2011年12月25日日曜日
人事制度改定①
初回は人事制度改定の趣旨と基本的なコンセプトについて説明します。そもそも人事制度とは、社員の採用、異動、評価、処遇(給与・賞与)、育成など、入社してから退職するまでの「人と組織」に関する様々な事柄を制度として定めるもので、会社の経営戦略、理念、文化などが反映されたものになっています。また、社員のモチベーションやスキルの向上につながる労働環境づくりも意識されなければなりません。しかし、社員の労働環境、生活に直結しているため、一度その枠組みを作るとなかなか大きな変更には踏み切れず、市場や経営環境と人事制度にずれが生じたまま運用している会社も少なくありません。その結果として、モチベーションの低下を招き、本来持っている能力が引き出されなかったり、スキルそのものの向上の妨げになったりしてしまうことがあります。当社でも長年「年功制」という考え方の人事制度を運用してきましたが、昨今の労働市場、経営戦略などとのズレが生じてきたため、今回制度改定を行うことにしました。
「年功制」は年長者、勤続年数の長い社員に高い処遇を与えるもので、戦後多くの日本企業が導入してきた制度です。年功制は、経験を積めばそれだけ能力が上がり、会社への貢献度が高まるということ、また、一度入社したら定年まで勤めあげるという終身雇用が前提となっています。しかし、ITをはじめとする様々なツールが導入されたり、仕事の内容に知的労働の要素が多く含まれるようになってからは、一部の「職人技的仕事」を除いて、必ずしも年長者ほど能力が高く、会社への貢献度が高いとは言い切れなくなってきました。また、長引く不況の影響で会社が定年までの雇用を約束することも困難になり、また同時に、社員側もより良い労働環境を求めて転職をすることも一般的になってきており、終身雇用という前提も崩れつつあります。そのため、多くの企業で人事制度の「年功要素」を薄める傾向があり、当社でも「年齢」によって処遇を決めるのではなく、本来の「スキルや能力、会社への貢献度」に応じた処遇をするという考え方で人事制度を改定することにしました。
「年功制」には長く勤めてもらうことにモチベーションを持たせる意図がありますが、新人事制度では「スキルや能力を上げること」にモチベーションを持ってもらうことを意図して設計してあります。例え年齢が若くても、本人の努力によってスキルアップをして、会社へ高い貢献をしてくれる社員には、高く処遇します。逆に、年長者であっても、向上心を失ったり、持っている能力を充分に発揮せずにいれば、処遇が低く抑えられることになります。これが新人事制度の基本的なコンセプトです。しかし、年齢という尺度は非常に明確で分りやすいのですが、スキルや貢献度とは抽象的で、また人によって解釈が異なる為、「人事制度の基準」を明確にする必要があります。これが「等級制度」です。次回は等級制度について説明します。
2011年12月10日土曜日
新しいビジネスの芽
新しくプロジェクトチームを立ち上げ、監督としての知識を習得するとともに、現地の職人の教育、ガスメーカーや専門材料メーカーとのネットワークづくりを経て、半年でここまでの体制を作り上げたことは、素晴らしい進歩だと思います。何事も新しいことにチャレンジすることは大変なことです。やったことのないこと、知らないことの連続ですし、多くのリスクも存在します。しかし、困難をひとつずつつぶしていきながら、お客様に評価いただける力量を身につけられれば、大きな達成感が得られるはずです。
当社は「技術力による差別化」を戦略のひとつの柱にしています。そのためには、新しい技術や知識を単に身につけるだけでなく、ビジネス環境や施工体制の構築も必要となり、まさに、ビジネスをひとつ立ち上げることになります。こうしたビジネスをいくつ立ち上げていけるかで、今後当社が成長できるかどうかが決まります。今回、ひとつ新たなビジネスに芽が出てきたことは大変うれしいことですし(軌道になるには、まだまだこれからですが、、、)、こうした取り組みをスタートできるよう、背中をおしてくださったN社にも大変感謝をしています。
2011年11月28日月曜日
製紙とハイテクの融合プロジェクト
製紙業界は装置産業であり、一度建設した生産ラインをいかに効率的に動かして、コストを下げながら大量に生産することが求められます。一方でハイテク産業においては、技術の進歩と需要の変化のスピードにいかに早く対応できるか、その柔軟性と先進性が求められます。NKKの工場は、この両方の要素が求められる非常に面白い工場であるのではないかと感じました。プロジェクトメンバーの皆さんには、本プロジェクトに携わることが、製造業全体においても如何に貴重な経験であるかということを感じていただきたいですし、また過去の製紙業界における豊富な経験を活かしつつ、同時にハイテク業界にある新鮮な技術要素を吸収することにも意識を置きながらプロジェクトに臨んでほしいと思います。
2011年11月9日水曜日
パラダイムシフト②
初めて訪れる場所を歩く時には必ず地図を見るでしょう。地図に記載されている場所と実際に見えている景色を照らし合わせながら歩きます。しかし、その地図が間違った、別の場所の地図だったらどうでしょう?地図に記載されている場所が見当たりません。その場所を探して2倍のスピードで一生懸命歩きます。しかし、その結果は2倍のスピードで間違った場所にたどり着くだけです。今まで歩いてきた道を振り返り、地図の見かたや方角を確認したりと色々考えますが目的地には着きません。何故なら地図が間違っているからです。
人はそれぞれ頭の中に地図(パラダイム)を持っていて、あらゆる経験をその地図をもとに解釈しています。その地図が正確であるかどうかを疑うこともなく、物事は「こうだ」「こうあるべきだ」と思い込んでいるのです。
今、起きていることは、現実が今までの地図とがらっと変わっているのに、以前と同じ地図を持ちながら歩いているのと同じです。つまり、今までと同じ地図を正確であると信じて歩いても、実際の景色や道路は以前と異なるため、目的地にたどり着けず迷ってしまいます。この時、自分の歩き方や方角を反省しても意味がありません。そもそも頼りにしている地図そのものが間違っていることに目を向けなければ、根本的な解決にはならないということです。この時、地図が間違っているのではないか?ということに気づくことがパラダイムシフトです。
重要なことは、お客様、競合相手、協業パートナーといった市場環境をよく見つめ、それに合わせて、頭の中の地図を柔軟に修正していくことです。従来の地図にとらわれていては、大きな進歩はありません。パラダイムシフトで新しい発想を持って、厳しい建設業界を勝ち抜いていきましょう!
パラダイムシフト①
市場が変わるということは、競争のルールが変わることです。今までの常識や経験が通用しないこととも多々ありますから、私たちも新しいルールを早く習得して、闘い方や守り方などの戦略を見直す必要があります。しかしこれが難しい。。。時に「今までの常識や経験」が邪魔をして、柔軟な発想を妨げることがあるからです。ここで必要なのがパラダイムシフトです。
以前紹介した「7つの習慣」では、「7つの習慣」を理解するためには、まずパラダイムをシフト(転換)させる方法を知らなければならないとし、パラダイムシフトについて以下のように説明しています。
『人は、物事をあるがままに、つまり客観的に見ていると思い込んでいるのが常である。しかし、私たちは世界をあるがままに見ているのではなく、私たちのあるがままに世界を見ているのだ。物事を説明しようとすると、それは結果的に自分自身、自分の知覚、自分のパラダイムを説明しているにすぎない。そして自分の意見に相手が賛成しないとなれば、すぐにその人が間違っていると思ってしまう。』

自分のパラダイムを前提に意見交換を行っても、お互いになかなか理解し合うことはできません。しかしそれは、それぞれが経験という「レンズ」を通して、同じ事実について異なる見方をしているだけであって、どちらが合っていて、どちらが間違っているということではないということです。『立場はその人の立っている場所によって異なる』というだけなのです。自分のレンズを取り外すことができた時、頭の中に光が差し込むように、あ~、なるほどという感覚を持つことができるはずです。これが、パラダイムシフトです。Hello, Idea であり、アハ体験です。非常に大事な考え方ですから、このパラダイムシフトについてはまた次回、例を用いながら説明します。
2011年10月30日日曜日
宴会部長
自分自身が飲んで楽しむことはみんな大好きなのですが、宴会を企画して場を盛り上げ、参加者を楽しませるような、宴会部長となると、あまり見当たらないように思います。
宴会部長には、まず店選びから人数確認など事前のきめ細やかな調整が必要です。出欠の返事もろくにしないわがままな参加者と店との調整はなかなか苦労するものです。次に、当日の雰囲気づくり。空気を読みながら場を盛り上げつつ、円滑な進行をしていく必要があります。また、アルコールが入ってたちが悪くなってきた参加者全員をひとつにまとめ、場の一体感を醸成することも必要です。これに失敗すると雰囲気を壊し一気に場をしらけさせかねません。さらに、会費の徴収と支払い。事前に集めた会費の範囲内で、参加者の無茶な要求を満たしつつ、店への支払いを確実に行います。時には料金交渉も必要です。最後に、参加者がきちんと帰宅できる状況にあるかの確認や、二次会の設定などのアフターフォローも怠るわけにはいきません。
このように、宴会部長には、企画調整力、空気を読む力、リーダーシップ、予算管理力、交渉力、フォローアップなどの様々なビジネススキルが要求されます。中には、いわゆる飲み会幹事的な要素も含まれ、宴会部長と役割分担することも考えられますが、いずれにせよスキルと気持ちがなければ遂行できません。私はこの宴会部長の役目が果たせる人は、仕事でも十分にマネジメントの任務が果たせると思っています。逆に、飲み会幹事もろくにできない人は、仕事のとりまとめも、うまくいかないでしょう。飲み会を参加者として純粋に楽しむのももちろん結構ですが、機会があれば積極的に飲み会を企画して、宴会部長としてビジネススキルを磨いてはどうでしょう?
2011年10月25日火曜日
パンツを脱ぐ勇気
あるセミナーで、韓国サムスン電子の副会長の講演を聞く機会がありました。サムスン電子といえば、薄型テレビで世界シェア1位、ギャラクシーで知られるスマートフォンでもAndroid端末で世界シェア1位、そして半導体製品を世界の様々なメーカーに供給するという、今最もアツイ韓国の電子機器メーカーです。彼は講演の中で、「今、日本人が最も日本に対する自信を失っている」と話していました。また、同セミナーでアメリカの投資家ウィルバー・ロス氏が、「逆境に対して闘う武士道を思い出して自信を取り戻してほしい」というコメントもありました。確かに、リーマンショック以降日本を含めた世界経済は低迷し、首相は頻繁に入れ替わり政治は不安定、東日本大震災で打撃を受け、、、という厳しい環境の連続に慢性的な疲れを感じているのかもしれません。以前、青少年よ自信を持て!で引用した日本人の自己肯定率の低さにも、日本の力に対する自信喪失も現れています。これが、草食系などと言われる所以なのでしょうか。若者を中心に”できる”とか”やってやる”というスピリット(精神)とアツイ気持ちに欠けている人が増えているのです。
私はまだ社歴が浅いので、自身の感覚で以前と比較することはできませんが、過去の色々な話を聞いていると、社内でも以前よりアツさを失っている人が少なからずいるように思います。私自身もたまに、冷めた雰囲気やクールな対応に直面して驚くことがあります。自分自身を型にはめ、閉じこもって、そこから出ようとしない人もいます。職場は人生の中で非常に多くの時間を過ごす場です。せっかくそれだけ多くの時間を過ごすのですから、カラを破って情熱的に仕事をしてはどうでしょう?
最近、そのタイトルに惹かれて「パンツを脱ぐ勇気」(児玉教仁著)という本を読みました。本の解説には著者のアメリカMBA留学体験記とありますが、そのような単純な話ではありません。この本は、三菱商事の宴会部長が、アメリカのハーバードMBAに留学して、だんだんとパンツを脱いでいく話です。パンツを脱ぐとは、「心にまとっているもの、自分を無意識に防御しているものを、全て脱いでとっぱらってしまうということ」です。小説ではなく自伝なだけに、途中にリアルな親子関係も書かれており、結構涙もろい私は飛行機の中でホロリ(というよりボロボロ)と涙を流してしまいました。私は是非この本を、アツイ気持ちを忘れかけている全ての人に読んでもらいたいと思います。型にはまることなく、自分の思いを前面に出して、アツイ気持ちで仕事をしてほしいのです。パンツを脱ぐことは、恥ずかしいことでもなんでもありません。むしろ、思い切って脱いでしまえば気持ちのいいものです。(段々変な方向へいきそうなのでこの辺にしておきます。)その気持ちと行動が、必ず自信につながり、その自信が自分の持っている力を最大限発揮するエネルギー源(原動力)となるはずです。さあ、勇気を出してパンツを脱ぎましょう!
2011年10月19日水曜日
ONE
下半期のキックオフミーティングを実施して、上半期の当社の実績と、利益に貢献してくれた工事の紹介、下半期の目標と目標達成のための指針を共有しました。当社は200人という人数でありながら、社員は全国各地に散らばってプロジェクトを抱えているため、なかなか同時に集まることができません。しかし、現在のようなビジネスの重要な局面において、最も重要なことは、会社が目指していることを全社員で共有し、会社と社員の思いをひとつにすることです。本来であれば全社員を集めて直接話をしたいところですが、今回はWeb会議システムを利用してミーティングを開催することにしました。
9月末で65期上半期が終わりました。まずは上半期の社員の皆さんの頑張りに感謝します。提案コンペで勝ち取った給排水衛生設備工事、過酷な環境でのインドネシアパルプ設備改修工事、Nケミカルからの初受注工事、N製紙石巻工場における震災復興工事、今後の環境事業の柱となるうる浄水場やごみ焼却場工事、、、いくつかは私のブログでも紹介しましたが、上半期だけでも当社が持っている力を存分に発揮し、大きな成果につなげることができた工事が数多くあります。これらの実績を他人のもしくは他部門の工事とするのではなく、自社の成果を自分の成果として捉えて、あさひはこれだけのことができるんだと自信につなげてください。
下半期は上半期以上にスピードと効率が求められます。おかげさまで、製造業の設備投資も戻りつつあり、数多くの引き合いをいただける反面、力が分散してしまう恐れもあります。そこで、下半期は業務の重要度をよく吟味した上で「選択と集中」を図っていきたいと思います。限られた人員と時間の中で最大の成果を出すためには、重要な案件に対して集中的にリソースを割き、成果を確実なものにしていく必要があります。
半年という限られた期間内で、当社が持っている力を最大限に発揮するためには、前述したように全社の方向性を統一し、目標に向かって力を結集する必要があります。キーワードは「ONE」です。思いをひとつに頑張りましょう!
2011年10月8日土曜日
永年勤続表彰
勤続25年/15年の皆さんおめでとうございます。また、当社において長期に渡り素晴らしい歴史を刻んできてくれた皆さんに改めて感謝します。以前のブログでも触れましたが、皆さんを含めた当社の社員は、ひとつの船のクルーです。この船の航海の目的はふたつあります。ひとつは乗客の皆さんに満足してもらうこと。もうひとつは、クルー全員が日々やりがいに満ちた航海を送ることです。クルーが船を降りる場所やタイミングはひとりひとり異なりますが、船を降りるときに素晴らしい航海だったと思ってもらえることが私の願いです。そのためには、どのように船で時を過ごすかを日々意識する必要があると思います。
勤続25年の皆さんは、年代的に脂が乗り切った方々です。ここまで、積んできた様々な経験をもとに、甲板や見張り台から船全体や行先を眺め、他のクルーを引っ張っていってください。皆さんのリーダーシップが、この船のスピードを大きく左右するはずです。勤続15年の皆さんは、仕事に自信が持て、パフォーマンスが大きく変化する時だと思います。今までの自分のバックグラウンドをもとに、新しい事にどんどんチャレンジしてください。チャレンジ精神さえ持ち続けていれば、自分が成長する環境は会社が用意します。ちょうど私とも同じ年代ですから、一緒にたくさんのことにチャレンジして、エキサイティングで楽しい航海にしましょう。
2011年10月3日月曜日
全て自分事
私が2年前に社内報に力を入れたいと思ったのは、社員ひとりひとりが余りにも当社自体を知らなすぎると感じたからです。自分が担当している業務については深く理解し、責任をもって遂行していますが、他部門がどのような仕事をし、他営業所でどのような工事が行われ、社内では何が起きていて、会社はこれからどう進んでいくのか…それは「他人事」という気持ちが少なくないように思います。事務部門所属の社員の中には、勤続10年超のベテランですら、当社の工事現場を一度も見たことがないという人がいたのには驚きました。これでは、家族も含め社外の方から貴方の会社は何をしている会社なのか尋ねられても、「工事会社」程度しか答えられないでしょう。
私は社員の皆さんに、もっとこの会社に興味を持って欲しいと思っています。工事の技術的な詳細を理解する必要はありません。どこで、誰が、どんな工事をしていて、何が大変で、何がやりがいなのか。それを知るだけで十分です。もっと言えば、「今月はあの人の誕生日なんだ」「彼の趣味は釣りなんだ」そんなことだけでもいいのです。また逆に、取材をうけたらめんどくさがったり、恥ずかしがったりせずに、積極的な情報発信をしてください。自分がどのような仕事を担当し、何を感じ、何を考えているのか、どんな人間であるのか、社内報という媒体を通じて発信してください。こうした情報のやりとりだけで、社員同士のコミュニケーション、チームワークは大きく変わってくるものです。
私たちは同じ船に乗っているクルー(乗組員)です。決して乗客ではありません。ただ乗っていればいずれ目的地に着く、そんな気持ちは捨ててください。ただひたすら自分のオールの先だけを見ながら漕ぎ続けることも止めてください。たまには、甲板に出て船全体や進路を眺めたり、見張りや舵取りをしているクルーの仕事にも興味を持ってください。そうすることで、自分の仕事が船全体の動きの中でどういう役割を果たしているのか分かります。クルーは皆仲間、船内で起きていることは全て「自分事」です。全てが自分の事として相互理解を深め、行き先を確認し、声を掛け合って仕事をすれば、一人でも多くのお客様に船に乗っていただき、目的地までお連れすることができるのです。
2011年9月27日火曜日
上司を巻き込んで物事を動かす
例えばお客様側の不手際で、このままではプロジェクトがうまく進まないことが想定されたていたとします。担当者には、何度もそのことを伝えていて、相手もそれを承知しているのですが、実際には動いてもらえません。必要なお願いはしました。それでも動いてもらえないのであれば、うまくいかなくても仕方ない。担当者どうしであれば、確かにこれが限界です。でも、上司に相談することで、回避策が見つかるかもしれません。お客様の上司の方にお願いして、解決してもらうこともできます。担当者どうしの話し合いだけでは進まなかったことが、上司を巻き込むことで解決の糸口が見つかります。
社内でも同じです。自分の意見が同僚や直属の上司に理解されなかった時、意見が通らなかったと諦めてしまいますか?簡単に諦められる様な薄い意見だったらそれでいいですが、それが会社に大きなインパクトをもたらす内容で、自分の意見に信念をもっているのであれば、直属の上司の上の人に伝えるべきでしょう。それでもダメならその上に、ダメなら社長に、と意見をあげていくべきなのです。それは、誰それが自分の意見を聞いてくれなかったと、上層部に言いつけることとは訳が違います。正しい意見をあげて人や会社を動かすための正当な手順なのです。
自分の意見が一度通らなかったからと簡単に諦めてしまう人が多い様に思います。上司や他部門の人を巻き込んだり、組織階層を使ったりして、物事を動かすことは、重要なビジネススキルです。自分の意見には信念を持ってやり遂げる気持ちと、この巻き込みスキルを身につければ、大抵の物事は動かせるようになります。仕事はひとりで抱え込まずに、色々な人を巻き込みましょう!
2011年9月21日水曜日
”言葉”の持つチカラ
自分の口から出る言葉は、知らず知らずのうちに自分の潜在意識の中に植え付けられ、はじめはあまり意識せずに発していた言葉に徐々に自信を持ち始め、最後には確信に変わり、やがて現実となります。自分自身に暗示をかけたり、洗脳したりしているようなものなのです。自己暗示だけならまだしも、一緒にいる人も巻き込んで大きな影響を及ぼします。一度、潜在意識に植え付けられたものは、そう簡単にコントロールすることができません。何故なら、無意識のうちに行われていることなので、自分自身ではどうすることもできないのです。
汚い言葉も同じです。たとえお客様の前では笑顔で対応していても、裏で汚い言葉を発していれば、そのことがなんとなく相手にも伝わり、信頼関係に傷がつくことにもなりかねません。仮に相手が汚い言葉を投げかけてきたとしても、「あー、この人はマイナスな要素が潜在意識に植え付けられて可哀想だなぁ」とでも思っておけばいいのです。くそっ、と思って裏で悪口を言えば、結局同じ可哀想な結果をもたらします。
逆に成功者というのは、常にポジティブな言葉を発しています。未来の成功をイメージして、そのイメージを口に出すことで、自信につなげているのです。仮に途中で失敗や困難があったとしても、その先に成功があると信じて気にすることはありません。むしろその困難を乗り越えることを楽しんでいるかのようです。
ポジティブな言葉を使って周りに好循環をもたらしましょう。潜在意識はコントロールできませんが、自分が発する言葉はコントロール可能です。そして、自分で意識するとともに、もし周りにコントロールできずに悪循環をもたらしている人がいたら、言葉には良くも悪くも大きなチカラがあることを教えてあげてください。それでもダメなら、つるむのをやめましょう。マイナスオーラが染ります(笑)
2011年9月15日木曜日
青少年よ自信を持て!
米国と中国の高校生は自己肯定感(自尊感情)が強く、日本高校生の自己評価が最も低い(以下の数値は「全くそうだ」の比率)。
「私は価値のある人間だと思う」 : 日本7.5%、 米国57.2%、 中国42.2%、 韓国20.2%。
「自分を肯定的に評価するほう」 : 日本6.2%、 米国41.2%、 中国38.0%、 韓国18.9%。
「私は自分に満足している」:日本3.9%、米国41.6%、中国21.9%、韓国14.9%。
「自分が優秀だと思う」:日本4.3%、米国58.3%、中国25.7%、韓国10.3%。
根拠のないただの虚勢や、大きな勘違いでは困りますが、自分の長所(もちろん短所も)や価値をしっかりと認識して、この分野については誰にも負けないという自信を持つことは重要なことだと思います。その特定分野において自信を持つことで、そのことを核にして様々な面で成長していけるからです。誰にでも必ずひとつは得意なことやいいところはあるものです。ところが、自分自身でそれに気づいていないことも多いのです。それに加えて、日本人特有の謙虚な姿勢が上記の調査結果となっているのでしょう。自信が持てないということは、それだけ成長のスピードを遅らせてしまいます。昨今、韓国や中国に経済成長の面で脅かされているのは、若者が自信を持てないからかもしれません。
どうしても自分の長所が分からない人は、人の意見を聞いてみるといいでしょう。自分の限られた視点とは異なる視点から見ると、意外な自分を発見できるかもしれません。自社の強みも同様です。以前の記事にも書きましたが、自分では当たり前と思っていることでも、他者から見ると素晴らしい長所であることもあります。お客様の意見に耳を傾け、自社の強みがどこにあるのかをしっかりと認識しましょう。そして、その強みに対して確固たる自信を持ってお客様に対峙し、より一層チカラをつけていきましょう。
2011年9月12日月曜日
『他人の利益を図らずして自らの繁栄はない』
「企業は社会の重要な構成員であり、共存してこそ存続でき、その利点を分かち合うことにより社会からその存在価値が認められるものです。善の巡環とは、事業活動の中で発明や創意工夫をこらし、常に新しい価値を創造することによって、事業の発展を図り、それがお得意様、お取引先の繁栄につながり社会貢献できるという考え方です。」
私は日頃から、お客様にとってどのような価値が提供できるかを考えよう、お客様にとって価値ある会社になろうと話しています。お客様にとっての価値は、当然お客様によって異なりますし、時代によって変化していきます。数年前に価値であったことが、今では当たり前になっていることはよくあることです。ですから、創意工夫によって常に新しい価値を創造し続けなければ、お客様に見放されるか、値下げを追及されるかのどちらかです。(値下要求は、それだけの価値がないとみなされているにすぎません)
経済活動は、win-win(双方にメリットがある)でなければ成り立ちません。いくら自社に利益をもたらす事業であっても、お客様にメリットがなければ継続することは有り得ませんし、またその逆もしかりです。お客様にメリットがあり、当社にも利益になること。それを常に考えながらお客様と接しましょう。その結果、お客様が繁栄し、社会貢献にもつながり、当社も繁栄できるのです。
2011年9月7日水曜日
もはやただの配管屋ではない
N社の国内事業所には、すでに競合のO社が常駐しており、単に工事の引き合いをお願いしても難しいことは十分承知していました。以前、本社調達部門を訪問した際にも、配管工事業者はO社だけで充分とあっさり玉砕したこともあったそうです。
そこで今回は、事業の概要だけでなく、昨今のソリューション提案の取り組みについて説明し、単に依頼された工事を請負うだけでなく、工事に至るまでの調査から提案作りまで幅広いお手伝いできること、お客様とは異なる目線から省エネや改善提案ができる可能性があることなどを説明したところ、次回詳しく聞かせてくださいということになりました。
後から伺ったのですが、お客様は、配管工事の話であればアポイントの段階で断ろうと思ったそうです。でも、今日の説明を聞いていると、常駐のO社とは異なるかたちで協力いただくことは十分考えられると思うのでよかったですと言っていただけました。また、最後に現在抱えている課題についてもお話いただき、いいかたちで次回につなげることができました。
まだ初回訪問の段階で、成果は出ていませんが、今回の営業活動には大きな意味があると思っています。それは、単なる配管工事会社であれば、次はなかったということです。N社にはすでにO社が常駐しているわけですから、O社と差別化できる何かが提供できない限り、当社に依頼する価値はないからです。当社は単なる配管工事会社ではなく、設備のソリューションカンパニーです。お客様にソリューションという価値を提供できることが、当社にとっても大きな価値であることを再認識しました。来週は同社福島工場へ行きますが、本日同様O社とは異なる価値を理解してもらえるよう頑張りたいと思います。
2011年9月5日月曜日
7つの習慣
2011年8月30日火曜日
復興支援
何より復興が進んでいると感じさせたのは、工場のボイラーの煙突から煙が出ていたことです! 眠っていた工場が息を吹き返し、復活の狼煙をあげているようです。工場長をはじめお客様の顔つきも明るくなったように感じました。
昨日も相馬のお客様にお会いして来ましたが、以前瓦礫の山を前に先が見えず、重い表情をされていたお客様から、明るく感謝の気持ちを伝えらると、募金などの間接的なかたちではなく、会社の事業として、直接復興に携わり、ご支援できることを非常に嬉しく思います。
復興工事に携わっている皆さん、厳しい環境の中で大変な現場だと思いますが、いまの仕事に誇りを持って引き続き頑張ってください!皆さんの頑張りに感謝しています。
2011年8月24日水曜日
当たり前のことが実は強み
S工務課長にご挨拶したところ、「この事業所では、従来1億近い工事でも地元企業だけで工事を行ってきており、今回旭さんと仕事をすることで、こんな工事のやり方があるんだなと社員にも勉強になりましたし、いい刺激にもなりました。このような大規模な工事を、ここまで工期どおり・無事故無災害で施工できていることにもとても関心しています。」とありがたいお言葉をいただきました。今回、N製紙ケミカルからの受注も初めて、もちろん本事業所での工事も初めてですから、この段階でお客様から信頼をいただけたことはとても重要な意味があると思います。
さて、S工務課長のおっしゃっていた、『こんな工事のやり方があるんだ』とはどういう意味なんでしょう。今まで発注してきた地元企業とはどのような点で優れていると感じていただいたのでしょう。今回の工事で特別なことをしたわけではありません。いつも通りの設計、施工、安全、、、当たり前のすべきことを当たり前にこなしてきただけです。しかし、お客様は確実にその違いに気付いている。自分たちには当たり前でも、お客様から見ると他社より優れていると感じること。これこそ当社の強みであり、価値ですから、私たち自身がきちんと把握することがとても重要です。
是非考えてみてください。
2011年8月23日火曜日
海外で築いた人間関係
Y工場長は前回の白液タンクの工事、今回の工事から、当社の力を非常に評価してくださり、当社が入らなければ今回の工事も終わらなかったとコメントをいただきました。国内でも過去に接点が何度かあったとは思いますが、インドネシアでの当社との接点で一気に深い信頼関係が構築できたと思います。海外での付き合いというものは、日本での付き合いよりも短期のうちに深い関係ができるものです。不慣れな海外においては、”日本人である”ということだけで一気に距離が縮まるのでしょう。
海外で築いたこうした人間関係を帰国後も大切に継続し、日本におけるビジネスに活かしていかなければなりません。それは当社がグローバルにビジネス展開をしている最大の利点です。国境の壁を超え、コミュニケーションを密にとり、お客様の引き継ぎをしていくことで日本での新規取引も増えてくるはずです。海外も含めてひとつの”あさひ”であることを忘れずに、うまく連携していきましょう。
2011年8月21日日曜日
製紙業界の動き
両工場長ともに、「今の日本国内における紙の需要、特に用紙や新聞の需要減を止めることはできない。この市場の状況をしっかりと見極めて、需要の変化に迅速に対応していかなければならない。」「当工場が、他工場とどのように差別化して特徴を出していくかを考えたい。」と話されました。
当社としても、製紙業界および各社、各工場の動きをしっかりと見極め、この変化にどのようについていくかをしっかりと検討する必要があります。今後も、工場やマシンの縮小、需要の変化に応じた改造、海外投資や提携といった様々な動きが短期間のうちに計画されていくでしょう。当社の製紙業界における今までの経験は大きな強みですが、この動きに乗り遅れれば強みを活かすことはできません。過去に捉われず、迅速に、柔軟に対応していきましょう。
2011年8月17日水曜日
家族の支え
2011年8月8日月曜日
異国の地でのビッグプロジェクト
インドネシア、スマトラ島のパルプ工場の現場を視察してきました。成田からジャカルタまで7時間、ジャカルタからスマトラ島パレンバンまで飛行機で50分、そこから車で4時間,南に160kmのところにあります。2日がかりでパレンバンまで着いたと思ったら、そこからの現地ドライバーの運転がとにかくアグレッシブ!携帯でメールを見たりすれば1分で酔い、うとうとしようものなら窓に頭を打ち付け叩き起こされ、とにかく前を見ながら踏ん張って耐えること4時間、森林の向こうに巨大な工場が見えてきます。
2011年8月4日木曜日
お客様の期待を読む
2011年7月28日木曜日
役職名と敬称
以前、私が担当したチームの人にはこのことは伝えたのですが、そうでない人からは役職名で呼ばれたり、社内にもかかわらず"吉田副社長様"とか、"吉田様"と書かれたメールを受けとることもあります。敬意を表していただいているのかもしれませんが、逆に距離を感じますし、役職名+様 というのは、二重敬語になりますからマナーとしてもおかしいですよね。また、今でも"吉田部長"と呼ばれることもあり、『あ〜、部長から昇進させてもらえてないんだな』と感じることがあります(笑)。役職を間違って呼ぶくらいなら、さん付けで呼んでほしいものです。
そもそも役職というのは、役割と責任に対してつけられているもので、偉さを表すものではありません。敬意は役職者に対してだけ表すものではありませんから、そういう意味でも誰にでもさん付けをして、みんなに敬意を表してはどうでしょう?
社内での呼び方もありますが、たまに社外の方に対して、当社の○○部長が・・・と話したりしているのも気になります。役職名そのものが敬意を持ちますから、社外の人に対しては、苗字を呼び捨てにするか、部長の○○が と呼ぶのがマナーです。社内の役職者よりも、社外に対するビジネスマナーの方に気を遣いましょう。
2011年7月26日火曜日
女性のチカラ
一方、とあるメディアのスポーツ記事ランキング上位には、「巨人の内海、肩打撲で登録抹消」「北島、まさかの完敗」「石川は49位」・・・石川遼ですらポジティブに受け取っていいのか分からない内容。なんとも寂しい状況です。
女性の社会における活躍は今に始まった事ではありませんが、一見男臭い職場イメージの建設現場でも女性の姿を見る機会が増えてきました。力仕事はともかく、女性ならではの視点やきめ細かさが活きる仕事は、事務作業以外にも多々あるように思います。
当社では、今年と来年それぞれ1名の新卒女性を技術者として採用・内定した他、従来事務職だった女性に設計や販促などの業務を担ってもらったりと、積極的に活躍の場を提供しています。また、現在産休中の社員もいますが、過去にも結婚・出産を経て復帰される方も多く、希望すれば長く勤められる環境であるといえます。
これからは、ダイバーシティ(多様性)を重視する時代。個々のキャリア志向に合わせた仕事の場の提供が必要だと思います。是非この場を活かしてチカラを存分に発揮して、様々な付加価値を生み出してほしいと思います。
2011年7月22日金曜日
昔話はほどほどに未来を語ろう
私は今のような混沌とした時代だからこそ、将来のビジョンをしっかりと持たなければ、変化の波に押し流されてしまうと思います。そのうえで、様々な変化に応じて具体的な施策を変えていけばいいのではないでしょうか。
目的地をしっかりと見据え、波や風をよけたり、うまく利用したりしながら少しずつ前へ進んでいくのです。
今こそ過去を懐かしんでばかりいずに未来を語りましょう!
2011年7月19日火曜日
なでしこ勝った〜
決勝まで進んだことだけでも快挙、ここで負けたとしても…正直そう思っていました。でも彼女たちは、決勝進出で満足することなく試合に臨み、先制されても追いつき、再リードされてもまだいけると追いつく。決して甘んじることも、諦めることもしない不屈の精神を持たなければ、頂点には立てないのでしょう。一瞬でも、決勝進出で十分、優勝までは…と思ったことを申し訳なく思いますし、この精神と組織力は見習いたいと思います。
2011年7月15日金曜日
”目標”と”今”のギャップを知る
2011年7月12日火曜日
あさひ愛

2001年原辰則が巨人の監督に就任した時のキャッチフレーズ”ジャイアンツ愛”を覚えていますか?この言葉については様々な解釈があるでしょうし、アンチジャイアンツの方で興味のない方もいるかもしれません。私はこの言葉を、「伝統あるジャイアンツという球団でプレーをすることに対する自信と誇り、そしてチームに対する”愛”を持つことで、選手全員がひとつになり、最高のパフォーマンスが発揮できるようになる」というように解釈しています。
私は今までも担当する事業や製品に対する”○○愛”を唱えてきました。この”○○愛”が自身のビジネス活動の源であり、チームがひとつにまとまる原動力であったと思います。
旭シンクロテックは今年度で65年目を迎えます。ここまで事業が継続できたのは、今まで社員が培ってきた経験と技術、それを認めてくださるお客様、共に歩んできた協力会社の皆様、そして社員の精神的な支えとなってくれた家族があったからだと思います。この伝統に自信と誇りを持ち、”あさひ愛”によって社員が一丸となって成長を目指していくことが、新たなお客様との信頼関係の構築、さらなる事業の継続と発展につながると信じています。
このブログを通じて、旭シンクロテックの社員とその家族、お客様、協力会社の皆さん、私と個人的につながりのある方々.....みなさんに”あさひ愛”をもってもらえるきっかけになればと思います。