日本の受動喫煙対策は世界最低
先日、ある会社の社長と喫煙について話をすることがありました。
社員の健康を守ることも経営者の大きな責任のひとつ。最近では、労働時間やストレス、ハラスメントなどが健全な労働環境を考える際のキーワードとなっているが、喫煙、特に受動喫煙による健康被害については徐々に世間の意識も高まっており、企業としても労働環境の観点から何らかの方針を持つべき。
といった内容です。
厚生労働省がこの夏に発表した「たばこ白書」では、喫煙と病気の因果関係を4段階で評価しました。
喫煙者本人では、がんだけでなく、脳卒中や心筋梗塞、糖尿病、歯周病などに確実に関係するとしており、さらに受動喫煙においても、肺がんや脳卒中、心筋梗塞などで確実に関係するとされました。
また、日本の受動喫煙対策は世界最低レベルとされ、「受動喫煙からの保護」「マスメディアキャンペーン」「広告、販売促進活動などの禁止要請」の3項目が最低で、G7(先進主要7カ国)の中で最悪だったとのこと。
国としての対策が世界的に見ても遅れているのは、税収に対する懸念や、政治的な裏事情?があるのではないでしょうか。いずれにせよ、政策だけに頼るのでなく、企業として実施できることは行い、世界レベルに追いつくための貢献が必要だと感じます。
喫煙者は採用しない
実はすでに企業として「喫煙者は採用しない」という方針を掲げている会社もあります。
リゾート再生で有名な星野リゾートや、テレビショッピングのジャパネットグループ、健康をテーマにビジネスをしている、ロート製薬やテルモなども喫煙者は採用しないという方針です。
星野リゾートの採用活動のページには、
「あなたはたばこを吸いますか?
- 大変申し訳ありませんが、星野リゾートグループでは喫煙者は採用いたしておりません。それが企業競争力に直結すると考えているからです。」
と気持ちがいいくらい堂々とうたっています。
ここまで過激ではないにしても、事務所内は完全に分煙、非喫煙者に対して手当てを支給、禁煙に向けた支援を福利厚生として行うなど、禁煙を会社として奨励する取り組みは多くの企業で取り入れられているようです。
まずはマナーから
私は”本日時点では”皆さんにいますぐ禁煙しろとは言いません。しかし、2016年現在の男性喫煙率は29.7%で、50年前の83.7%から54ポイント下がっているということ、受動喫煙による健康被害は医学的にも明白で、受動喫煙に対するネガティブな意識も高まっていることなど、世間の喫煙に対する状況や意識などをよく理解してください。
そのうえで、当社の社員の皆さんには以下の喫煙マナーを徹底するようにお願いします。
①事務所は完全分煙です。喫煙は屋外か、完全に壁で仕切られた部屋限定です。私の知る限り、まだ完全分煙ができていない事務所が1箇所あります。すぐに徹底してください。
②喫煙所から事務所に戻った際には、周囲の非喫煙社員に配慮した一言をお願いします。非喫煙者はタバコの煙の匂いには敏感です。特に集団で喫煙した直後にぞろぞろと会議室に入る人たちがいますが、喫煙後10分はおいてから会議室に戻るようにしましょう。
③喫煙所で打ち合わせをしないでください。もし仕事の話がされた場合には、その内容を「正」とせず、その場に居なかった人と必ず情報共有をするようにしてください。
④お客様との会食においては原則禁煙です。どうしても我慢できない場合は、トイレかのように席を外して喫煙所で吸うようにしてください。お客様が喫煙者で強く勧められた場合には、同席している非喫煙者に配慮の一言を添えた上で最低限の本数を吸うようにしてください。お客様より先に火をつけるなど以ての外です。
⑤社内の飲み会は参加者全員が喫煙者でない限りは原則禁煙席です。③同様、席をはずして所定の喫煙所で吸うようにしてください。禁煙席がない場合やとれない場合には、同席している非喫煙者に配慮の一言を添えた上で最低限の本数を吸うようにしてください。
喫煙マナーで最も大切なことは「配慮の一言」があるかどうかです。自分の嗜好によって、周囲の人の健康に影響を与えたり、不快な思いをさせているわけですから、必ず一言添えることを意識してください。
当社では、まずこのマナーを徹底することからはじめましょう!
2016年12月6日火曜日
2016年11月15日火曜日
スーパーマン頼みの時代は終わった
当たり前のことを、当たり前に行うための、「当たり前」とは?
仕事には環境にあまり左右されずに定型的に行う基礎業務と、環境の変化に応じて柔軟にやり方を変える必要がある応用業務があります。職種によって基礎業務と応用業務の割合が異なってきますが、どのような職種にも少なからず基礎業務が存在するはずです。
基礎業務ができてはじめて応用業務ができるようになるわけですが、この基礎業務を確実に遂行するためには、「標準」が必要です。標準とは、「当たり前のことを、当たり前にできるようにするための、当たり前そのもの」です。人によって「当たり前」とは何かが変わってしまうと、業務が人によってばらついてしまい、会社として安定的に業務を遂行することができなくなってしまいます。
標準がない会社にはスーパーマンが必要
標準が存在しないと「しか」が多くなります。「彼にしかできない」「これしかできない」など、仕事が属人化したり、限定的になったりすることで、一部の人に仕事が集中したり、限られた仕事だけを長期的に担当し続けるする人が出てきたりすることになります。
このような会社が成果を出すためには、「彼にしかできない」という「彼」=スーパーマンの存在がとても重要になってきます。
スーパーマンは、
自ら仕事のやり方を考えて実行します
基礎業務を確実に遂行するだけでなく、応用業務もこなします
困難な状況もなんとかしてくれます
能力が低い人の仕事も精一杯カバーします
すると、スーパーマンには常に困難な仕事がまわってくるので、徐々に疲弊してきてしまいます。それでも状況が変わらない場合には、会社を去ることもあるでしょう。すると、スーパーマンに頼っていた会社は、ひとりでもスーパーマンが抜けることで大きく戦力ダウンし、弱体化してしまいます。
「しか」を「でも」に変える
一方、標準が定義されることによって「でも」が増えてきます。「誰でもできる」「新人でもできる」といった具合に、誰にとっても当たり前になることで社員の能力の底上げができ、仕事の割り振りにも幅が出てきます。
基礎業務を誰でもできるようになれば、会社全体の力が上がります。すると、特定の個人がスーパーマンとして会社全体を支えるのではなく、どっしりとした土台ができあがり、スーパーマンはその上で会社をさらに引っ張っていくような活躍の仕方にかわります。
いま、当社に必要なのは、標準を策定することによって「しか」を「でも」に変えて、安定した土台と組織力を上げることにあると思います。
当社の標準にはたくさんのノウハウが詰まっている
そのために当社では、「標準化」というキーワードで様々な取り組みを始めています。
過去の重大なミスや事故の発生原因からつくりあげた「作業標準」は、当社が施工する際に最低限守らなければならない取り決めです。すでにほぼ全ての現場に常備していることと思いますが、この作業標準は社内だけでなく協力会社にも周知して活用を徹底していきます。
当社が元請になった時や、客先に安全基準がない場合に活用する「安全標準」も整備しつつあります。
また、現場における原価管理の手法や、関係者での共有方法についても、施工中会議資料のひとつとして活用が始まっています。
これら当社標準のひとつひとつには、スーパーマンの仕事のやり方や過去の失敗を元にした反省など、当社のこれまでのノウハウがたくさん詰まっています。
このノウハウを社内の標準として定着させることで、会社の足腰となる基礎が強化され、景気や環境が変化しても対応できるだけの安定性と柔軟性を身につけることができるのです。
もはやスーパーマンに頼って前に進む時代は終わりました。社員全員が当たり前を当たり前にこなす力をつけ、組織として強くなっていきましょう。
仕事には環境にあまり左右されずに定型的に行う基礎業務と、環境の変化に応じて柔軟にやり方を変える必要がある応用業務があります。職種によって基礎業務と応用業務の割合が異なってきますが、どのような職種にも少なからず基礎業務が存在するはずです。
基礎業務ができてはじめて応用業務ができるようになるわけですが、この基礎業務を確実に遂行するためには、「標準」が必要です。標準とは、「当たり前のことを、当たり前にできるようにするための、当たり前そのもの」です。人によって「当たり前」とは何かが変わってしまうと、業務が人によってばらついてしまい、会社として安定的に業務を遂行することができなくなってしまいます。
標準がない会社にはスーパーマンが必要
標準が存在しないと「しか」が多くなります。「彼にしかできない」「これしかできない」など、仕事が属人化したり、限定的になったりすることで、一部の人に仕事が集中したり、限られた仕事だけを長期的に担当し続けるする人が出てきたりすることになります。
このような会社が成果を出すためには、「彼にしかできない」という「彼」=スーパーマンの存在がとても重要になってきます。
スーパーマンは、
自ら仕事のやり方を考えて実行します
基礎業務を確実に遂行するだけでなく、応用業務もこなします
困難な状況もなんとかしてくれます
能力が低い人の仕事も精一杯カバーします
すると、スーパーマンには常に困難な仕事がまわってくるので、徐々に疲弊してきてしまいます。それでも状況が変わらない場合には、会社を去ることもあるでしょう。すると、スーパーマンに頼っていた会社は、ひとりでもスーパーマンが抜けることで大きく戦力ダウンし、弱体化してしまいます。
「しか」を「でも」に変える
一方、標準が定義されることによって「でも」が増えてきます。「誰でもできる」「新人でもできる」といった具合に、誰にとっても当たり前になることで社員の能力の底上げができ、仕事の割り振りにも幅が出てきます。
基礎業務を誰でもできるようになれば、会社全体の力が上がります。すると、特定の個人がスーパーマンとして会社全体を支えるのではなく、どっしりとした土台ができあがり、スーパーマンはその上で会社をさらに引っ張っていくような活躍の仕方にかわります。
いま、当社に必要なのは、標準を策定することによって「しか」を「でも」に変えて、安定した土台と組織力を上げることにあると思います。
当社の標準にはたくさんのノウハウが詰まっている
そのために当社では、「標準化」というキーワードで様々な取り組みを始めています。
過去の重大なミスや事故の発生原因からつくりあげた「作業標準」は、当社が施工する際に最低限守らなければならない取り決めです。すでにほぼ全ての現場に常備していることと思いますが、この作業標準は社内だけでなく協力会社にも周知して活用を徹底していきます。
当社が元請になった時や、客先に安全基準がない場合に活用する「安全標準」も整備しつつあります。
また、現場における原価管理の手法や、関係者での共有方法についても、施工中会議資料のひとつとして活用が始まっています。
これら当社標準のひとつひとつには、スーパーマンの仕事のやり方や過去の失敗を元にした反省など、当社のこれまでのノウハウがたくさん詰まっています。
このノウハウを社内の標準として定着させることで、会社の足腰となる基礎が強化され、景気や環境が変化しても対応できるだけの安定性と柔軟性を身につけることができるのです。
もはやスーパーマンに頼って前に進む時代は終わりました。社員全員が当たり前を当たり前にこなす力をつけ、組織として強くなっていきましょう。
2016年10月19日水曜日
自慢は弱者の戦略
”オレガー”は合コンでも嫌われる
皆さんの周りには自慢話が好きな人はいますか?少し遠慮気味に、恐縮しながら、話すならまだ可愛げもありますが、ドヤ顔で話をされるとうんざりしますよね。
先日喫茶店で隣の席にいた女性4人組が前日の合コンの反省会で盛り上がっていました。うるさいなと思いつつも、耳を傾けてみると、、、
「昨日、あとから遅れてきた○○さん、うざかったよね~」
「あー、”オレガー”でしょ? あれはないよね」
「なんでも、かんでも、自分がやりました、みたいな」
「ああやってアピールばっかりして、魅力に感じるとでも思ってるのかね~」
「ほんと”オレガー”って最低~」・・・
”オレガー”という言葉は初耳だったので、初めはどういう意味だか分かりませんでしたが、話を聞いていると、「それはオレがやったんだよ」「オレがお客さんから評価されて・・・」「オレが若い時はもっと進んで苦労を・・・」と、直接的、間接的に自分の自慢や、自分中心の話題展開をする人のことのようです。
googleで検索しても出てきませんでしたので一般的ではなさそうですが、とても面白い表現だなと思いました。合コンで自己アピールが過ぎる人や、自慢話ばかりする人は、やはり嫌われるようです。
自慢はコンプレックス解消法?
自慢をしている人は、一見自分に自信があるように見えます。しかし、本当は「強くなりたい」「認めてもらいたい」という気持ちが、「自慢」という形であらわれているだけなのです。
一流の人に自慢をする人はいません。イチローも自分は野球がうまいとは言いませんし、松下幸之助も自分は最高の経営者だと話していたとは聞いたことがありません。一流の人たちは、ひたすら努力をし、結果を残し、周囲に認められ、それでも奢ることなく努力をし続ける人たちなのです。
結果も出さずに自慢をする人は、本当は自分が弱い/劣っていると心のどこかで感じていて、その劣等感やコンプレックスを解消するために自慢をしていると考えられます。つまり、自慢は弱者の戦略なのです。
自慢話への対処のしかた
しかし時には、相手が取引先であったり、人間関係を築かなければいけない場合、自慢話であっても拒否せずに聞かなければいけないシチュエーションもあります。
私が自慢話や虚勢をはっている人に対峙したときには、「この人は本当は弱い人なんだな」「私にしか自慢したり虚勢はったりできないんだな」と思うようにしています。まともに話を聞いていると、うっとうしいとか面倒くさいと感じて嫌な気分になってしまい、それが表情に現れてしまいそうになります。しかし、自慢は弱者の戦略と思って話を聞くと、「どうぞ私に自慢話をしてコンプレックスを解消してください」と広い心で臨むことができます。
自慢話を聞いて喜ぶ人はいません。自分を良く見せようとして話をしても、結果としてレベルの低い人だなと思われてしまいます。強くなりたい、認めてもらいたいと思うのであれば、冷静に自分の弱い部分を見つめなおし、努力をするしかないのです。その姿を見せることが、評価につながります。
少なくとも、旭の社内からは”オレガー”を撲滅しましょう。
皆さんの周りには自慢話が好きな人はいますか?少し遠慮気味に、恐縮しながら、話すならまだ可愛げもありますが、ドヤ顔で話をされるとうんざりしますよね。
先日喫茶店で隣の席にいた女性4人組が前日の合コンの反省会で盛り上がっていました。うるさいなと思いつつも、耳を傾けてみると、、、
「昨日、あとから遅れてきた○○さん、うざかったよね~」
「あー、”オレガー”でしょ? あれはないよね」
「なんでも、かんでも、自分がやりました、みたいな」
「ああやってアピールばっかりして、魅力に感じるとでも思ってるのかね~」
「ほんと”オレガー”って最低~」・・・
”オレガー”という言葉は初耳だったので、初めはどういう意味だか分かりませんでしたが、話を聞いていると、「それはオレがやったんだよ」「オレがお客さんから評価されて・・・」「オレが若い時はもっと進んで苦労を・・・」と、直接的、間接的に自分の自慢や、自分中心の話題展開をする人のことのようです。
googleで検索しても出てきませんでしたので一般的ではなさそうですが、とても面白い表現だなと思いました。合コンで自己アピールが過ぎる人や、自慢話ばかりする人は、やはり嫌われるようです。
自慢はコンプレックス解消法?
自慢をしている人は、一見自分に自信があるように見えます。しかし、本当は「強くなりたい」「認めてもらいたい」という気持ちが、「自慢」という形であらわれているだけなのです。
一流の人に自慢をする人はいません。イチローも自分は野球がうまいとは言いませんし、松下幸之助も自分は最高の経営者だと話していたとは聞いたことがありません。一流の人たちは、ひたすら努力をし、結果を残し、周囲に認められ、それでも奢ることなく努力をし続ける人たちなのです。
結果も出さずに自慢をする人は、本当は自分が弱い/劣っていると心のどこかで感じていて、その劣等感やコンプレックスを解消するために自慢をしていると考えられます。つまり、自慢は弱者の戦略なのです。
自慢話への対処のしかた
しかし時には、相手が取引先であったり、人間関係を築かなければいけない場合、自慢話であっても拒否せずに聞かなければいけないシチュエーションもあります。
私が自慢話や虚勢をはっている人に対峙したときには、「この人は本当は弱い人なんだな」「私にしか自慢したり虚勢はったりできないんだな」と思うようにしています。まともに話を聞いていると、うっとうしいとか面倒くさいと感じて嫌な気分になってしまい、それが表情に現れてしまいそうになります。しかし、自慢は弱者の戦略と思って話を聞くと、「どうぞ私に自慢話をしてコンプレックスを解消してください」と広い心で臨むことができます。
自慢話を聞いて喜ぶ人はいません。自分を良く見せようとして話をしても、結果としてレベルの低い人だなと思われてしまいます。強くなりたい、認めてもらいたいと思うのであれば、冷静に自分の弱い部分を見つめなおし、努力をするしかないのです。その姿を見せることが、評価につながります。
少なくとも、旭の社内からは”オレガー”を撲滅しましょう。
2016年10月4日火曜日
やり抜く力
スポーツ、芸術、ビジネスなど、 さまざまな分野で成功し、偉大な業績を残す人たちは、それ以外の人と何が違うのか。それは生まれつきの才能ではなく、「情熱」と「 粘り強さ」からなる「やり抜く力」であると、この本に書かれています。
『やり抜く力』 -人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける(アンジェラ・ダックワース 著)
今日は「やり抜く力」について、本の内容と私の考えを交えて少し話をしたいと思います。
成功のためのキーワード「情熱」
『どの分野でも、もっとも成功している人びとは、 幸運と才能に恵まれていた。
だが、成功の要因はそれだけではなかったのだ。
どんな分野であれ、 大きな成功を収めた人たちには断固たる強い決意があり、
それがふたつの形となって表れていた。
第一に、 このような模範となる人たちは、並外れて粘り強く、努力家だった。
第二に、 自分がなにを求めているのかをよく理解していた。
決意だけでなく、 方向性も定まっていたということだ。このように、みごとに結果を出した人たちの特徴は、「 情熱」と「粘り強さ」をあわせ持っていることだった。つまり、「 グリット」(やり抜く力)が強かったのだ。』
成功の要因は、幸運、才能、粘り強さ、努力家、ここまではすぐに頷けますが、「情熱」や「自分が何を求めているのかをよく理解していた」という部分については皆さんはどう解釈しますか?
「情熱」というと、一般的には「熱意」や「熱中」といった、感情の盛り上がりをイメージします。もちろん、感情の盛り上がりは、物事を推進する際の原動力としては重要ですが、ここでの「情熱」は、その「感情の盛り上がり」を冷静にコントロールする思考も含まれています。つまり、エネルギーとしての「感情の盛り上がり」を、どの方向に向けるのかということを的確にコントロールすることによって方向性を定める、すなわち「自分が何を求めているのかをよく理解している」ということにつながるわけです。
情熱をコントロールするための目標設定
それでは、どのように情熱をコントロールして方向性を定めるのか。それは、日々ひとつひとつの行動の意味を考えるということだと思います。この行動は何のためにやっているのかという質問を繰り返していくと、徐々により上位の目標につながっていき、本来自分が目指しているもの/ことが明らかになってくるはずです。ここにつながりがないと、情熱の方向性が定まらず、継続的な努力やモチベーションの維持が困難となり、結果として成功には至りません。
たとえば、スポーツ選手は日々様々なトレーニングを積んでいます。一流の選手は、それら個々のトレーニングの意味をよく理解しています。
腹筋トレーニング -> 体幹を鍛える -> 体に安定感をもたらす -> バランスのとれたジャンプができる -> 高得点につながる -> オリンピック金メダル
といった具合です。ですから、今キツイ思いをしながらやっているこの腹筋トレーニングは、最終的はオリンピックで金メダルをとるためにやっていると自分の中で結びつけているわけです。
仕事においても同様のことがいえます。今やっているこの作業は何にためなのか、それはどのような結果に結びつくのか、その結果が出ると会社にどのような影響をもたらすのかといったように、最終的に自分のキャリア志向や会社組織への影響などに結びつけることで、大きなエネルギーとなり、成果/成功へと自身を導くことができます。
つまり、目の前の目標、中段レベルの目標、最終目標と段階的に目標設定をして、必ず最終目標イメージを持つことが重要なのです。皆さんは会社組織の中で仕事をしていますから、最終目標を会社の全社目標、特に中期的な目標と結びつけてベクトルを合わせられるかどうかが、会社全体で力を発揮できるかどうかにかかっています。
「やり抜く力」を引き出す目標管理ツール
この本では、
『「やり抜く力」というのは、ひとつの重要な目標に向かって、 長年の努力を続けることだ。
「やり抜く力」が非常に強い人の場合、 中位と下位の目標のほとんどは、何らかの形で最上位の目標と関連している。
それとは逆に、各目標がバラバラで関連性が低い場合は、「やり抜く力」 が弱いと言える。』
とあります。
これが、幸運、才能、粘り強さ、努力家、といった一般的な要素以上に重要な成功要因なのでしょう。
当社では目標管理という評価管理手法を使っています。これは、単なる評価査定ツールではなく、会社全体の目標から部門目標、個人目標、個人の日々の行動へと結び付けることができるためのツールであり、自分自身の情熱の方向性を定めるためのツールでもあります。
まだ導入から浅く、完全に機能しているわけではないのが現状かと思いますが、改めてこのツールを浸透させていくことで、皆さんの「やり抜く力」を引き出していきたいと思っています。
『やり抜く力』 -人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける(アンジェラ・ダックワース 著)
今日は「やり抜く力」について、本の内容と私の考えを交えて少し話をしたいと思います。
成功のためのキーワード「情熱」
『どの分野でも、もっとも成功している人びとは、
だが、成功の要因はそれだけではなかったのだ。
どんな分野であれ、
それがふたつの形となって表れていた。
第一に、
第二に、
決意だけでなく、
成功の要因は、幸運、才能、粘り強さ、努力家、ここまではすぐに頷けますが、「情熱」や「自分が何を求めているのかをよく理解していた」という部分については皆さんはどう解釈しますか?
「情熱」というと、一般的には「熱意」や「熱中」といった、感情の盛り上がりをイメージします。もちろん、感情の盛り上がりは、物事を推進する際の原動力としては重要ですが、ここでの「情熱」は、その「感情の盛り上がり」を冷静にコントロールする思考も含まれています。つまり、エネルギーとしての「感情の盛り上がり」を、どの方向に向けるのかということを的確にコントロールすることによって方向性を定める、すなわち「自分が何を求めているのかをよく理解している」ということにつながるわけです。
情熱をコントロールするための目標設定
それでは、どのように情熱をコントロールして方向性を定めるのか。それは、日々ひとつひとつの行動の意味を考えるということだと思います。この行動は何のためにやっているのかという質問を繰り返していくと、徐々により上位の目標につながっていき、本来自分が目指しているもの/ことが明らかになってくるはずです。ここにつながりがないと、情熱の方向性が定まらず、継続的な努力やモチベーションの維持が困難となり、結果として成功には至りません。
たとえば、スポーツ選手は日々様々なトレーニングを積んでいます。一流の選手は、それら個々のトレーニングの意味をよく理解しています。
腹筋トレーニング -> 体幹を鍛える -> 体に安定感をもたらす -> バランスのとれたジャンプができる -> 高得点につながる -> オリンピック金メダル
といった具合です。ですから、今キツイ思いをしながらやっているこの腹筋トレーニングは、最終的はオリンピックで金メダルをとるためにやっていると自分の中で結びつけているわけです。
仕事においても同様のことがいえます。今やっているこの作業は何にためなのか、それはどのような結果に結びつくのか、その結果が出ると会社にどのような影響をもたらすのかといったように、最終的に自分のキャリア志向や会社組織への影響などに結びつけることで、大きなエネルギーとなり、成果/成功へと自身を導くことができます。
つまり、目の前の目標、中段レベルの目標、最終目標と段階的に目標設定をして、必ず最終目標イメージを持つことが重要なのです。皆さんは会社組織の中で仕事をしていますから、最終目標を会社の全社目標、特に中期的な目標と結びつけてベクトルを合わせられるかどうかが、会社全体で力を発揮できるかどうかにかかっています。
「やり抜く力」を引き出す目標管理ツール
この本では、
『「やり抜く力」というのは、ひとつの重要な目標に向かって、
「やり抜く力」が非常に強い人の場合、
とあります。
これが、幸運、才能、粘り強さ、努力家、といった一般的な要素以上に重要な成功要因なのでしょう。
当社では目標管理という評価管理手法を使っています。これは、単なる評価査定ツールではなく、会社全体の目標から部門目標、個人目標、個人の日々の行動へと結び付けることができるためのツールであり、自分自身の情熱の方向性を定めるためのツールでもあります。
まだ導入から浅く、完全に機能しているわけではないのが現状かと思いますが、改めてこのツールを浸透させていくことで、皆さんの「やり抜く力」を引き出していきたいと思っています。
2016年9月15日木曜日
自信と慢心は違う

「慢心は人間の最大の敵だ」-シェイクスピア
協力会社の社長が新聞の切り抜きとともにラミネートにして掲示したそうです。その内容にとても共感しましたのでここで共有したいと思います。
新聞の切り抜きには以下のように書いてありました。
『慢心するとはおごり高ぶることで、その時点において、自らが自らを謙虚に見ることも、人々の意見を虚心坦懐に聞くこともなくなってしまうのだ・・・
人間とは”悲しい存在”で、周囲から評価されたり羨望の対象になったり、権力を手にしたりすると、いい気になったり、思い上がったりしがちなもの・・・
ようするに、人間自信を持つのはいいが、慢心してはならないのである。このことを肝に銘じて生きることによって、その人間は成長する。
と同時に協力者も生まれるし、人望も高まり、様々なことがプラスに回転しだすのだ。』
誰でも評価されることは嬉しいですし、励みになります。自信にもつながります。しかし、そこで天狗にならず、一歩引いたところから自分を見つめ直すことが大切です。何が評価されたのかを分析することと、これからさらに成長するために必要なことを課題設定することが、さらなる成長の原動力となります。
うまくいかなかった時には、他人のせいにせず、真摯に自分に何が足りなかったかを考える。
うまくいって評価された時には、「自信」をつけると同時に、さらに成長するために必要なことを見極める。
この姿勢が継続的な成長を促すと同時に、自然と協力者を集め、ますます人間としての魅力と信頼に繋がるのです。
三島さん、有難うございました!
2016年9月1日木曜日
技術力より人としての信頼が先
無名な当社と取引をしようと思った理由
先日、お客様の役員の方と話をした際に、初めてのお取引の時、何故当社のような無名な会社を、御社の機密に関わる重要なプロジェクトに参画させてくれたのかを聞いてみました。
こたえは、
①当社が製紙会社N社と長期にわたって取引をしていること
②東日本大震災の時に、取引のないお客様に支援をしようと動いたこと(結果的には必要なくなり具体的な支援には至りませんでした)
ということでした。
つまり、他社との継続的な取引や、過去のちょっとした出来事が、会社の信頼となって今に至っていたのです。
初取引の時点では当社がどのような技術力を持っているのか分からない中で、会社を信頼してくださり、仕事を任せていただいたというのはとても嬉しいことです。
技術より人間としての信頼が先
皆さんは、その信頼を得ることに繋がった、製紙業界における初めての建設工事のエピソードを知っていますか?
当社が初めての製紙工場の建設に携わったのは、昭和34年富岡工場でした。その当時の当社の紙関係の仕事経験はゼロ。しかし、「技術は学べば身につけられるが、人間としての信頼はそうはいかない。人間としての信頼が先だ」という考えを聞いて、「それだけ信頼されれば、それに応えなければ」ということでチャレンジしたそうです。(当社50年史より)
この約60年前のチャレンジが、当社の紙パルプ事業の今につながり、そしてそのお客様とのお取引がタイヤ業界へ進出するきっかけになりました。つまり、製紙業界もタイヤ業界も、技術や経験はゼロでありながら、「会社と人の信頼」からスタートしたというわけです。
信頼がチャレンジの場を作ってくれる
新しいことにチャレンジすることは、勇気が要りますし、つい経験がないからと保守的になりがちです。しかし、何事も初めは経験したことなどありません。第一歩を踏み出してから、失敗と反省を繰り返しながら経験を積んでいくものです。
その経験の場をお客様が提供してくださるかどうかは、会社と人の信頼にかかっているのです。初めての仕事を任せた時、もしかしたらうまく出来ないかもしれない。それでもこの会社は最後まで逃げずにやり遂げてくれるだろう。そして経験を積んで、いつか必ず力になってくれるに違いない。お客様にそう思っていただけるかどうかは、ただひとつ「信頼」があるかどうかです。
失望は技術不足ではなく不信感から
信頼はすぐに出来上がるものではありません。過去の仕事、取引、付き合い、言動、それらひとつひとつの積み重ねが大きな信頼に繋がっていきます。
しかし、ちょっとした出来事ひとつで、長年コツコツと積み重ねた信頼が一気に崩れてしまうことがあります。それは技術力不足によるものではなく、会社として人としての不信感に起因しているのです。
技術力不足によって起こったトラブルそのもので信頼を失うことはほぼありません。しかし、その時に生じた問題やトラブルに対して、どのように対処したのかということによって、失望されて信頼を失うか、逆に信頼が高まり絆を強固なものにするかが決まります。
だからこそ「技術より信頼が先」ということを常に意識して、お客様の信頼が得られる言動を心がけ、「失望ゼロ」を実現しましょう。
2016年8月23日火曜日
変わった人とつるもう
心地いい人とツルムことが成長を妨げる
通常、仕事上のやむをえない付き合いを除けば、一緒にいて心地良い人と時間を過ごすことが多いと思います。
たとえばあるテーマに対する賛否、同じ人物に対する印象、事件が起きた際の危機感のレベル、課題に対する解決の方向性などが合致した際に、仲間意識が芽生え心地よさを感じるでしょう。
逆に価値観が異なる人に対しては違和感を感じたり、嫌悪感を抱いたりして、遠ざけてしまうことがあります。これが自分の思考や視野を狭めてしまい、結果的に成長を妨げることになっているのです。
相手の意見を受け止め尊重する
自分と考えが合致するということは、自分の考えが承認されたことになりますから、それ以上深く考えたり、角度を変えて物事を見たりすることがありません。つまり思考がストップします。
しかし、ひとつの意見や考えに対して異なる意見がぶつけられると、それが新たな気づきとなり、自分の考えや発想がさらに展開することになるわけで、即ち思考の継続につながります。
自分と異なる意見を出された時に、即座に「それは違う」と切り捨てるか、「なるほどそういう考え方もあるか」と受け止めることができるか、これが重要なポイントです。
さらに、何故そのような意見に至ったのかについてもう少し突っ込んで話し合うことで、当初の表現の仕方は違っていたものの、実は自分と似た考え方であった部分と、やはり異なる部分が明確に整理されてきます。
このようにお互いの意見を交わすことで、それぞれの考えを尊重しながらディスカッションができるのではないかと思います。
意見の違いを新たな気づきと捉える
日本人は欧米人や中国人と比べてあまり自分の意見を主張しません。自分の意見は腹の中に持った上で、相手と合致するようであれば賛同し、異なれば沈黙を守ることが多いでしょう。
一方欧米人はズケズケと自己主張をしてきますので、日本人からすると高圧的に感じたり、失礼な印象を受けたりすることが少なくありません。
しかし、欧米人は自己主張した後に、あなたはどう考えていますか?と尋ねてきます。つまり相手の意見を尊重し、しっかりと聞く姿勢にはいるわけです。
意見交換やディスカッションはビジネスの場でとても大切なことです。意見を言う方も、聞く方も、相手を尊重するところから始めていかないと、意見がすれ違った時点で終わってしまいます。
意見交換は、あくまで意見を交換するのであって、うわべだけで賛同しあったり、投げつけあったりするものではありません。
お互いの意見を尊重し、考え方の角度を変えていったり、キャッチボールをしたりしながら、理解を深めることで、思考力やコミュニケーション力に幅がうまれてくるのではないかと思います。
そのためには普段から自分とは考え方や視点の違う人、人生のバックグラウンドが異なる人、変わった人と積極的にツルムこと、そしてそこでの「違い」を「新たな気づき」として感じられることが大切なのではないかと思います。
まずは、いつも違和感を抱いている”あの人”と少し話をしてみましょう。
2016年8月10日水曜日
結果ではなくチャレンジしたかどうかが大切
銅メダリストたちは何故謝るのか?
リオオリンピックが始まって5日が経ちました。地球の反対側ですから、なかなかライブで見ることが難しいですが、日本選手が続々とメダルを獲得しているニュースは本当に嬉しいものです。
本日(8月10日)時点でメダル数は14個。メダルの色に関係なく数だけでいえば、アメリカ、中国に続いて3位なんです!スポーツ界においても、小さな島国が大国と肩を並べて闘っているわけですから素晴らしいことですよね。
リオオリンピックが始まって5日が経ちました。地球の反対側ですから、なかなかライブで見ることが難しいですが、日本選手が続々とメダルを獲得しているニュースは本当に嬉しいものです。
本日(8月10日)時点でメダル数は14個。メダルの色に関係なく数だけでいえば、アメリカ、中国に続いて3位なんです!スポーツ界においても、小さな島国が大国と肩を並べて闘っているわけですから素晴らしいことですよね。
ただ、私がひとつ気になるのは、柔道の選手たちのインタビュー。今のところ柔道では、ひとつの金メダル、6つの銅メダルを獲得していますが、銅メダルを獲得した選手のインタビューの中で、金メダルをとれなかったという悔しさとともに、何故か「すみませんでした」と謝る選手がいます。これは誰に対してお詫びをしているのか不思議です。
もし、監督やコーチなど自分のことを指導してきてくれた人に対して、一生懸命指導してくれたのに結果が出せなくて申し訳ない、という気持ちであれば多少理解できます。しかし、どこかでテレビの向こう側で応援している私たちに向けて、期待に応えられなくてすみませんと謝っているように見えて心が痛みます。
オリンピックの目的はチャレンジャーと一体になること
プロスポーツはある意味エンターテイメントやショービジネスの要素がありますので、そこでファンの期待に応えられなくて悪かったとか、結果が出せず申し訳ないという気持ちを持つことはあるでしょう。しかし、オリンピックはショービジネスではありません。世界中のトップアスリートが、日ごろの練習やトレーニングの成果をぶつけ合い、競い合い、金メダルに挑戦することを、選手と観戦者が一緒に楽しむ場ですし、スポーツを通して政治的な問題や紛争などを超えて一体になることが大きな目的です。
オリンピックを目指す、金メダルに挑戦することはとても大切です。でも、その結果として出場できなかった、銅メダルだった、メダル圏外だった、それでいいんです。「チャレンジ」したということがとても重要なことですから。
チャレンジした人の結果に対して、情けないとか、力不足とか、周りがとやかく言うことではない。それが行過ぎると、チャレンジ精神を弱めてしまい、縮こまってしまいます。それでは世界と闘うことはできません。真のチャレンジャーは、自分の結果をしっかりと受け止め、反省し、必ず次に生かしてくるはずです。ですから、周囲ができることは、再びチャレンジできる環境を作ってやることではないかと思います。
ですから銅メダリストには、悔しがることはあっても、謝ることはしないで欲しい。そう思います。
チャレンジして失敗することで人も会社も成長する
仕事においても同じことがいえます。新しいことに挑戦する、困難なことにチャレンジする、この気持ちを持つことが大切です。やりもせずに難しいと言ったり、できない言い訳をつくったりしていては、人は伸びません。「チャレンジしたけれど失敗した」という経験を積み重ねることで人は成長するのだと思います。
私は失敗そのものを責めることは絶対にありません。しかし、言い訳ばかりでチャレンジをしなかったり、失敗した後に反省もせずに流そうとするようであれば、厳しく言及します。それは、自分と会社の成長を放棄しているのと同じだからです。このオリンピックを通じて、当社の社内でも、失敗を恐れずにチャレンジする土壌と、失敗をバネに成長する環境を創っていきたいと改めて感じました。
もし、監督やコーチなど自分のことを指導してきてくれた人に対して、一生懸命指導してくれたのに結果が出せなくて申し訳ない、という気持ちであれば多少理解できます。しかし、どこかでテレビの向こう側で応援している私たちに向けて、期待に応えられなくてすみませんと謝っているように見えて心が痛みます。
オリンピックの目的はチャレンジャーと一体になること
プロスポーツはある意味エンターテイメントやショービジネスの要素がありますので、そこでファンの期待に応えられなくて悪かったとか、結果が出せず申し訳ないという気持ちを持つことはあるでしょう。しかし、オリンピックはショービジネスではありません。世界中のトップアスリートが、日ごろの練習やトレーニングの成果をぶつけ合い、競い合い、金メダルに挑戦することを、選手と観戦者が一緒に楽しむ場ですし、スポーツを通して政治的な問題や紛争などを超えて一体になることが大きな目的です。
オリンピックを目指す、金メダルに挑戦することはとても大切です。でも、その結果として出場できなかった、銅メダルだった、メダル圏外だった、それでいいんです。「チャレンジ」したということがとても重要なことですから。
チャレンジした人の結果に対して、情けないとか、力不足とか、周りがとやかく言うことではない。それが行過ぎると、チャレンジ精神を弱めてしまい、縮こまってしまいます。それでは世界と闘うことはできません。真のチャレンジャーは、自分の結果をしっかりと受け止め、反省し、必ず次に生かしてくるはずです。ですから、周囲ができることは、再びチャレンジできる環境を作ってやることではないかと思います。
ですから銅メダリストには、悔しがることはあっても、謝ることはしないで欲しい。そう思います。
チャレンジして失敗することで人も会社も成長する
仕事においても同じことがいえます。新しいことに挑戦する、困難なことにチャレンジする、この気持ちを持つことが大切です。やりもせずに難しいと言ったり、できない言い訳をつくったりしていては、人は伸びません。「チャレンジしたけれど失敗した」という経験を積み重ねることで人は成長するのだと思います。
私は失敗そのものを責めることは絶対にありません。しかし、言い訳ばかりでチャレンジをしなかったり、失敗した後に反省もせずに流そうとするようであれば、厳しく言及します。それは、自分と会社の成長を放棄しているのと同じだからです。このオリンピックを通じて、当社の社内でも、失敗を恐れずにチャレンジする土壌と、失敗をバネに成長する環境を創っていきたいと改めて感じました。
2016年8月3日水曜日
都知事選で見えた女性の活躍に対する本音と建て前
バタバタと終わった都知事選
都民の皆さんは都知事選には行きましたか?私は神奈川県民なので残念ながら権利がありませんでしたが、小池さんの当選は私の中ではある程度想定どおりでした。しかし、2020年にオリンピックを控え、とても重要な選挙にもかかわらず、バタバタと慌しい選挙戦で面白みに欠けたという印象ですね。クリントンVSトランプのアメリカ大統領選が話題になっているだけに、なおさらお粗末な印象を受けたのかもしれません。
さて、ここでは候補者の政策がどうであったかという話ではなく、少し視点を変えて女性の活躍について都知事選を通じて感じたことを書きたいと思います。
ターニングポイントとなった石原発言
自民党本部で行われた増田氏の決起集会で、元東京都知事の石原慎太郎氏が「大年増で厚化粧の女には任せられない」という発言をしたのはご存知かと思います。後でネットで知りましたが、息子の石原良純さんが、あるテレビ番組で共演した際に、小池さんに謝罪したそうですね。
石原慎太郎の歯に衣着せぬ発言は今に始まったことではありませんし、私は彼が都知事だった時にはこうした発言が結構好きでした。しかし、この選挙戦に限っては自民党にとって大きなターニングポイントになったのではないかなと思います。
安部政権下では、女性活躍担当大臣のポストを設置するなど、女性の社会での活躍を推進していく方針です。しかし、その自民党内で女性を下に見るような発言が出たということから、本音と建て前はまだまだ違うということが見えた気がします。
まずは女性の優位性が活きる仕事から
建設業ではその業種柄、女性社員自体が少なく取組みが遅れていますが、大手企業では、女性を役員や幹部として登用している企業が増えてきました。私も社会には男性以上に優秀な女性は多いと感じますし、彼女たちが活躍する場や機会はもっと存在すると思います。
ただ、この女性活躍というテーマ、単に女性を男性と同様に幹部ポジションにつければいいということではなく、まずは女性のもっているきめ細やかさや鋭い洞察力といった優位性が活きるポジションに登用するというところから始めたほうがいいのではないかと思います。
大手だけでなく中堅企業においても、採用をはじめとする人事部門や、商品開発などの企画部門において活躍している女性が多く見られます。これはやはり、男性とは異なる視点で人を見抜く洞察力や、発想力が活きていると感じます。こうしたポジションをこなす中で、「やはり女性は違うな」という印象を男性に持たせることから始めるべきでしょう。
当社での女性活躍の場については、まだ模索中といったところですが、やはり男性とは異なる視点や発想はとても重要だと思っています。しかしながら、繰り返しになりますが、業種柄一筋縄ではいかない部分が多く、私が理想とするところと現実的な環境にギャップがあるのも事実です。無理に推進して本音と建て前が違うということにならないよう、ゆっくりと前に進めていきたいと思います。
都民の皆さんは都知事選には行きましたか?私は神奈川県民なので残念ながら権利がありませんでしたが、小池さんの当選は私の中ではある程度想定どおりでした。しかし、2020年にオリンピックを控え、とても重要な選挙にもかかわらず、バタバタと慌しい選挙戦で面白みに欠けたという印象ですね。クリントンVSトランプのアメリカ大統領選が話題になっているだけに、なおさらお粗末な印象を受けたのかもしれません。
さて、ここでは候補者の政策がどうであったかという話ではなく、少し視点を変えて女性の活躍について都知事選を通じて感じたことを書きたいと思います。
ターニングポイントとなった石原発言
自民党本部で行われた増田氏の決起集会で、元東京都知事の石原慎太郎氏が「大年増で厚化粧の女には任せられない」という発言をしたのはご存知かと思います。後でネットで知りましたが、息子の石原良純さんが、あるテレビ番組で共演した際に、小池さんに謝罪したそうですね。
石原慎太郎の歯に衣着せぬ発言は今に始まったことではありませんし、私は彼が都知事だった時にはこうした発言が結構好きでした。しかし、この選挙戦に限っては自民党にとって大きなターニングポイントになったのではないかなと思います。
安部政権下では、女性活躍担当大臣のポストを設置するなど、女性の社会での活躍を推進していく方針です。しかし、その自民党内で女性を下に見るような発言が出たということから、本音と建て前はまだまだ違うということが見えた気がします。
まずは女性の優位性が活きる仕事から
建設業ではその業種柄、女性社員自体が少なく取組みが遅れていますが、大手企業では、女性を役員や幹部として登用している企業が増えてきました。私も社会には男性以上に優秀な女性は多いと感じますし、彼女たちが活躍する場や機会はもっと存在すると思います。
ただ、この女性活躍というテーマ、単に女性を男性と同様に幹部ポジションにつければいいということではなく、まずは女性のもっているきめ細やかさや鋭い洞察力といった優位性が活きるポジションに登用するというところから始めたほうがいいのではないかと思います。
大手だけでなく中堅企業においても、採用をはじめとする人事部門や、商品開発などの企画部門において活躍している女性が多く見られます。これはやはり、男性とは異なる視点で人を見抜く洞察力や、発想力が活きていると感じます。こうしたポジションをこなす中で、「やはり女性は違うな」という印象を男性に持たせることから始めるべきでしょう。
当社での女性活躍の場については、まだ模索中といったところですが、やはり男性とは異なる視点や発想はとても重要だと思っています。しかしながら、繰り返しになりますが、業種柄一筋縄ではいかない部分が多く、私が理想とするところと現実的な環境にギャップがあるのも事実です。無理に推進して本音と建て前が違うということにならないよう、ゆっくりと前に進めていきたいと思います。
2016年8月2日火曜日
原点に戻って「再・あさひ愛」
このブログを始めてちょうど5年が経ちました。おかげさまでこの5年間で43,100ページビュー(表示閲覧回数)を数えることができました。社内だけでなく、お客様やビジネスパートナー、就職活動中の学生、その他どこの誰かは分かりませんが、海外も含めて多くの方々に読んでいただけるようになりました。
当初は旭シンクロテックにかかわる多くの人に、旭の吉田周平ってのはどんな人なんだろう?という疑問にこたえられるツールにしようと思ってこのブログを始めました。遠方でなかなかコミュニケーションがとれない社員でも、ブログというかたちであれば、一方的ではありますが気軽に話しかけることができるという考えもありました。
しかし、社外を含めた多くの人に閲覧されるようになるにつれて、「きちんとした文章で書かなければ」であるとか、「この内容をインターネット上で公開してしまって問題ないだろうか?」などということが気になりだし、結果的に内容は形式的なものへと変わり、すっかり更新頻度も落ちてしまいました。
そこで、当初の思いに立ち返り、普段何気なく私が感じたこと、思ったことなどを、ジャンルを問わずに気軽に書いていこうと思い直しました。あくまで、これはブログであり、正式に社内で発信するメールではありません。思ったこと、考えていることをそのままメッセージすることに意味があるのです。ですから皆さんも、ここで発信されたことが社内の通達であったり、決まりごととして捉えるのではなく、「ああ、あいつは今こんなこと考えてるんだ」程度で気軽に読んでみてください。
ではまた近々更新したいと思います!
当初は旭シンクロテックにかかわる多くの人に、旭の吉田周平ってのはどんな人なんだろう?という疑問にこたえられるツールにしようと思ってこのブログを始めました。遠方でなかなかコミュニケーションがとれない社員でも、ブログというかたちであれば、一方的ではありますが気軽に話しかけることができるという考えもありました。
しかし、社外を含めた多くの人に閲覧されるようになるにつれて、「きちんとした文章で書かなければ」であるとか、「この内容をインターネット上で公開してしまって問題ないだろうか?」などということが気になりだし、結果的に内容は形式的なものへと変わり、すっかり更新頻度も落ちてしまいました。
そこで、当初の思いに立ち返り、普段何気なく私が感じたこと、思ったことなどを、ジャンルを問わずに気軽に書いていこうと思い直しました。あくまで、これはブログであり、正式に社内で発信するメールではありません。思ったこと、考えていることをそのままメッセージすることに意味があるのです。ですから皆さんも、ここで発信されたことが社内の通達であったり、決まりごととして捉えるのではなく、「ああ、あいつは今こんなこと考えてるんだ」程度で気軽に読んでみてください。
ではまた近々更新したいと思います!
2016年6月29日水曜日
こだわりのレシピで名店になる -施工標準第1版リリース
災害ゼロ、失望ゼロ、赤字ゼロへ向けて
昨年度に引続き今年度の注力ポイントは、安全/品質/原価管理の質を上げて、災害ゼロ、失望ゼロ、赤字ゼロを達成することにあります。そのための重要な取り組みのひとつが、旭シンクロテックとしての安全/施工標準の作成です。
従来よりメーカー等の下請けで仕事をする際には、元請が定めている安全/施工標準に従って管理をしてきました。しかし、当社が元請の場合には、当社独自の基準に従って管理を進めていく必要があります。
100億を超える施工管理会社として必要なこと
たとえ現場の担当者の経験に基づいて施工管理を進めていったとしても、大きな問題が生じることは少ないかもしれません。
しかし、お客様が当社の複数の担当者と仕事をした際には、人によって異なる仕事の進め方に違和感を感じるはずです。
これは担当者ごとのスキルの差という話ではなく、仕事の進め方や考え方といった基本的な部分ですから、当社のような100億を超える施工管理会社としては、誰が施工を担当しても同じ手法で仕事が進められるように、体系立てておく必要があります。
こだわりのレシピが信用につながる
例えば、毎日料理をしている主婦数名がそれぞれカレーを作ったとします。できあがったカレーは作り手によって若干の味の差があるものの、どれもそれなりに美味しくできあがっているはずです。
しかしこれがレストランだったらどうでしょう?同じメニューを頼んでも作り手によって味が違う。これでは安定した味が提供できずレストランとしての信用が落ちてしまいます。
レストランで求められているのは、それなりに美味しい気まぐれの味を提供することではなく、そのお店の”こだわりの味”です。そのためには、”こだわりのレシピ”を作り、代々伝承していくことが必要なのです。
当社施工標準第1版リリース
このレシピにあたるものが、安全/施工標準です。これを皆さんがしっかりと頭に入れて現場で活用することで、当社こだわりの施工法に基づいて一貫したサービスを提供することができ、施工管理会社として信用を得られることになります。
昨年度に引続き今年度の注力ポイントは、安全/品質/原価管理の質を上げて、災害ゼロ、失望ゼロ、赤字ゼロを達成することにあります。そのための重要な取り組みのひとつが、旭シンクロテックとしての安全/施工標準の作成です。
従来よりメーカー等の下請けで仕事をする際には、元請が定めている安全/施工標準に従って管理をしてきました。しかし、当社が元請の場合には、当社独自の基準に従って管理を進めていく必要があります。
しかし、現場の担当者がすぐに確認できるような、全社共通の基準は存在しておらず、各自の経験に基づいた管理が行われているのが実態ではないでしょうか?
100億を超える施工管理会社として必要なこと
たとえ現場の担当者の経験に基づいて施工管理を進めていったとしても、大きな問題が生じることは少ないかもしれません。
しかし、お客様が当社の複数の担当者と仕事をした際には、人によって異なる仕事の進め方に違和感を感じるはずです。
これは担当者ごとのスキルの差という話ではなく、仕事の進め方や考え方といった基本的な部分ですから、当社のような100億を超える施工管理会社としては、誰が施工を担当しても同じ手法で仕事が進められるように、体系立てておく必要があります。
こだわりのレシピが信用につながる
例えば、毎日料理をしている主婦数名がそれぞれカレーを作ったとします。できあがったカレーは作り手によって若干の味の差があるものの、どれもそれなりに美味しくできあがっているはずです。
しかしこれがレストランだったらどうでしょう?同じメニューを頼んでも作り手によって味が違う。これでは安定した味が提供できずレストランとしての信用が落ちてしまいます。
レストランで求められているのは、それなりに美味しい気まぐれの味を提供することではなく、そのお店の”こだわりの味”です。そのためには、”こだわりのレシピ”を作り、代々伝承していくことが必要なのです。
当社施工標準第1版リリース
このレシピにあたるものが、安全/施工標準です。これを皆さんがしっかりと頭に入れて現場で活用することで、当社こだわりの施工法に基づいて一貫したサービスを提供することができ、施工管理会社として信用を得られることになります。
本日、施工標準(作業手順書)の第1版が品質管理部からリリースされました。「初めて知った」という内容は少ないと思いますので、まずは一通り目を通してみてください。
そして、明日からの作業で使える内容があれば、早速朝礼などでの作業指示に活用してください。
現場巡視や安全パトロールなどでも、この施工標準が活用されているかどうかを確認しますから、まずは使ってみたうえで、色々なフィードバックをお願いします。
皆さんからのフィードバックがレシピのレベルをさらに引き上げ、「こだわりのレシピを使った名店」へと進化することができるのです。
そして、明日からの作業で使える内容があれば、早速朝礼などでの作業指示に活用してください。
現場巡視や安全パトロールなどでも、この施工標準が活用されているかどうかを確認しますから、まずは使ってみたうえで、色々なフィードバックをお願いします。
皆さんからのフィードバックがレシピのレベルをさらに引き上げ、「こだわりのレシピを使った名店」へと進化することができるのです。
2016年5月24日火曜日
ONE Global Asahi
ASINDO MSP 来日
当社インドネシア現地法人(ASINDO)のMSP(Most Shining Player)表彰者4名が来日しました。
MSPは1年を通じて活き活きと仕事をし、業績に貢献してくれた社員に贈る報奨旅行で、インドネシアからの来日は今年で2度目になります。
本日から4日間、東京観光でリフレッシュしてもらうとともに、バイオマス発電所をはじめとする現場の視察をしてもらい、日本の施工力や技術力を学んでもらいたいと思っています。
インドネシア経済は踊り場局面へ
当社のインドネシアでの業績は2009年から5年連続で増収を続け、2014年には12億の売上を達成しましたが、ここ1,2年の経済成長は鈍化してきており、昨年は10億と減収、今年は8.5億を売上目標として設定しています。
これは、インドネシア国内の消費における需要と供給のバランスが一時的にとれてきたことから、日系を中心とした製造業において、生産能力拡大の必要性が一旦なくなってきたことに起因するとみています。
しかし、一時的に成長が鈍化しているものの、2.5億人という人口と、その人口が創り出す巨大な市場はやはり魅力的。政治の動きひとつでGDPも大きく変わってきますから、今はなんとかガマンを続けてこの踊り場局面を乗り切り、市場の動きを注視しながらビジネス展開をしていきたいと思っています。
発電設備市場の開拓
インドネシアにおける日系製造業の投資が低迷していることもあり、当社では従来プロジェクトの中心となっていた自動車業界、食品/飲料業界に加え、発電設備を事業の柱に加えるべく営業活動を進めています。
電力インフラはまだまだ供給不足の状態が続いており、交通インフラとともにインドネシア政府が積極的に投資を行う領域でもあります。
しかしながらASINDOでは、技術的には発電プロセスにまつわる施工については経験不足ですので、今回は日本で現在施行中のバイオマス発電所プロジェクトの視察を計画することにしました。
日本では昨今電力自由化の流れに伴い、バイオマス発電所や自家発電設備の建設に携わる機会が増えてきました。また、マルGの施工法も数多く取得し、高圧蒸気配管の高い溶接技術を持っています。
こうした日本の技術や経験をASINDOと共有することで、インドネシアにおける発電設備事業の確立に貢献できることを期待しています。
ONE Global Asahi
普段海の向こうで仕事をしていますから、頻繁に顔を合わせて情報交換をすることはできません。しかし、人種や言語は違っても同じ旭で働く仲間ですから、お互いの持っているスキルや経験、顧客チャネルなどを共有できれば、双方のビジネスチャンスが拡大します。
ASINDOは来年25周年を迎えます。設立当時と比べたら世界は本当に狭く、近いものになりました。また、様々な業界で国境を越えたグローバルなビジネス展開が進められています。スケールは小さいかもしれませんが、当社でも同じ仲間"ONE Global Asahi"として、日イの社員同士が協力、尊重し合いながら仕事を進めていきたいと思います。
当社インドネシア現地法人(ASINDO)のMSP(Most Shining Player)表彰者4名が来日しました。
MSPは1年を通じて活き活きと仕事をし、業績に貢献してくれた社員に贈る報奨旅行で、インドネシアからの来日は今年で2度目になります。
(日本の表彰者は7月末にツアーを予定しています。)
本日から4日間、東京観光でリフレッシュしてもらうとともに、バイオマス発電所をはじめとする現場の視察をしてもらい、日本の施工力や技術力を学んでもらいたいと思っています。
インドネシア経済は踊り場局面へ
当社のインドネシアでの業績は2009年から5年連続で増収を続け、2014年には12億の売上を達成しましたが、ここ1,2年の経済成長は鈍化してきており、昨年は10億と減収、今年は8.5億を売上目標として設定しています。
これは、インドネシア国内の消費における需要と供給のバランスが一時的にとれてきたことから、日系を中心とした製造業において、生産能力拡大の必要性が一旦なくなってきたことに起因するとみています。
しかし、一時的に成長が鈍化しているものの、2.5億人という人口と、その人口が創り出す巨大な市場はやはり魅力的。政治の動きひとつでGDPも大きく変わってきますから、今はなんとかガマンを続けてこの踊り場局面を乗り切り、市場の動きを注視しながらビジネス展開をしていきたいと思っています。
発電設備市場の開拓
インドネシアにおける日系製造業の投資が低迷していることもあり、当社では従来プロジェクトの中心となっていた自動車業界、食品/飲料業界に加え、発電設備を事業の柱に加えるべく営業活動を進めています。
電力インフラはまだまだ供給不足の状態が続いており、交通インフラとともにインドネシア政府が積極的に投資を行う領域でもあります。
しかしながらASINDOでは、技術的には発電プロセスにまつわる施工については経験不足ですので、今回は日本で現在施行中のバイオマス発電所プロジェクトの視察を計画することにしました。
日本では昨今電力自由化の流れに伴い、バイオマス発電所や自家発電設備の建設に携わる機会が増えてきました。また、マルGの施工法も数多く取得し、高圧蒸気配管の高い溶接技術を持っています。
こうした日本の技術や経験をASINDOと共有することで、インドネシアにおける発電設備事業の確立に貢献できることを期待しています。
ONE Global Asahi
普段海の向こうで仕事をしていますから、頻繁に顔を合わせて情報交換をすることはできません。しかし、人種や言語は違っても同じ旭で働く仲間ですから、お互いの持っているスキルや経験、顧客チャネルなどを共有できれば、双方のビジネスチャンスが拡大します。
ASINDOは来年25周年を迎えます。設立当時と比べたら世界は本当に狭く、近いものになりました。また、様々な業界で国境を越えたグローバルなビジネス展開が進められています。スケールは小さいかもしれませんが、当社でも同じ仲間"ONE Global Asahi"として、日イの社員同士が協力、尊重し合いながら仕事を進めていきたいと思います。
今回ASINDOメンバーの受け入れに協力してくださる皆さん、有難うございます。滅多にない機会ですから、色々な情報交換をしてみてください。ちなみにひとりは日本語か話せますからご安心を!
2016年5月16日月曜日
ディズニーランドとガリガリ君を目指そう
強気な値上げ ―ディズニーリゾート
ディズニーリゾートの1DAYパスポートが4月から500円値上げされて7400円になったのは知っていますか?1983年オープン当初のパスポートは3900円ですから、30年でほぼ2倍になったことになります。しかも、値上げは2014年から3年連続ですから強気ですよね。
しかし、相次ぐ値上げにもかかわらず、来場者が減った印象は全くありません。私も昨年末に息子の誕生祝を兼ねて行ってきましたが、オープン1時間前から長蛇の列、開園と同時にファストパスを取りにダッシュ、ポップコーンを買うために45分並びました。子供は喜んでいましたが、私と妻は疲労困憊。翌日もぐったりでした。
謙虚な値上げ ―ガリガリ君
同じく4月1日、赤城乳業のガリガリ君も60円から70円へ値上げされました。こちらは、1981年発売当時50円、91年に60円、そして今回25年ぶりに70円に値上げです。
ディズニーリゾートの1DAYパスポートが4月から500円値上げされて7400円になったのは知っていますか?1983年オープン当初のパスポートは3900円ですから、30年でほぼ2倍になったことになります。しかも、値上げは2014年から3年連続ですから強気ですよね。
しかし、相次ぐ値上げにもかかわらず、来場者が減った印象は全くありません。私も昨年末に息子の誕生祝を兼ねて行ってきましたが、オープン1時間前から長蛇の列、開園と同時にファストパスを取りにダッシュ、ポップコーンを買うために45分並びました。子供は喜んでいましたが、私と妻は疲労困憊。翌日もぐったりでした。
謙虚な値上げ ―ガリガリ君
同じく4月1日、赤城乳業のガリガリ君も60円から70円へ値上げされました。こちらは、1981年発売当時50円、91年に60円、そして今回25年ぶりに70円に値上げです。
この値上げにともない、4月1日、2日に社員が出演するお詫びのCMを流していたというのですから驚きです。わずか10円の値上げに対してここまでされると、むしろ「よくここまで頑張ってくれたね」という気持ちになります。
ご存知にように日本経済はデフレ脱却を目指して様々な取り組みがなされています。しかし、安易に値上げをしても結果的に客離れにつながってしまい、再び値下げに転じるケースも少なくないように感じます。
それでは、ディズニーリゾートやガリガリ君は何故値上げをしてもお客様が離れず人気を維持できるのでしょうか?
モノからコトへ
ひとつはモノがありふれている今の時代には、消費者が重視するポイントがモノからコトへ変化してきていることがあげられます。モノを手に入れることより、体験できるコト、受けられるサービスなどに価値を感じるようになっているのです。
そのため、ディズニーリゾートのようなレジャー分野は値上げしやすいといえますし、またメーカーであっても、その製品の機能を訴求するより、その機能によってもたらされる体験をアピールしたり、モノを買った後のアフターサービスで勝負するように変化してきています。
実際、値上げによって買わなくなったという人はほぼゼロ。それどころが販売は10%伸びたそうです。
ご存知にように日本経済はデフレ脱却を目指して様々な取り組みがなされています。しかし、安易に値上げをしても結果的に客離れにつながってしまい、再び値下げに転じるケースも少なくないように感じます。
それでは、ディズニーリゾートやガリガリ君は何故値上げをしてもお客様が離れず人気を維持できるのでしょうか?
モノからコトへ
ひとつはモノがありふれている今の時代には、消費者が重視するポイントがモノからコトへ変化してきていることがあげられます。モノを手に入れることより、体験できるコト、受けられるサービスなどに価値を感じるようになっているのです。
そのため、ディズニーリゾートのようなレジャー分野は値上げしやすいといえますし、またメーカーであっても、その製品の機能を訴求するより、その機能によってもたらされる体験をアピールしたり、モノを買った後のアフターサービスで勝負するように変化してきています。
その意味でも、ディズニーリゾートは単なる乗り物に乗ることができる遊園地ではありません。キャストが創り出す様々なしかけによって、来場者は夢の国へ行くとができます。そして、そこでしか味わえない体験や雰囲気が、いつまでも人を惹きつけるわけです。
トップブランドは別格
それではガリガリ君はどうでしょう。そもそもの価格が安いということもあるものの、60円から70円の値上率は17%ですから、割合で考えれば大幅な値上げです。
それでも、消費者が受け入れているのは、ガリガリ君が他のアイスと比べて完全に別格のポジションを確立しているからだと思います。つまり、ガリガリ君以外に代替品はなく、ガリガリ君が食べたい人はガリガリ君でなければダメなんです。こうなると多少の値上げ程度で客離れを起こすことはありません。おそらく来年80円にしたところで、販売数が落ちることはないと思います。
「工事+コト」で絶対的な存在になる
それでは私たちの仕事に置き換えるとどうでしょう?
トップブランドは別格
それではガリガリ君はどうでしょう。そもそもの価格が安いということもあるものの、60円から70円の値上率は17%ですから、割合で考えれば大幅な値上げです。
それでも、消費者が受け入れているのは、ガリガリ君が他のアイスと比べて完全に別格のポジションを確立しているからだと思います。つまり、ガリガリ君以外に代替品はなく、ガリガリ君が食べたい人はガリガリ君でなければダメなんです。こうなると多少の値上げ程度で客離れを起こすことはありません。おそらく来年80円にしたところで、販売数が落ちることはないと思います。
「工事+コト」で絶対的な存在になる
それでは私たちの仕事に置き換えるとどうでしょう?
当社は建設会社ですから、お客様から求められた仕様に基づいてモノづくりをすることが仕事です。しかし、単にモノづくりをしているだけでは、競合との激しい争いに敗れてしまいます。ですから、モノづくりにどのような付加価値を加えられるかということがとても大切です。
工事によって同じ完成物を引き渡すとしても、プロジェクトや営業活動を通じてお客様かどのような体験をするかということで、今後リピートオーダーをしてもらえるかどうかが決まります。
お客様が困っているコト、できないコト、分からないコト、喜ぶコト、便利だなと思うコト、いいね!と感じるコト、どんなコトが提供できるかいつも考えながら仕事に取り組んでください。
どんな小さなコトで構いません。どうしても見つからなかったら、毎日元気に挨拶したり、事務所を綺麗に掃除したりするだけでもいいでしょう。そうしたひとつひとつのコトの積み重ねが、当社の付加価値になって、お客様にとっての絶対的な存在になることができるはずです。
目指すはディズニーランドのような夢のような体験をしてもらい、ガリガリ君のような絶対的なトップブランドになることです。
2016年4月15日金曜日
一流の仕事は人間性という土台に支えられている
先日、男子バドミントンの日本のエースが違法カジノで賭けをしていたことが発覚し、リオデジャネイロオリンピック代表の座を失うことになりました。
巨人の野球賭博問題に続いて、現役のエリートスポーツ選手の不祥事が続き、日本のスポーツ界全体の品格が疑問視されかねないと感じます。
彼は世界ランキング2位ということからも、幼少期から厳しい練習を重ね、心身ともに鍛え上げられてきたトップアスリートであることは間違いないでしょう。
そのトップアスリートが、なぜ違法行為と知りながら賭博に足を踏み入れ、そして最も大切なものを失うことになってしまったのか。
それは、一言でいえば「地位につくことによる勘違い」ではないかと思います。
昨年の大会で優勝して8万ドルの賞金を手にした時には、
「派手な生活がしたい。それに”ガキンチョ”が憧れてバドミントンをがんばるように」
と話をしたそうです。
また、謝罪記者会見で、記者に何故やめられなかったのかと聞かれ、
「スポーツマンとして勝負の世界で生きている以上、ギャンブルというものに興味があり、抜けられない自分がいた」
と答えています。
勘違いはだいぶ以前から始まり、そして事態が発覚した後も未だに続いているということがわかります。
スポーツマンとして成功を続けると、周囲の期待とともに勝つことへのプレッシャーも高まります。
時にそのプレッシャーに押しつぶされそうになることもあるでしょう。
そのプレッシャーと闘いながら、たとえ勝負に負けたとしても、どのように自分と周囲が納得するように勝負を終わらせるか。
これができて初めて真の一流のスポーツ選手といえるのだと思います。
しかし、勝負に勝ち続けてランキングがあがるほど、勘違いのワナにはまってしまう人がいます。
―自分は強い
―勝ち組だ
―勝ち組は何をしても許される
このおごりと勘違いから、プレッシャーからの逃げ道を作り、その逃げ道を正当化することでワナから出られなくなってしまうのです。
このことはビジネスの世界でも同じことがいえます。
一生懸命仕事に打ち込み結果を出すことで、地位と名声、収入、そしてプレッシャーがあがります。
そこで勘違いをするとワナにはまります。さらに、正当化という麻薬が加わると自分のしていることがわからなくなり、深みにはまっていく。
そして、深刻化した事態が明るみに出た結果、社会から抹消される・・・
活躍していた人がこのような結末を迎えることは本当に悲しいものです。
一流の仕事ができるかどうかは、人間性や品格の上に成り立っています。
ですから、どれだけ仕事ができても、どれだけ素晴らしい結果を残していても、人間性が失われては総崩れとなります。
私を含めた役職者、そして仕事で成果をあげている人たちは、
「一流の仕事は人間性という土台に支えられている」ということを決して忘れてはいかないと改めて感じています。
巨人の野球賭博問題に続いて、現役のエリートスポーツ選手の不祥事が続き、日本のスポーツ界全体の品格が疑問視されかねないと感じます。
彼は世界ランキング2位ということからも、幼少期から厳しい練習を重ね、心身ともに鍛え上げられてきたトップアスリートであることは間違いないでしょう。
そのトップアスリートが、なぜ違法行為と知りながら賭博に足を踏み入れ、そして最も大切なものを失うことになってしまったのか。
それは、一言でいえば「地位につくことによる勘違い」ではないかと思います。
昨年の大会で優勝して8万ドルの賞金を手にした時には、
「派手な生活がしたい。それに”ガキンチョ”が憧れてバドミントンをがんばるように」
と話をしたそうです。
また、謝罪記者会見で、記者に何故やめられなかったのかと聞かれ、
「スポーツマンとして勝負の世界で生きている以上、ギャンブルというものに興味があり、抜けられない自分がいた」
と答えています。
勘違いはだいぶ以前から始まり、そして事態が発覚した後も未だに続いているということがわかります。
スポーツマンとして成功を続けると、周囲の期待とともに勝つことへのプレッシャーも高まります。
時にそのプレッシャーに押しつぶされそうになることもあるでしょう。
そのプレッシャーと闘いながら、たとえ勝負に負けたとしても、どのように自分と周囲が納得するように勝負を終わらせるか。
これができて初めて真の一流のスポーツ選手といえるのだと思います。
しかし、勝負に勝ち続けてランキングがあがるほど、勘違いのワナにはまってしまう人がいます。
―自分は強い
―勝ち組だ
―勝ち組は何をしても許される
このおごりと勘違いから、プレッシャーからの逃げ道を作り、その逃げ道を正当化することでワナから出られなくなってしまうのです。
このことはビジネスの世界でも同じことがいえます。
一生懸命仕事に打ち込み結果を出すことで、地位と名声、収入、そしてプレッシャーがあがります。
そこで勘違いをするとワナにはまります。さらに、正当化という麻薬が加わると自分のしていることがわからなくなり、深みにはまっていく。
そして、深刻化した事態が明るみに出た結果、社会から抹消される・・・
活躍していた人がこのような結末を迎えることは本当に悲しいものです。
一流の仕事ができるかどうかは、人間性や品格の上に成り立っています。
ですから、どれだけ仕事ができても、どれだけ素晴らしい結果を残していても、人間性が失われては総崩れとなります。
私を含めた役職者、そして仕事で成果をあげている人たちは、
「一流の仕事は人間性という土台に支えられている」ということを決して忘れてはいかないと改めて感じています。
2016年3月15日火曜日
成功の反対は失敗ではない
ー私は失敗したことがない。うまくいかない1万通りの方法を見つけただけだ。
これは発明王エジソンの言葉です。
何か失敗をした時、忘れて次にいってしまっては、それは単なる”失敗”です。
しかし失敗の理由を突き詰め、何故うまくいかなかったのかを明確にして、同じことを繰り返すことがなくなれば、それは失敗ではなく”成長”なのです。
人は失敗を恐れます。特に歳を重ねるにつれてプライドが邪魔をして、失敗できない、失敗すると恥ずかしいという思いが強くなります。その結果、安全策をとって挑戦しなくなってしまいます。
以前「失敗のススメ」というブログにも書きましたが、失敗しない唯一の方法は何もしないこと。チャレンジしなければ失敗もないのです。それは同時に成長しないということを意味します。だから、挑戦することを諦めてはいけないのです。
私は失敗したこと自体を責めたことは一度もありません。
しかし、失敗を
-隠そうとしたり
-原因を分析せずに諦めたり
-同じ失敗を繰り返したり
した時には徹底的に追及します。
それは成長を諦めることにつながるからです。
大切なことは成功するか失敗するかではなく、挑戦するか、しないかということです。挑戦なくして成功も失敗もありません。逆に挑戦した時点で、成功しても失敗してもそれは成長につながるのです。
成功の反意語は失敗ではありません。「挑戦しなかったこと」です。
挑戦する ⇄ 挑戦しない
↓
成功/失敗
↓
成長
皆さんひとりひとりが挑戦し続けることで、会社が成長を続けられます。
この数年間、会社は目覚ましい成長を遂げています。これは決して成功を意味しているのではありません。うまくいかない方法を見つけ、その対策を講じる。これを繰り返してきただけなのです。
これからも、”成功”と”うまくいかない方法の発見”を繰り返しながら成長を続けていきましょう。
2016年2月26日金曜日
給料は誰からもらっているか
皆さんは給料を誰からもらっているか考えたことはありますか?それはもちろん会社だろうと思う人も多いかと思いますが、実は給料はお客様からもらっているのです。お客様が当社に仕事を頼み、お金を支払ってくださるから、そのお金で会社は皆さんの給料を払い、事務所やPC、電話などの働く環境を用意できている、この考え方を忘れないでください。当社は業種の特性から、お客様との取引の金額規模が大きく、お客様にお支払いいただく金額と自分の給料が直結しにくいかもしれません。しかし、お客様が一切お金を支払ってくれなくなれば、会社は倒産し、皆さんの給料が支払えないことは容易に想像がつくでしょう。ですから、どうすればお客様が満足し、継続してお金を支払ってくださるかということを頭において仕事に取り組んでください。
お客様から給料をもらっていると考えれば、お客様が望む品質、コスト、納期で仕事を納め、満足してもらうことで、次もこの人に仕事を頼みたいなと思ってもらおうという考えになります。しかし、会社から給料をもらっていると考えれば、仕事で成果をあげて、評価をしてもらい、給料を上げてもらおうという考えになります。結果的には「いい仕事をする」という点では同じことかもしれませんが、思考プロセスが全く異なります。私も「利益」という言葉を使うときに、自社目線になりすぎているかもしれないと反省することがあります。自社目線で、コストを下げろ、利益を上げろと考えると、不当な請求や不当な不払いにつながることもあります。コストを下げることでお客様が安く良いものを手に入れることができる。そのコストダウンできた金額を、お客様と当社で折半することで、当社の利益につながる。同時にお客様も満足するので継続的なお取引にもつながる。こうした思考プロセスをもつことが重要です。
私の経営理念はwin-win-winです。初めのwinは必ずお客様から始まるwinです。お客様から給料をもらい続けられるように、お客様のwinを志向するところから考えましょう。
お客様から給料をもらっていると考えれば、お客様が望む品質、コスト、納期で仕事を納め、満足してもらうことで、次もこの人に仕事を頼みたいなと思ってもらおうという考えになります。しかし、会社から給料をもらっていると考えれば、仕事で成果をあげて、評価をしてもらい、給料を上げてもらおうという考えになります。結果的には「いい仕事をする」という点では同じことかもしれませんが、思考プロセスが全く異なります。私も「利益」という言葉を使うときに、自社目線になりすぎているかもしれないと反省することがあります。自社目線で、コストを下げろ、利益を上げろと考えると、不当な請求や不当な不払いにつながることもあります。コストを下げることでお客様が安く良いものを手に入れることができる。そのコストダウンできた金額を、お客様と当社で折半することで、当社の利益につながる。同時にお客様も満足するので継続的なお取引にもつながる。こうした思考プロセスをもつことが重要です。
私の経営理念はwin-win-winです。初めのwinは必ずお客様から始まるwinです。お客様から給料をもらい続けられるように、お客様のwinを志向するところから考えましょう。
2016年1月3日日曜日
旭のフォースの根源は
皆さん明けましておめでとうございます。リーマンショック以降は、正月期間にしかラインが止められないという企業も減り、そのおかげで正月工事も少なくなってゆっくりと休むことができる人も増えてきたのではないかと思います。デパートやスーパーなどの小売業界でも、この20年ほど元旦から初売りセールなどをしてきましたが、今年は三越伊勢丹が初売りは3日からとして、従業員に正月休暇をとらせる方針をとっています。年に一度正月の2〜3日くらいは、インフラを除く全てのビジネス活動をストップさせて全国民がゆっくりと時間を過ごす期間があってもいいのではないかと思います。
私は2日に映画Star Wars Ⅶを観に行きました。(ビジネス活動をストップさせたほうが良いと言っておきながらやっていることは違いますが、、、)ご存知にようにSrar Warsは1977年に初公開され、ルークを中心としたⅣ〜Ⅵ、アナキンを中心としたⅠ〜Ⅲ、そして初公開から約40年経った今年から(おそらく)レイを中心としたⅦ〜Ⅸ3部作が公開予定とされています。初公開となるエピソードⅣの時は私も2歳ですから、ほとんど何も認識していませんが、物心がついてDVDでⅣ〜Ⅵを観た時にもまさか40年に以上に渡って展開される壮大なストーリーだとは全く想像しませんでした。私はこのStar Warsを観ていてうまく人の心理をついているなと感じるストーリーがあります。それは、銀河共和国の平和を保ってきたジェダイの騎士は万物を司るフォースという力を操ることができるのですが、この力を身に付けた者が恐れや不安、怒りを抱き、その力が乱れた時に、ダークサイドといわれる暗黒面に落ちてしまい、一度ダークサイドに落ちたものは、自身を暗黒面に支配され続けてしまうというストーリーです。このことを象徴するシーンが、可愛いアナキン少年が、恐ろしいダースベイダーと化してしまうところです。私はこの心理描写は、昨年の企業の様々な不祥事と繋がるところがあるなと感じました。昨年は、不正会計、杭打ちデータ偽装、耐震ゴムデータ偽装、自動車排ガス不正と大企業の不祥事が数多く発生しました。これらの企業は皆、ベンチャー企業でも弱小企業でもない、歴史も実力も非常に高いグローバル企業ばかりです。ではこれだけ企業のコンプライアンス意識が高まっている中で何故そのようなことが起きるのか、それは力のある者が抱く不安が原因であると思います。力がある者はすでに地位や名声を得ています。しかし、その地位や名声を維持し、競争を勝ち抜いていかなければならないと考えた時、不安や恐れを抱くことがあると思います。その不安から不正に手を出し、そして力がある者がだからこそ、そのちょっとした不正がその力で押し通せてしまう。しかし、一度だけと手を出した不正はやがて定常化してしまい、そこから抜け出せなくなってしまう。これらが露呈したのが一連の事件だったのではないでしょうか。
当社に目を向けてみると、3年前の会社の事業再建からここまで着実に成長し力をつけてきました。多くのお客様や協力会社、ビジネスパートナーの力を借りながら、70周年を目前にしている歴史ある企業です。昨年末に発表したように新たな株主も決まりましたが、多くの企業が当社に興味を示したと聞いています。それだけ価値の高い企業になったということが言えます。だからこそこの先、どのようなことが起きても恐れや不安を抱くことなく揺るがない力を身に付けなければいけないと思います。当社および当社の社員には、どんなことがあっても途中で投げ出さないプライド、お客様に素晴らしいサービスを提供したいという精神、そして公明正大に闘っていくという正直さが企業文化として染み付いています。これらの精神は何にも勝る力であり強力なフォースなのです。先ほども触れましたが、昨年末に新たな株主として株式会社トーエネックを迎え、当社は新たなステージを迎えます。この先、70年、80年、100年と事業を続けていけば、数年前のような危機が起きるやもしれませんし、経営者が変わることもあるでしょう。しかし、誰が株主であっても、誰が経営者であっても、当社がこの長い歴史の中で培ってきたものは何もかわりません。どのような危機が訪れようとも、旭のプライド、旭の精神、旭の文化といった、当社の根底に浸透しているフォースを信じて前に進んでいけば、決して恐れや不安でダークサイドに堕ちることはありません。
今年は当社のフォースを覚醒させる年にしましょう。事業再生から会社利益への意識を強め高い業績を達成することができる力をつけてきました。しかし、これによってそもそもの強みの根源であるフォースが乱れてしまっては意味がありません。利益意識、技術力などの戦闘力の高さなどはそのままに、再度、会社の強さの根源としての精神や文化を再認識できるようにしたいと思います。繰り返しますが、最後まで諦めないプライド、お客様へのサービス精神、公明正大な取引が当社のフォースの根源です。今年度も目標達成目前です。再度原点に戻ってフォースを感じながら達成へ向けて進んでいきましょう。今年もよろしくお願いします!
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