、部下、お客様、協力会社、みんな貴方の日ごろの行いを見ています。日々の行いの積み重ねで信頼を得て、いざというときに協力してもらえるように努力していきましょう。誰もひとりだけで成果を出せるわけではありません。神様も含め、ひとりでも多く味方をつけていけば必ず結果につながるはずです。
「日ごろの行いが悪い」というのは、『行いが良いと神様が運を与えてくれて、行いが悪いと罰を与える』というような話ではなく、その人の日ごろの行いを周りの人たちはちゃんと見ているという話だ。いい行いをしている人は周りに評価され、信頼される。それがやがてはその人の援軍となったり協力者を増やしたりして、その人に大きな力を与えてくれるようになるのだ。田中将大という選手は、その点チームメイトからの信頼が非常に厚い。それが負けない最大の理由だといってもいい。」
単なる運の良し悪しではなく、日ごろの行いを評価し、その人の為に周りが協力しよう、助けてやろうという気持ちになってくれるからこそ、結果として現れるということなのです。確かに、良い結果が続く時には単なるラッキーなこともありますが、それ以上に周囲の協力があったからこそ結果につながることの方が多い気がします。それは、日ごろの努力や態度、人とのかかわり方などから生まれてくるものなのだと感じます。上司、部下、お客様、協力会社、みんな貴方の日ごろの行いを見ています。日々の行いの積み重ねで信頼を得て、いざというときに協力してもらえるように努力していきましょう。誰もひとりだけで成果を出せるわけではありません。神様も含め、ひとりでも多く味方をつけていけば必ず結果につながるはずです。
2015年6月20日土曜日
「自分を守る、仲間を守る」安全は永遠のテーマ
お客様の安全大会において、無災害記録達成表彰対象現場全10件に対して以下の5件で表彰を受けました。これは協力会会員企業を抑え、参加企業の中で最多となる受賞です。
大田清掃工場建設工事 6万4千時間
岩手県木材加工流通施設等事業工事 1万時間
三重木質燃料発電ボイラー設備設置工事 9千時間
土佐グリーンパワー発電所建設工事 8千時間
いぶきグリーンエナジー発電所プラント工事 5千時間
表彰現場を担当した皆さん、おめでとうございます。皆さんの実績を高く評価していますし、本当に誇りに感じます。中でも大田清掃工場の現場は、22年6月から26年9月の竣工まで、現場トータルで51万5千時間を達成できたとのこと。これだけ長期に渡る大規模な現場ですから、高い現場意識が工期中継続されなければ成し遂げられなかったと思います。
すでに皆さんは分かりきっていると思いますが改めて。安全は何よりも優先です。工期、品質、採算全てがうまくいっても災害が起これば現場が台無しになるだけでなく、会社の信用も大きく傷つくことになります。昨今、強いコストダウン要求を受けることが多くなりましたが、コストダウンによって安全面がおろそかになることは許されません。
安全は永遠のテーマ、絶対的セオリーというものはありません。唯一あるとすれば、作業員ひとりひとりが意識を高く持つということでしょう。基本ルールをバカにせず、怪我をしない、させないという意識を常に持ち続けられれば、限りなくゼロ災害に近づきます。しかしこれが難しい。人間ですから、分かっていても、ついうっかり、少しくらい、そこまでしなくてもといった気持ちが湧いてしまうもの。そういう意味では、ほぼ全ての災害は人が意図的にとった行動で引き起こされる人災なんだと思います。もともと誰も怪我はしたくない。その気持ちを上回る「何か」を常に消し込んでいく。それだけなんですが、言葉で言うほど容易くないから永遠のテーマなんでしょう。
自分を守る、仲間を守る、安全は全社スローガンの"save to win"の重要な柱です。意識を高く持ち、どのお客様からも認められる安全実績をつくっていきましょう!
2015年6月17日水曜日
失敗のススメ
仕事をしていれば必ず失敗をした経験があると思います。失敗することは恥ずかしい、失敗すると怒られる、できることなら失敗はしたくない、多くの人がそのように思っているかもしれません。失敗しない方法はただひとつ、「何もしないこと」です。しかし、何もしないのであれば、会社にいてもらう必要はありません。自動車メーカーのホンダでは、「No error, No play」と言われ、失敗しないのは何も挑戦していないことであり、仕事をしていないのと同じであるとされているそうです。私もまったく同感です。何かに前向きに挑戦するから失敗するのであり、その失敗から学ぶことで行動が改善され、進化につながるわけですから、失敗は絶対に必要なことなのです。
私は採用面接で「今までの人生において最大の失敗や修羅場経験はありますか? その時どのように対処して乗り越えましたか?」という質問を必ずするようにしています。人生経験においてどのような失敗をし、それをどのように受け止め、何を学んだかということを聞くことで、その人の今後の成長のポテンシャルを見ることができるからです。自慢げに成功体験を語る人より、多くの失敗経験をもち、苦労したが結果的に成長することができたという人を採用するようにしています。私もよく失敗しましたし、数々の修羅場もくぐりました。自分のミスによって多くのお客様にご迷惑をおかけし、背筋が凍る思いをしたことを今でも覚えています。上司に怒鳴られ、お客様に物を投げつけられたこともありました。しかし、こうした失敗経験によって、ちょっとやそっとの事では動じなくなり、ピンチの時にも「どうにかなる」「こうすれば切り抜けられる」と思えるようになりました。これはひとつの成長であり進化だなと感じています。
失敗した時にその失敗を自分事として受け止められるかどうかがポイントです。よく誰かの失敗に対して、「お前の責任ではないから気にするな」「忘れて次がんばろう」「あいつを責めるな」などと励ます人がいますが、これは本人にとって逆にマイナスだと思います。忘れてもらっては困ります。自分の失敗をしっかりと受け止め、失敗の原因を突き止めることで、同じ状況に直面したときに同じ失敗を繰り返さず適切な対処ができるようになる。それが自信になり、新たな次の課題にチャレンジでき、そして実力アップにつながるわけです。失敗から目をそらしたり、他人のせいにしたりすれば、その瞬間の精神的ダメージからは開放されるものの、学びが得られずかえって失敗への恐怖心が増し、チャレンジができなくなってしまいます。ですから、私は社員の失敗に対して「しっかり責任をとってください」と言うようにしています。これは、原因を究明し、自分自身が失敗を繰り返さないとともに、失敗体験を社内で共有し、自分と会社双方の学びにつなげてほしいという考えに基づくメッセージです。
失敗や課題認識は成長を意味します。逆に「成功した」と思った瞬間に成長が止まりますから、成功などないと思ったほうがいいのかもしれません。常に結果に対してより良いものを目指すということが失敗から学ぶということです。チャレンジ、失敗、成長のサイクルを継続して、より良い自分、より良い会社をつくっていきましょう。
私は採用面接で「今までの人生において最大の失敗や修羅場経験はありますか? その時どのように対処して乗り越えましたか?」という質問を必ずするようにしています。人生経験においてどのような失敗をし、それをどのように受け止め、何を学んだかということを聞くことで、その人の今後の成長のポテンシャルを見ることができるからです。自慢げに成功体験を語る人より、多くの失敗経験をもち、苦労したが結果的に成長することができたという人を採用するようにしています。私もよく失敗しましたし、数々の修羅場もくぐりました。自分のミスによって多くのお客様にご迷惑をおかけし、背筋が凍る思いをしたことを今でも覚えています。上司に怒鳴られ、お客様に物を投げつけられたこともありました。しかし、こうした失敗経験によって、ちょっとやそっとの事では動じなくなり、ピンチの時にも「どうにかなる」「こうすれば切り抜けられる」と思えるようになりました。これはひとつの成長であり進化だなと感じています。
失敗した時にその失敗を自分事として受け止められるかどうかがポイントです。よく誰かの失敗に対して、「お前の責任ではないから気にするな」「忘れて次がんばろう」「あいつを責めるな」などと励ます人がいますが、これは本人にとって逆にマイナスだと思います。忘れてもらっては困ります。自分の失敗をしっかりと受け止め、失敗の原因を突き止めることで、同じ状況に直面したときに同じ失敗を繰り返さず適切な対処ができるようになる。それが自信になり、新たな次の課題にチャレンジでき、そして実力アップにつながるわけです。失敗から目をそらしたり、他人のせいにしたりすれば、その瞬間の精神的ダメージからは開放されるものの、学びが得られずかえって失敗への恐怖心が増し、チャレンジができなくなってしまいます。ですから、私は社員の失敗に対して「しっかり責任をとってください」と言うようにしています。これは、原因を究明し、自分自身が失敗を繰り返さないとともに、失敗体験を社内で共有し、自分と会社双方の学びにつなげてほしいという考えに基づくメッセージです。
失敗や課題認識は成長を意味します。逆に「成功した」と思った瞬間に成長が止まりますから、成功などないと思ったほうがいいのかもしれません。常に結果に対してより良いものを目指すということが失敗から学ぶということです。チャレンジ、失敗、成長のサイクルを継続して、より良い自分、より良い会社をつくっていきましょう。
2015年5月13日水曜日
顧客経験を売れ
当社の売り物は何だと思いますか?技術ですか?工事?図面?施工したプラントそのもの?どれも間違ってはいませんが、私はプロジェクトにおける「顧客経験」だと思っています。技術や工事はその顧客経験を売るためのツールや手段にすぎません。
お客様からリピートオーダーをいただく際の最も大きな要因は、以前のプロジェクトにおける経験です。そのため、代理人を指名されることも多くのありますよね?それは、当社の代理人と一緒にプロジェクトを進めた際の経験そのものに価値を感じていただき、もう一度あの人とプロジェクトをやれば同様の体験ができるかもしれないという期待からくるのです。ですから、私たちは自分が持っている技術力や施工力を使って、お客様に素晴らしい経験をしてもらうことに努めなければなりません。すなわち経験価値を提供することが私たちのビジネスだと言っても過言ではありません。
プロジェクトにおける最大の経験価値は、「困っている自分を助けてくれた」という経験だと思います。プロジェクトは生き物ですから、いつどのような問題やトラブルが起きるか分かりません。しかし一度助けてもらうという経験をしたお客様は、次のプロジェクトで何かが起きても、この人(会社)であれば必ず助けてくれるはず、という期待を抱きます。これこそ目に見えない最大の価値であり、他社(者)との差別化要因となります。
お客様に「困っている自分を助けてくれた」という経験をしてもらうということは、問題やトラブルを乗り越える必要ががありますから簡単なことではありません。お客様によっては平常心で対応することができず声を荒げたり、どうしていいのか分からなくなり思考停止に陥ってしまうこともあるでしょう。よく、「お客様が決めてくれない」「経験がなさすぎて分かってない」と嘆く声を聞きますが、逆にそのシチュエーションこそ高い経験価値を与えるチャンスなのです。自分の過去の経験と、持っている技術力や管理能力を最大限発揮して、お客様の上をいく必要があります。決して受け身にならず、施工のプロとしてお客様をリードしてあげてください。
経験価値の素晴らしいところは、定価や原価という考え方がないこと、お客様の中で勝手に価値レベルが膨らんでいくこと、そして誰にも真似されないところにあります。経験価値には一般的に高すぎる安すぎるという概念がありません。また、その価値の高さはお客様の頭の中で期待と相まって勝手に上がっていくこともあり、提供したサービスをはるかに超える価値になる可能性があります。経験をしたお客様によってその価値に支払う対価の感覚は異なりますから、相手がどの程度当社との経験価値を評価しているかをよく見極める必要があります。そして最後に、当社もしくは一代理人との経験価値は何ににも代えられない唯一のものです。それを強みとしてビジネスを展開していけば誰にも負けることのない会社になることができるでしょう。
2015年4月15日水曜日
結果を出すビジネス会話
打ち合わせ、提案、会食など、お客様とのコミュニケーションの機会は多々あると思いますが、その機会をどこまで活かしきれていますか?今回はとても共感できる記事があったので紹介したいと思います。澤さんは見た目はとても個性的、、、な方ですが、業界内でも技術力やプレゼンテーション力の高さでは非常に有名な方です。この記事は彼の著書から引用したものです。
ビル・ゲイツ絶賛! Microsoft澤円氏の「結果を出すビジネス会話」
中でも私が特に共感したポイントは3つあります。
ひとつは、Point1 「この場・この時間は二度とない」と意識するということです。アポイントにはそれぞれ目的があるはずです。その目的をしっかりと意識して、最大限の努力をしていますか?私がお客様を訪問する時は、必ず訪問に至るまでの背景と当日のゴールを明確にします。また、想定問答や成功イメージなどを頭にしっかりとうえつけてからお会いするようにしています。複雑な話や提案をする際には、1~2枚でもいいので紙の資料を用意するようにもします。この事前準備を怠れば、ゴールが達成できないばかりか、忙しい中時間を割いていただいた相手に不愉快な印象を与えてしまいかねません。相手に正確に物事を伝えたければ、事前準備をしっかりと行い、その場での言葉ひとつひとつ丁寧に選びながら話をすることを心がけましょう。たまに、私に何のインプットも資料もなく、手ぶらで客先同行を依頼されることがあります。何が起こるのか事前の準備がないまま、口だけで乗り切れというのは、丸腰で戦場へ向かえと言っている様なもので、あまりに無謀です。そのアポイントが、今後の方向性を大きく左右する唯一の機会であるという気持ちで臨んでほしいと思います。
2つ目は、Point3 黙る、聞く、話すで信頼されるということです。よく営業は喋れないとダメだという人がいますが、これは大きな間違いです。営業で最も大事なことは信頼されることです。信頼されるためには、相手を理解することです。理解されていると感じるとそれが信頼につながり、信頼関係が築ければ自ずとこちらの話を聞いて理解してくれます。「理解してから、理解される」というのが鉄則です。ですから、こちらが話をするのは最後で構わないのです。それまでは黙って話を聞き、分からないことがあれば質問をする、これを繰り返して相手のことをよく理解しましょう。よく、こちらの意見や売り込みたい内容を伝えたいという思いが先行して、話を聞かずに喋り続ける人がいますが、心を閉ざしている相手に何を伝えても聞く耳は持ちませんし、相手の思いとずれた話をすれば、マイナスイメージが増えるだけです。また、相手の話を遮ることも絶対にNGです。理不尽なことや、自分が責められるような話し方をされると、早々に反論に出たいところですが、クレームを受けるようなマイナスなシチュエーションであればあるほど、相手の話を最後まで聞き、いったん受け止めたあとに対処していくことが重要です。
3つ目は、Point6 否定後は使わないと決めて質問で返すということです。お客様からの依頼を断るのは難しいものです。しかし、断りきれずに受けてしまうわけにもいきませんし、きっぱりと断ってネガティブな印象を与えてしまうのもよくありません。そこで代替案を提示して、それでもよいかどうかを尋ねるという方法が有効です。「できません」ではそこで話が終わってしまいますが、代替案を提示することで、印象が格段に良くなりますし、それをきっかけにより深いヒアリングができる可能性もあります。ぜひこの手法は使ってみてください。
コミュニケーションとは、最終的には「理解する」ことと「理解される」ことです。しかし、ちょっとしたきっかけでこちらの意図しない方向に流れて、信頼関係にひびが入ったり、ぎくしゃくしてしまうこともあります。ビジネス力はコミュニケーション力だといっていいほどコミュニケーションは重要なことですので、これらのポイントにこころがけて今日から実践してみてください。
ビル・ゲイツ絶賛! Microsoft澤円氏の「結果を出すビジネス会話」
中でも私が特に共感したポイントは3つあります。
ひとつは、Point1 「この場・この時間は二度とない」と意識するということです。アポイントにはそれぞれ目的があるはずです。その目的をしっかりと意識して、最大限の努力をしていますか?私がお客様を訪問する時は、必ず訪問に至るまでの背景と当日のゴールを明確にします。また、想定問答や成功イメージなどを頭にしっかりとうえつけてからお会いするようにしています。複雑な話や提案をする際には、1~2枚でもいいので紙の資料を用意するようにもします。この事前準備を怠れば、ゴールが達成できないばかりか、忙しい中時間を割いていただいた相手に不愉快な印象を与えてしまいかねません。相手に正確に物事を伝えたければ、事前準備をしっかりと行い、その場での言葉ひとつひとつ丁寧に選びながら話をすることを心がけましょう。たまに、私に何のインプットも資料もなく、手ぶらで客先同行を依頼されることがあります。何が起こるのか事前の準備がないまま、口だけで乗り切れというのは、丸腰で戦場へ向かえと言っている様なもので、あまりに無謀です。そのアポイントが、今後の方向性を大きく左右する唯一の機会であるという気持ちで臨んでほしいと思います。
2つ目は、Point3 黙る、聞く、話すで信頼されるということです。よく営業は喋れないとダメだという人がいますが、これは大きな間違いです。営業で最も大事なことは信頼されることです。信頼されるためには、相手を理解することです。理解されていると感じるとそれが信頼につながり、信頼関係が築ければ自ずとこちらの話を聞いて理解してくれます。「理解してから、理解される」というのが鉄則です。ですから、こちらが話をするのは最後で構わないのです。それまでは黙って話を聞き、分からないことがあれば質問をする、これを繰り返して相手のことをよく理解しましょう。よく、こちらの意見や売り込みたい内容を伝えたいという思いが先行して、話を聞かずに喋り続ける人がいますが、心を閉ざしている相手に何を伝えても聞く耳は持ちませんし、相手の思いとずれた話をすれば、マイナスイメージが増えるだけです。また、相手の話を遮ることも絶対にNGです。理不尽なことや、自分が責められるような話し方をされると、早々に反論に出たいところですが、クレームを受けるようなマイナスなシチュエーションであればあるほど、相手の話を最後まで聞き、いったん受け止めたあとに対処していくことが重要です。
3つ目は、Point6 否定後は使わないと決めて質問で返すということです。お客様からの依頼を断るのは難しいものです。しかし、断りきれずに受けてしまうわけにもいきませんし、きっぱりと断ってネガティブな印象を与えてしまうのもよくありません。そこで代替案を提示して、それでもよいかどうかを尋ねるという方法が有効です。「できません」ではそこで話が終わってしまいますが、代替案を提示することで、印象が格段に良くなりますし、それをきっかけにより深いヒアリングができる可能性もあります。ぜひこの手法は使ってみてください。
コミュニケーションとは、最終的には「理解する」ことと「理解される」ことです。しかし、ちょっとしたきっかけでこちらの意図しない方向に流れて、信頼関係にひびが入ったり、ぎくしゃくしてしまうこともあります。ビジネス力はコミュニケーション力だといっていいほどコミュニケーションは重要なことですので、これらのポイントにこころがけて今日から実践してみてください。
2015年4月1日水曜日
"save to win" 仲間を、信頼を、そして利益を守り抜け
リーマンショックが起きた62期の2009年3月期以降ずっと売上高100億を下回っていましたが、昨年度は6年ぶりに100億の壁を突破することができました。ここまで歯を食いしばって頑張ってきた皆さんの努力には本当に感謝しています。特に本格的に事業再生に取り組んできたこの3年間に積み重ねてきたものは非常に大きいと思っています。全社一丸となって工事採算性やキャッシュフローの改善(早期回収)に取り組み、全社の収益率や財務体質は大きく変化しました。また新規顧客開拓にも注力し、この3年間で10社を超える新規取引を獲得することができました。全社員が気持ちをひとつに、この苦境を乗り越えられたことで、「やればできる」という大きな自信にも繋がったことと思います。
今日から新年度69期が始まります。それに合わせて私たちは次のステップに進みたいと思います。それは、当社を取り巻く様々なリスクや予測不能な事態を乗り越えるための守備力の強化です。確かに前述したようにこの数年間に積み重ねてきた努力によって、私たちは大きな力を身につけました。しかしその陰には、ちょっとしたことをきっかけにあっという間に崩れてしまうという脆弱さがあることも否めません。めまぐるしい変化が生じている時代であるからこそ、事業が軌道に乗り始めたと同時に、強固な守りの基盤を創りあげる必要があるのです。
そこで、中期的な全社スローガンを、「"save to win" 仲間を、信頼を、そして利益を守り抜け」として、守備力の強化に取り組んでいきたいと思います。saveという単語には、救う、安全に守る、うまく切り抜ける、無駄づかいしない、消耗させない、蓄えるなどといった様々な意味がありますが、私が一番わかりやすいだろうと思うのは、野球の投手記録のひとつとしてのセーブではないかと思います。野球では、リードしているチームのリリーフピッチャーが最後までリードを守りきることで、セーブという記録がつきます。つまりいくら順調にゲームを進めていても、セーブしなければ勝利を手にすることはできないということです。
それでは、何を守るのか?
まず、当社の最大の財産である「人」、仲間を守りましょう。仲間が苦しんでいるとき、悩んでいるとき、辛い思いをしているときには、手を差し伸べ、助け合って進んでいきましょう。仕事のことはもちろん、プライベート、健康や体調、どんなことであっても、気づくことがあれば歩み寄り、支えあって解決していける、そういった風土を大切にしたいと思います。また、安全面においても厳しく注意しあい、決して仲間を怪我させることのないよう守っていきましょう。
次に信頼です。社内の信頼関係はもちろん、お客様、協力会社との信頼関係を揺るぎのないものにしてゆきましょう。信頼関係を築くには時間がかかりますが、崩れる時は一瞬にして崩れ去るものです。ひとりひとりが、コンプライアンス面、常識面、倫理面からも正直で正しい言動を心掛けてください。常に相手の立場にたって、どのような振る舞いが信頼関係につながるか意識してください。当社は人と人の繋がりで事業を進めています。信頼関係は最強の優位性であり、決して他社が真似してできることではありません。築き上げた信頼関係をしっかり守り、最強の武器にしていきましょう。
最後に利益です。ビジネスにはリスクがつきものですが、このリスクを回避できないと大きな損失につながります。現に昨年度も残念なことに防ぐことができたであろう判断ミスによって相当な利益を逸してしまいました。今どのようなリスクを抱えているのか、将来どのようなことが生じうるのかということを事前に把握して、早期対策をとることが不可欠です。こうしたビジネスにおけるリスク回避は、工事の現場におけるKY活動と全く同じこと。個々の意識も大切ですが、会社の仕組みや組織力で対策をとることも重要です。今年度はこうした仕組みづくりに注力していきたいと思います。
これらは決して難しいことではないと思います。なぜなら、当社の社員であれば、八割がた理解し実行できているからです。だからこそ、8割を9割、100%にして、セーブをあげることが大切ではないでしょうか?今年度もよろしくお願いします。
今日から新年度69期が始まります。それに合わせて私たちは次のステップに進みたいと思います。それは、当社を取り巻く様々なリスクや予測不能な事態を乗り越えるための守備力の強化です。確かに前述したようにこの数年間に積み重ねてきた努力によって、私たちは大きな力を身につけました。しかしその陰には、ちょっとしたことをきっかけにあっという間に崩れてしまうという脆弱さがあることも否めません。めまぐるしい変化が生じている時代であるからこそ、事業が軌道に乗り始めたと同時に、強固な守りの基盤を創りあげる必要があるのです。
そこで、中期的な全社スローガンを、「"save to win" 仲間を、信頼を、そして利益を守り抜け」として、守備力の強化に取り組んでいきたいと思います。saveという単語には、救う、安全に守る、うまく切り抜ける、無駄づかいしない、消耗させない、蓄えるなどといった様々な意味がありますが、私が一番わかりやすいだろうと思うのは、野球の投手記録のひとつとしてのセーブではないかと思います。野球では、リードしているチームのリリーフピッチャーが最後までリードを守りきることで、セーブという記録がつきます。つまりいくら順調にゲームを進めていても、セーブしなければ勝利を手にすることはできないということです。
それでは、何を守るのか?
まず、当社の最大の財産である「人」、仲間を守りましょう。仲間が苦しんでいるとき、悩んでいるとき、辛い思いをしているときには、手を差し伸べ、助け合って進んでいきましょう。仕事のことはもちろん、プライベート、健康や体調、どんなことであっても、気づくことがあれば歩み寄り、支えあって解決していける、そういった風土を大切にしたいと思います。また、安全面においても厳しく注意しあい、決して仲間を怪我させることのないよう守っていきましょう。
次に信頼です。社内の信頼関係はもちろん、お客様、協力会社との信頼関係を揺るぎのないものにしてゆきましょう。信頼関係を築くには時間がかかりますが、崩れる時は一瞬にして崩れ去るものです。ひとりひとりが、コンプライアンス面、常識面、倫理面からも正直で正しい言動を心掛けてください。常に相手の立場にたって、どのような振る舞いが信頼関係につながるか意識してください。当社は人と人の繋がりで事業を進めています。信頼関係は最強の優位性であり、決して他社が真似してできることではありません。築き上げた信頼関係をしっかり守り、最強の武器にしていきましょう。
最後に利益です。ビジネスにはリスクがつきものですが、このリスクを回避できないと大きな損失につながります。現に昨年度も残念なことに防ぐことができたであろう判断ミスによって相当な利益を逸してしまいました。今どのようなリスクを抱えているのか、将来どのようなことが生じうるのかということを事前に把握して、早期対策をとることが不可欠です。こうしたビジネスにおけるリスク回避は、工事の現場におけるKY活動と全く同じこと。個々の意識も大切ですが、会社の仕組みや組織力で対策をとることも重要です。今年度はこうした仕組みづくりに注力していきたいと思います。
これらは決して難しいことではないと思います。なぜなら、当社の社員であれば、八割がた理解し実行できているからです。だからこそ、8割を9割、100%にして、セーブをあげることが大切ではないでしょうか?今年度もよろしくお願いします。
2015年3月2日月曜日
最新環境技術に携わる喜び
高知の下知水再生センターのプロジェクト「無曝気循環式水処理技術実証研究」実証施設の完成記念式典に参加してきました。このプロジェクトは、B-DASHと呼ばれる「国土交通省下水道革新的技術実証事業」に採択された事業で、高知市・高知大学・日本下水道事業団・メタウォーター共同研究体によって実施されています。無曝気循環式とは、従来の標準活性汚泥法に代わる水処理技術で、処理層底部の散気装置から空気を送り込むのではなく、処理層上部に設置したシャワーノズルから汚水を放水することで空気に触れさせて処理水内に酸素を供給するというものです。どちらも、汚水中に酸素を供給して汚水内の微生物を活性化させ、有機物を分解して処理するのですが、曝気式はブロワによる空気供給に大量の電力消費が伴うため、処理水質を保ちながら消費エネルギーを抑制できる方式が研究されてきました。東京23区において最もエネルギー消費が高いのは、東京都下水道局というほど、下水処理プロセスは消費電力が高いとのこと。今回の無曝気循環式によって、下水処理に必要となる電力量が最大で7割削減できるため、非常に画期的な技術として注目されています。
本実証研究に先駆けて、ベトナムのダナンで一昨年に実証実験が行われ、そのための施設も当社で施工していました。当時はまだ簡易的な設備でしたが、今回の高知における実証施設は処理場のひとつの系統を完全に使用して、6750㎥/日を処理できる規模になっていますので、着実にこの技術が成果を実らせているということを実感できます。従来の当社の環境事業の物件は、曝気層の散気装置交換が中心でしたが、昨今は高速ろ過設備や今回のような無曝気循環式水処理設備の実証設備など、下水処理における最新技術を実装していく案件が増えてきています。もちろんお客様の戦略や将来の方向性に照準を合わせた営業活動を行うという方針から、こうした最新技術に触れる機会が増えていることもありますが、結果的にはお客様が当社に期待して最新技術の実装を国内外問わず依頼してもらえているというのは本当に嬉しいことです。当社が手がけた最新技術が、将来的に水処理技術の主流となれば、なおさらやりがいがあるというものです。
私の考える当社のビジョンは「設備のソリューションカンパニーになる」ことです。お客様に依頼されたものをただ建設することがゴールなのではなく、当社のサービスを通じてお客様の将来の成功に貢献することにあります。そのためには、常にお客様の将来ビジョンを共有してもらい、それをともに達成することにコミットする姿勢が重要です。お客様が何をしようとしているのか、どこへ行こうとしているのか、何がお客様の成功なのか、いつもこのことを頭において営業活動や施工を行ってください。その姿勢を持ち続けることで、今回のような重要プロジェクトに参画できる機会を得ることができます。いつもお客様と一緒に最先端を走っていける会社でありましょう!
本実証研究に先駆けて、ベトナムのダナンで一昨年に実証実験が行われ、そのための施設も当社で施工していました。当時はまだ簡易的な設備でしたが、今回の高知における実証施設は処理場のひとつの系統を完全に使用して、6750㎥/日を処理できる規模になっていますので、着実にこの技術が成果を実らせているということを実感できます。従来の当社の環境事業の物件は、曝気層の散気装置交換が中心でしたが、昨今は高速ろ過設備や今回のような無曝気循環式水処理設備の実証設備など、下水処理における最新技術を実装していく案件が増えてきています。もちろんお客様の戦略や将来の方向性に照準を合わせた営業活動を行うという方針から、こうした最新技術に触れる機会が増えていることもありますが、結果的にはお客様が当社に期待して最新技術の実装を国内外問わず依頼してもらえているというのは本当に嬉しいことです。当社が手がけた最新技術が、将来的に水処理技術の主流となれば、なおさらやりがいがあるというものです。
私の考える当社のビジョンは「設備のソリューションカンパニーになる」ことです。お客様に依頼されたものをただ建設することがゴールなのではなく、当社のサービスを通じてお客様の将来の成功に貢献することにあります。そのためには、常にお客様の将来ビジョンを共有してもらい、それをともに達成することにコミットする姿勢が重要です。お客様が何をしようとしているのか、どこへ行こうとしているのか、何がお客様の成功なのか、いつもこのことを頭において営業活動や施工を行ってください。その姿勢を持ち続けることで、今回のような重要プロジェクトに参画できる機会を得ることができます。いつもお客様と一緒に最先端を走っていける会社でありましょう!
2015年2月20日金曜日
情熱が勝手に湧き出る人の法則
皆さんは情熱的に仕事をしていますか?情熱というのは持とうと思って持てるものではありませんよね。意識しなくても勝手に出てくるものだと思います。とあるサイトに、情熱が勝手に湧き出る人の法則が載っていました。
1. 欲をもっている
2. 自分が好きな事をやっている
3. 他人のためになることをやっている
とても共感できます。
まず欲があること。「欲」というとあまりいい言葉に聞こえませんが、これをやりたい、このことを実現したい、こんな風になりたいといった、目標達成や実現に対する強い気持ちだと思います。ただ与えられたことをこなす、流されるように日々仕事をするのではなく、その先に「どうしたい」がなければ情熱は持てません。
次に、好きなこと、やりたいことをやるということ。強い目標達成の気持ちを持っていても、日々嫌いなことを続けていては、モチベーションを持続させることはできません。辛くても、キツくても、その仕事が好きだから、一緒に働くメンバーが好きだから継続できるのだと思います。
最後に他人のためになることをやるということ。もちろん自分のために仕事をするという考えもあるでしょう。でも、自分の仕事によってお客様の業績があがった、自分が携わったプロジェクトがきっかけでお客様が昇進した、部下が会社で表彰された、後輩がお客様から褒められた、そういった喜びは、自己実現とは違った嬉しさがあるものではないでしょうか。自分の仕事が結果的に他人のためになっている、その思いが情熱につながるのです。
当社の社員の6割はあからさまに情熱的だと思います。そして3割は密かに情熱的。1%は情熱的過ぎて暴走気味。1%は本当は情熱的なのですが、ちょっとしたことがきっかけで拗ねてしまい、現在クール。このような割合でしょうか? 私は皆さんがアツい思いで、愚直に、一生懸命仕事に取り組んでいる姿にとても惹かれます。会社、仕事はやはり情熱を持ってやらなければいけないと思います。そして、情熱は伝播します。情熱的な人に囲まれて仕事をしていると、自分もいつの間にか情熱的になってしまう。そして、それが会社の文化になり社風になるのかなと思います。そういう意味では、情熱が勝手に湧き出る環境を創り出すことが私のミッションだと思っています。もちろん、私自身も情熱的に。
1. 欲をもっている
2. 自分が好きな事をやっている
3. 他人のためになることをやっている
とても共感できます。
まず欲があること。「欲」というとあまりいい言葉に聞こえませんが、これをやりたい、このことを実現したい、こんな風になりたいといった、目標達成や実現に対する強い気持ちだと思います。ただ与えられたことをこなす、流されるように日々仕事をするのではなく、その先に「どうしたい」がなければ情熱は持てません。
次に、好きなこと、やりたいことをやるということ。強い目標達成の気持ちを持っていても、日々嫌いなことを続けていては、モチベーションを持続させることはできません。辛くても、キツくても、その仕事が好きだから、一緒に働くメンバーが好きだから継続できるのだと思います。
最後に他人のためになることをやるということ。もちろん自分のために仕事をするという考えもあるでしょう。でも、自分の仕事によってお客様の業績があがった、自分が携わったプロジェクトがきっかけでお客様が昇進した、部下が会社で表彰された、後輩がお客様から褒められた、そういった喜びは、自己実現とは違った嬉しさがあるものではないでしょうか。自分の仕事が結果的に他人のためになっている、その思いが情熱につながるのです。
当社の社員の6割はあからさまに情熱的だと思います。そして3割は密かに情熱的。1%は情熱的過ぎて暴走気味。1%は本当は情熱的なのですが、ちょっとしたことがきっかけで拗ねてしまい、現在クール。このような割合でしょうか? 私は皆さんがアツい思いで、愚直に、一生懸命仕事に取り組んでいる姿にとても惹かれます。会社、仕事はやはり情熱を持ってやらなければいけないと思います。そして、情熱は伝播します。情熱的な人に囲まれて仕事をしていると、自分もいつの間にか情熱的になってしまう。そして、それが会社の文化になり社風になるのかなと思います。そういう意味では、情熱が勝手に湧き出る環境を創り出すことが私のミッションだと思っています。もちろん、私自身も情熱的に。
2015年1月15日木曜日
ワクワク大作戦
少し前の話題にになりますが、今年の箱根駅伝で青山学院が初優勝を果たしましたね。指導者である原監督が、今回は「ワクワク大作戦」という戦術で挑んだという話は知っている人も多いと思います。サッカーや野球、テニスといったメジャースポーツに比べて駅伝は知名度や人気度が低い。それでも、やっている本人や見ている人たちがワクワクするような走りをさせたかったと言っています。確かに、タスキを渡すと辛そうに倒れ込んでしまう人が多い中で、青山学院の選手たちはみんな楽しそうに走っていました。私の知る限り倒れ込んでしまう選手はなく、新・山の神といわれる神野選手があれだけキツイ5区を爆走して後続を引き離し、笑顔でゴールする姿は圧巻でした。
(箱根駅伝を制した青山学院・原監督の「仕事語録」 東洋経済オンライン)
このワクワク大作戦、当社を取り巻く環境にも近いなと感じました。建設業界は、学生の人気就職先ランキングになかなか顔を見せることのない不人気業種。華やかさよりも、キツさ、汚さといった3Kのイメージの方が強い世界かもしれません。それでも、当社の社員はお客様の要求以上の結果を出そうと、真剣にひとつひとつのプロジェクトに取り組んでいます。人も少ない、工程もキツイ、予算も限られている、そんな厳しい環境の中で、アップダウンを繰り返しながら素晴らしい走りを見せてくれています。それでも、タスキをつないだら、ゴールをしたら、その達成感を噛み締め、感動をみんなで分かち合い、会社全体がワクワクするような、そんな雰囲気を創っていきたいと感じました。私も原監督同様、自分が選手として走ることはできません。ですから、みんなが暗闇を走ることのないよう、明確なゴールや道筋を示していかなければいけないなと強く思っています。根性論だけではダメ、理屈だけでもダメ、そこに私なりの熱い思いをエッセンスとして加えながら、強いチームを作っていきたいと思います。
2015年1月4日日曜日
安定と成長を実感できる年に
新年明けましておめでとうございます。今年は正月工事も少なく、元日くらいは仕事を離れて家でゆっくりできた人も多かったのではないでしょうか。私は昨年末の仕事納めの日に、予防接種を打ったにも関わらずインフルエンザにかかってしまい、3日間寝込んでしまいました。高熱なうえに頭痛や関節痛がひどく、何日も起き上がれないほどひどい病は久しぶりでしたが、幸い仕事納めの日でしたのでゆっくりと静養させてもらい、寝正月となることだけは避けられました。まだまだインフルエンザの流行は続いているようですので、予防接種をした人も体調管理には十分注意してください。
67期は当社もリハビリ生活から抜け出し社会復帰を果たした年でした。そして、この68期は私たちの実力を存分に発揮して100億を達成しようということでスタートし、そのゴールまであと3ヶ月というところまできました。当社は一歩一歩確実に前進しています。昨年末の衆議院選挙において、野党は今の自民党のやり方では一部の大企業が潤うだけで、中小企業にまで景気回復が行き届いていない、「大企業のおこぼれをもらうようではダメなんだ」と主張していました。しかし、私は大企業の景気が回復し、その取引先である中小企業の受注が増加してきている、これは経済全体の景気回復の兆しだと思っています。しかし、大企業の業績が上がり、中小企業の業績が上がり、社員の収入が上がり、家庭の生活レベルが上がったと実感できるまでには、それ相応の時間がかかります。大切なことは今やっていることが正しいと信じて継続することではないかと思います。私を含め経営陣は、中小企業の1社である当社が景気回復に向かっていることを実感しています。この3年間続けてきた様々な改革や施策は確実に実を結んできています。そして今年はその実感を社員ひとりひとりに持ってもらい、来年に向けて収入アップをも実感し始められる年にしたいと思っています。今年度はまだ景気回復だの収入アップだのより、ただただ仕事が忙しいという実感の方が上回っているかもしれません。しかしそれは確実に景気回復と会社の安定成長の道を辿るためのステップだと信じて、ともに前に向かって進んでいきましょう。
最後に私個人の今年の目標ですが、社員の皆さん、協力会社の皆さんとのコミュニケーションの深度をより一層深めていきたいと思っています。1年間のうちに、全社員と少なくともひとり15分は1対1のコミュニケーションをとる時間を持ちます。そして、この1on1 Interviewを通じて皆さんのアイディアの吸い上げ、意見交換、疑問や不安の解消などに少しでもつながればと思っています。追ってスケジュール調整をさせてもらいますのでよろしくお願いします。
それでは2015年も素晴らしい1年になるよう、頑張っていきましょう!
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